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最終更新日: 2008/10/01
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プロの仕事研究
スタッフの意識を高め、真のエンタテインメントを追求するアミューズメントのプロ。
営業・販売系−営業・販売系その他
アミューズメント部 東京ドームシティ アトラクションズ/営業担当
大津屋 孝幸 (25歳) Takayuki Otsuya
入社3年目 / 慶應義塾大学 経済学部 出身

プロフィール
幼いころから野球など積極的にスポーツに取り組んできたことから、大学卒業後はスポーツに関する仕事に就きたいと考えていた。マスコミやサービス業などさまざまな業界で就職活動を進める中、(株)東京ドームと出会う。幅広い可能性を感じ入社を決意。現在は“お客様を喜ばせること”に真剣に取り組んでいる。

プロローグ
「ジェットコースターってこんなにも楽しいものなんだ」
大津屋は東京ドームに内定が決まってから、意識的に様々なアミューズメント施設に足を運ぶようになった。これまでは例えば“スリル系アトラクションが好き”、“アミューズメントパークの年間パスポートを持っている”というようなタイプではなかった。しかし様々なアトラクションに乗ってみるとこれが思いのほか楽しい。「なるほど、人を楽しませるってこういうことか。楽しければ人は思いっきり笑う。笑えば元気になる。自分は人を元気にする仕事ができるんだ」。大津屋は入社を前に、これから飛び込む世界に想いをはせていた。

そして、入社後配属となったのはアミューズメント部。東京ドームが運営する東京ドームシティ アトラクションズ“ラクーアゾーン”にてアトラクションのオペレーションやアルバイトの管理を行なうのだ。まさに人を楽しませる現場。東京ドームが展開する幅広い事業の中でも根幹を担う重要なセクションを任された。

配属後の半年間は徹底的にアトラクションの知識を吸収した。毎日お客様を案内し、オペレーションを行なう。お客様の笑顔に触れるたび、大津屋は自分の仕事を好きになっていった。

マネジメント、というミッションを任されて見えてきた課題。 1
アトラクションの知識を学び、お客様を案内するアナウンスも板についてきたころ、大津屋に新たなミッションが加わった。アルバイトスタッフの管理だ。これまでは社員ではあるが、アルバイトに近い立場でオペレーションや安全管理を覚え、実施してきた。しかし今後は、マネジメントという視点で施設を運営していかなくてはいけない。大津屋はあらためて気を引き締めた。

大津屋が最初に感じたのは、アルバイトスタッフ一人ひとりの仕事に対する意識の違い。仕事ぶりを見ていると、考え方が全く違うということに気がついた。意識の高いスタッフも大勢いたが、中には、注意力が散漫なスタッフ、やる気のないスタッフ…さまざまな欠点が目に付いた。特に、オペレーションの際にお客様の目を見ない、笑顔が少ない、声が小さいなど、スタッフの意識はお客様と接するときに顕著に表れている。「これではまずい」。大津屋は危機感を覚えた。「スタッフの個性を尊重しつつ、同じ現場で働くスタッフ同士の中にチームワークを生み出していけないか」。大津屋は組織の改善を決意した。

スタッフを理解するため、まず全員と話をすることから始めた。 2
大津屋が最初に行なったのは、スタッフ一人ひとりと話をすること。スタッフたちがどんな考えや気持ちで仕事に携わっているのかを知りたかった。ちょうど給与査定の時期でもあったため、面談を実施することにした。面談といっても堅苦しいものではない。「どうしてこの仕事を選んだの?」とか「今の仕事はどう?」など、フランクに質問を投げかけて、本人が考えていることを引き出していった。最初は緊張していたスタッフも、こちらが腹を割って話すと、正直に自分の考えをぶつけてくれる。そこでわかったのが、みんな人を楽しませる仕事が好き、ということ。お客様と接し、お客様の笑顔が見たいから――。そう答えてくれるメンバーばかりだった。

みんな人を楽しませたいと思っている。けれども、どうすればそれが実現できるかがわからないのだ。大津屋は、一見笑顔の少ないスタッフや声の小さなスタッフ、意識が低いのではと思われるスタッフにわかりやすく話をした。「案内してくれる人が元気じゃなかったら、君だったらどう?楽しい?」「君がお客様だったらどんな風にオペレーションして欲しい?」と、例を出してじっくりと話をした。

サービスについて熱く語り合えることのできる仲間たち。 3
時には、サービスの在り方についてスタッフと熱く語ったこともあった。施設内ではどんな風にお客様に接すればいいか。あるスタッフの考え方は「お客様全員に対して同じサービスを提供すべきだ」というもの。どうしてこの考えに至ったのかなどを具体的に説明してくれる。「なるほど」。大津屋は圧倒された。しかし、大津屋の考え方は少し違っていた。「現場においてすべてのお客様にクオリティの高いサービスを提供していくことは大事。でもお客様は一人ひとり違う。だから、そのお客様にとって一番良いと思われるサービスを提供することも大切」というもの。大津屋もスタッフも、お客様を楽しませたい、という考えは同じ。しかし、真剣に仕事に取り組むことで、さまざまな考え方が生まれてくるのだ。

何が正解というわけではない。一番大切なのは、スタッフ全員が自分の仕事に対して高い意識を持って臨むこと。大津屋はスタッフの熱い想いを受け止めながら、目に見えて変わっていく現場を目の当たりにした。
「ビバ!!!」。大津屋がオペレーションを担当するジェットコースター“サンダードルフィン”が出発する際、お客様とスタッフで呼びかけ合うこの合言葉も、以前より大きく、楽しく響くようになった気がした。

自らが動き、サービスを、そして組織を変えていく。 4
スタッフの中には、話をしてもなかなか変わらないメンバーもいた。それでも大津屋は諦めなかった。粘り強く言葉をかけていくことで少しずつ改善され、そしてお互いに信頼も生まれていった。何でも言い合える仲間、一緒に現場をよいものにしていける仲間。大津屋は、自身が積極的にスタッフたちの輪に入っていくことで、現場全体の士気を高めていったのだ。

そして大津屋は、2007年夏、同期メンバーを含めた仲間と“若手会”を結成。持ち場を超えた会社全体のCS向上を目的として行動を開始した。CS向上を実現するため、東京ドームシティ アトラクションズの一番の魅力を“お客様とスタッフの笑顔”と位置付けた。合言葉は“ジョイナス(join us)”。若手が中心となり研修会を開催する、お客様とのコミュニケーションを高めるためにスタッフの名札を大きくする、士気を高めるために朝礼を行なうなどの取り組みを実施した。社内の反応は様々。大きな組織を動かすには、あらゆる側面を考慮し、着実に行動に移していかなくてはいけない。大津屋の挑戦は、まだ始まったばかりだ。

エピローグ
2008年秋から大津屋は新たなプロジェクトを任されている。翌春に控えている、東京ドームシティ アトラクションズ内の“ジオポリス”リニューアルオープンに伴う企画・開発だ。新しい目玉は屋内シアター。これまでは野外シアターにてヒーローショー等を開催していたが、天候に大きく左右されるというネックがあった。今まで以上に迫力ある本格的なアクションショーがいつでも見られる屋内シアターに大きな期待が寄せられている。

大津屋の担当はまさに屋内シアターの企画。新しいシアターをどう活かしていくかが今後の課題だ。「誰もやってこなかったような新しいエンタテインメントを提供したい」。大津屋は目を輝かせながら語った。
「気をつけていってらっしゃーい!」。アトラクションが出発する際、お客様を元気に送り出す大津屋。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
小学校、中学校は野球、高校、大学はバレーボールと、スポーツに真剣に取り組んできた大津屋。体力はもちろん、人には絶対に負けたくないという結果にこだわる姿勢を養ってきた。スポーツを通して身につけた精神力、行動力を活かし、ビジネスの場では誰よりも積極的に動き、テキパキと仕事を行なうことを意識している。
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