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提案するメーカーへの進化を遂げるため、人材・技術ともに今まさに変革のとき。
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「個性があり、自己主張のできる人が集団の中でも埋もれずに、良い仕事をできるでしょう」。
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大豊精機株式会社
常務取締役
土井 幸治
(65歳)
Koji Doi
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愛知県出身。親会社である大豊工業で経理部長を務め、その後、購買部長を経て、1997年に大豊精機へ移籍。総務部長となり、環境マネジメントの規格であるISO14001の責任者も担当する。その後、社会貢献を考える企業としていくために、CSR(企業の社会的責任)の体制作りに取り組む。趣味は園芸・ゴルフと、芸術やスポーツを嗜む一面も持つ。
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「新生大豊精機」――。従来の発注を待ち、依頼に合わせて設備をお客様に納品するのではなく、こちらからお客様の部品製造に最適な設備を納品する。それが生まれ変わった大豊精機のビジネススタンス。管理畑で長く活躍してきた視点から第二創業期を考える土井取締役にお話を伺った。
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今後、大豊精機はどのように生まれ変わるのでしょうか?
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「第二創業期のスタート」というシナリオを書いています。それに向けて大きく変わるためにも、新しい事業分野に進出し、本社を移転しました。具体的には自動車部品ですね。自動車部品を作り始めることで、「設備と自動車部品の総合メーカーになろう」というのが我々の合言葉。それに伴い、人員も補強しました。もちろん人を増やすだけではなく、既存社員の育成に力を入れております。またコア技術も確立していきますよ。
具体的には、量産部品を理解できる設備メーカーを目指しています。お客様であるトヨタ自動車の工場内では常に「カイゼン」が繰り返されています。それは我々の納めた設備に対しても同じこと。現場改善を図るために、自分たちの工場に最適な設備へとカスタマイズしていくんですね。したがって従来はお客様の部品組立用設備を販売するだけに留まっていたんです。お客様からの依頼を受けて、設備を生産していました。しかし、それだけでは日々「カイゼン」を遂げていく現場の変化スピードには追いつけないんです。リピート設備を納品する頃には、もっと現場が進化している。ですから、我々自身で部品を生産し、その部品を作るにはどんな設備が最適なのかを考案・企画した上で、設備を納品できるようにしたいですね。そうすることで、お客様の生産現場のスピードに応えられる設備の納品が可能になると考えています。
それを我々の強みにしていきたい。ただし、部品の生産に着手したからといって、今後部品メーカーに転向するつもりはありません。設備のために一生懸命、人を育て、開発環境を整えるために投資も相当してきました。やはり我々は設備メーカーとしてやっていかなければなりません。あくまで部品がわかる設備メーカーを目指していきます。
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海外での需要に応えるため、必要となるのは人材の強化。
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トヨタ自動車が海外戦略を行う上で、大豊精機にはどんな影響があるのでしょうか?
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今後はトヨタ自動車のグローバル化に伴い、トヨタ自動車の海外事業体も取引相手になります。そうなると今まで以上に能動的になる必要がありますよね。海外工場は世界中にわたっています。ですから発注を待っているだけでは、企業の存続は難しい時代になっているのです。そこで我々としてはお客様の海外事業と動向を掴みながらアプローチをしていく必要があるでしょう。その中で若い人たちにもグローバルな活躍をしていただきたいですね。
そして、お客様の海外拠点に大豊精機の設備を導入するとなると、チャンスと同時に我々にも納品責任があります。したがって、導入した設備が稼動するまでのサポートを行う必要があるんですね。つまり海外へ行けるエンジニアが必要となるのです。しかし、まだその数が少なく、ほとんど同じ人が行っているというのが現状です。テキサスへ行ったと思えば、次はタイへ。連続で派遣されるとなると正直キツイですよね。だから今、設備開発への考え方を改める一方で、海外派遣として海外へ行く人材の育成も行う必要があるのです。そういうわけで、まさに今が事業基盤を固め、大豊精機が生まれ変わるチャンスだと考えています。
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TSK(TaihoSeiKi)道場が部品主体で語れる人材を作り上げる。
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部品のわかる設備メーカーになるために、具体的に何か行ったことはありますか?
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TSK道場を立ち上げました。そこでは、当社が生産に関わった部品を展示・公開し、仕事の流れを部品軸で見せていきます。当社の機械を利用して、お客様が作った部品を研究していくのです。設備を作る前に部品を軸に考える力を養成していき、提案をするときに部品を念頭において話ができる人材の育成がTSK道場の目的ですね。今までは設備を作り、トヨタに納品していた我々ですが、今ではどんな部品を作るのかを想像しながら設備を作っていくという風に、変わってきました。極端に言えば、どんな部品が欲しいのかを聞けば、どんな設備を入れたら作れるのかを提案できる。そんなスタンスでセールス活動を続けていきたいですね。これがTSK道場で部品軸の考え方を養う上で目指していること。そのためにお客様の工場ではどんな製品が作られているのかを常に勉強していきます。
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人材育成のために具体的に取り組んでいることはありますか?
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まず社会があり、その中に個人がいます。そこで個々の考え方が活きると思うのです。その上で、個人の力を集結し、組織に活かすことは会社にとって非常に大きな力なんですよ。そして、会社の中で本当の力を出していくために必要なのが家族のサポートです。そのためには、大豊精機には家族が安心して送り出せる環境があることを伝えたい。終身雇用や家族手当を出すことが、必ずしも家族の安心につながるとは限りません。まずは大豊精機を知ってもらうことが必要だと考え、「家族感謝祭」をやることになったんです。
そこで「家族揃ってみんなで楽しもう」というスタンスで行ったところ、非常に盛況だったんですよ。子どもが生まれた社員には植樹会に参加してもらい、子どもの名前を書いた木を植えて記念にしてもらったり、中でも驚いたのが屋台コーナーを設けていたのですが、社員だけでなく来場した家族の方も片付けに協力してくれたので、ほとんどゴミが出ずに済みました。自分たちは参加者で大豊精機が片付けるというのではなく、家族の方にとっても「大豊精機は自分たちの会社」という姿を見られたことが嬉しかったですね。新生大豊精機ではそんな風土を作っていきますよ。
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ありがとうございました。最後に学生に対するメッセージをお願いします。
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企業は集団ですので、個性を上手く発揮していかないと埋もれてしまいます。そうならないように、頑張れる勇気を持ってほしいですね。また、会社では自分のやりたい仕事が必ずできるとは限りません。ですから、色々なことに興味を持ってもらいたい。この設備でどんな部品ができるのか、他の設備とどんな関わり合いがあるのか、興味を持つことが良い仕事につながります。そのためには自分の仕事の範囲を大きく捉えられることが重要。技術職でいうなら、自分の設計で上手く機械ができただろうか、この設備がお客様に導入されたときには正常に動いているだろうかということですね。
現場の人たちが設計図通りに組み立てても上手くいかないことがあるんです。しかし、設計者自身が現場の人たちとコミュニケーションを図っていれば、通常目が届かない部分にも気づくことができ、作業現場で問題が発生することも少なくなりますよね。そうすることで仕事に対するプレッシャーを一人で背負い込むこともなくなりますので、良い仕事ができると思います。だからこそ、広い範囲を見渡せ、集団の中で個性を発揮できる人になってもらいたいですね。
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