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商社(専門商社(医療・医薬品)) / サービス(環境・リサイクル関連) / 金融(リース・レンタル)
最終更新日: 2008/10/01
(マークの説明) 正社員 理文不問
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プロの仕事研究
営業手法を仕組み化し、組織力強化に貢献した、営業企画のプロ。
事務系−経営企画
企画課長
鈴木 純一郎 (33歳) Junichiro Suzuki
入社10年目 / 松戸六実高校 出身

プロフィール
卸商社で勤務した後、シルバーとっぷに中途入社。医療・福祉施設の施設備品販売に携わる。2001年には、「福祉住宅課」を立ち上げ。住宅改修事業と福祉用具レンタル事業に6年間従事する。2003年には主任、2005年には課長に昇格。2006年には、「企画課」を立ち上げ。現在に至る。

プロローグ
1999年12月。鈴木は、シルバーとっぷに中途入社した。当時、従業員数は30名弱。いわゆるベンチャー企業。転職は、家族に大反対された。これまで勤めてきたのは、従業員数200名程度の中堅企業。そこから、30名弱の会社に転職しようというのだ。周囲からは、「どうかしてるんじゃないの?」という声すら聞こえた。

それでも「シルバーとっぷで働きたい」と思ったのは、社長の想いに触れたからだった。社長とは、前の会社に勤めていたときに出会った。鈴木の前職は、医療衛生材料の営業。ベビー用品や介護用品などをドラッグストアや介護ショップに卸す仕事をしていた。その取引先の1つが、シルバーとっぷだった。

「介護用品を扱うなら、実際に利用しているお客様を見ながら働いたほうが面白いよ!」。社長の言葉に胸の奥がざわついた。“介護”という言葉すら聞きなれなかったときに、介護ビジネスについて熱く語る社長自身にも惹かれた。「決めた! 転職する。そして、社長と共に会社を大きくするんだ!」。鈴木の新たなスタートだった。

新規事業に名乗りをあげた。 1
最初の配属先は、営業部だった。メンバーは全員、中途入社者。それぞれが前職経験を活かし、独自に営業を進めている状態だった。誰にも教えてもらえない。だから、自分でなんとかする。が、結果はついてこない…。

手探りの日々が半年ほど続き、2000年4月。シルバーとっぷとしては、追い風となる出来事が起こった。公的介護保険制度の施行だ。これにより、介護ビジネスという言葉が定着し、業界にスポットがあたるようになった。

シルバーとっぷも事業拡大のときを迎えていた。社内でも新たな動きが起こる。「新規事業の立ち上げにチャレンジしたい人はいるか」。社長の言葉が、オフィスに響く。鈴木は、真っ先に手を挙げた。新しい部署での仕事は、未知の領域。当然、社内の誰も取り組んだことはない。「遅れて入社した自分も、先輩方と同じスタートラインに立てる絶好のチャンスだ!」。鈴木は、胸が高鳴った。

結局、新規事業の立ち上げに選ばれたのは、鈴木と先輩社員1名。たった2人だけの新しい部署の誕生だった。

正真正銘、ゼロからのスタート。 2
決定していたのは、在宅介護事業を行なうということだけだった。そのほかは、まったく決まっていない。ゼロから自分たちで考え、創り出していける。鈴木は、わくわくすると同時に、大きな責任を感じた。

「とりあえず、部署の名前を決めるところから始めよう」。それが、異動後の初仕事だった。どのような事業を行なうのかが分りやすいほうがいいと考え、部署名は、“福祉住宅課”に決まった。

福祉住宅課が手がけるのは、高齢者の住宅環境整備のための住宅改修や、福祉用具のレンタル。カタログの制作や、見積書などの準備、仕事の進め方など、すべてを2人で創り上げていった。一度決定したことも、お客様のニーズに合わせて、柔軟に軌道修正をしていく日々。うまくいっていることも、「もっと効率的なやり方があるのではないか」と考え、改善を繰り返した。

ありがたいことに、注文は殺到した。千葉県内において既にシルバーとっぷは高い知名度を誇っていたため、「シルバーとっぷが新しい事業を始めたみたいだよ」とクチコミで広がったのだ。順調に仕事が増えていく。そこで、課のメンバーを増やすことになった。

5人、10人、15人とスタッフは増えていく。まさに順風満帆。その反面、鈴木は不安も覚え始めていた。

“個人プレーの集合体”ではなく、“個の力を高めあう組織”を目指して。 3
「組織体制を見直さなければ…。同時に、スタッフを育成し、組織力を底上げしていくことが必要だ」。鈴木は、頭を悩ませた。「自分が入社したときのように、個人プレーで業務を進めるのは難しいだろう。個人の能力の違いによって、お客様へのサービスにムラがでてしまう。“個人プレーの集合体”ではダメだ。個の力を高めあう“組織”へとシフトしなければ――。そうしなければ、これ以上の事業拡大はない!」。鈴木は確信していた。

早速、鈴木は動いた。まず行なったのは、ルールづくり。課のメンバーとアイデアを出し合いながら、より良い業務フローを創り上げていった。「今、自分はこんなふうに仕事をしているんだけど、もっといいやり方はないかな?」。「それなら私が今やっているこんな仕事の進め方はどう?」。メンバー1人ひとりのアイデアが、よりよい営業手法を確立していくことになった。たとえば、話し合いの結果、お客様からの電話は、30分以内に折り返すことに決めた。「会社として、まずはお客様に均一なサービスを提供する」。これが鈴木のビジョンだった。「あの営業さんは、やってくれたのに…」。そんなサービスのムラをなくす仕組みづくりを手がけたのだ。

これまで営業個人の判断に委ねられていた休日の商品提供も、会社共通のサービスに改めた。すべてのお客様に休日でも商品を配達できるよう、体制を築いたのだ。

新ビジネスや新サービスが、生まれやすい風土になった。 4
全員が同じ手法で営業活動を行なうことで、成果が見えやすくなった。「この仕事の進め方は効果的だった。この仕事の進め方は、成果が出なかった」というように、線引きを素早くできるようになったのだ。結果、成果を出せる仕組みが出来上がっていく。個人の能力の高低に関わらず、皆が成果をあげられるようになった。それは、個々でバラバラに動いていたときでは、成し得なかったこと。「組織として団結すると、こんなにも違うものか」。鈴木は実感した。

仕組みを確立したことは、会社をも強くした。鈴木はそう考えている。これまでの営業は、人柄で勝負していたところも大きかった。営業としてはもちろん、「鈴木さんだから注文するんだよ」とお客様に言ってもらえたら嬉しい。ただ、自分が他の部署に異動になったとき、会社としてその分の売上が立たなくなるようでは、組織として弱い。“鈴木さんじゃないとダメ”ではなく、“他の営業さんもいいんだけど、鈴木さんだからより良かった”。そんなふうにお客様に言っていただける営業体制づくりをこれからも行なっていこう。鈴木は思った。


エピローグ
鈴木はその後、企画課を立ち上げた。不得意分野であったインターネット事業をスタート。リサイクル介護用品の販売をメインに、デジタル補聴器のレンタルサービスなどを企画運営している。

「インターネット事業なんて、以前のシルバーとっぷなら考えられなかった」。鈴木は話す。それも、1つのアイデアを社員皆で磨いていく風土が生まれたからこそ。新しいビジネスモデルや、新しいサービスが生まれやすくなったのだ。

「この9年間で従業員数は80名にまでなりましたが、シルバーとっぷはずっとベンチャー企業です」。鈴木は笑顔で語る。介護のニーズは今後多様化する。それに伴い、会社も進化を続けるというのだ。新たな挑戦はまだまだ続く。
ほかの社員と意見交換を重ねることで、アイデアは磨かれていく。何気ないひと言から、新たなサービスが生まれることもある。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
勉強が嫌いだった鈴木。暇さえあれば、遊びに没頭していた。お金のかからない遊びを見つけては、友人らと過ごす毎日。決まった友人だけではなく、友人の友人や先輩など年齢の枠も越え、様々な人たちと話をした。多くの人との交流は、視野を広げてくれた。仕事を行なう際、物事をあらゆる観点から捉えることができている。
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