サービス(教育) / メーカー(事務機器・文具・玩具)
最終更新日: 2008/05/26
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株式会社キャニオン・マインド
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会社を大きくすることに、興味はありません。
自身を「経営者」ではなく「教育者」だと語る西岡氏。事業拡大よりも、目の前にいる子どもを喜ばせることが務めだと考えている。
株式会社キャニオン・マインド
代表取締役
西岡 博史
(46歳)
Hiroshi Nishioka
▼教育学部を卒業後、楽器メーカーに入社。コンピュータや情報システムを販売する部署で、トップクラスの営業成績を上げる。▼2年ほど勤めた後、知人から誘いを受け転職。学習塾の塾長として、長年の夢だった教育の道に入る。▼その後独立し、株式会社キャニオン・マインドを設立。七田式教育の考え方に共感し、「七田チャイルドアカデミー」の運営を始める。▼現在は「七田チャイルドアカデミー」7教室と「ペスタロッチ学院」を運営。「生涯いち教育者」という信念のもと、一人ひとりの子どもに合わせた教育を追求している。
右脳と左脳をバランス良く育て、「考える力」そのものを養う「七田式教育」。この理論をベースに幼児教室や学習塾を運営するのが、株式会社キャニオン・マインドである。今回は代表取締役の西岡氏から、独立までの道のりや今後のビジョンについて伺った。その胸に秘めた、教育にかける想いとは――。
念願だった教育の道に入るも、教室閉鎖の危機にさらされる。
独立前は、学習塾の塾長をされていたそうですね。
はい。楽器メーカーの営業をしていた頃に、知人から「責任者を募集している塾があるよ」と声をかけられたんです。もともとは教師になることが夢でしたし、ちょうど転職を考え始めていた頃でもありましたから、すぐ選考を受けに行きました。そこで縁あって、採用されたわけです。最初に任されたのは、大手学習塾のフランチャイズ教室でした。2人のアルバイトと一緒にスタートしたんですが、なかなか大変でしたね。初日は、中学生たちに敵のような目で見られましたし…。これは必死にやらないとな、と思いました。
フランチャイズ教室ですから、教材やカリキュラムは本部で開発されたものを使っていました。ですが、だんだん「自分で作りたい」という気持ちが強くなっていったんです。その方が、もっと自分の生徒たちに合った授業ができると感じたわけですね。そして会社の上層部と相談した結果、フランチャイズ教室とは別に経営していた「ペスタロッチ学院」を任せてもらうことになりました。手探り状態からのスタートでしたが、授業を一から作れる環境があったのは幸運でしたね。ですが、3年ほど経ってまた転機が訪れました。会社が、教育事業から撤退することになってしまったんです。
経営母体がなくなるわけですから、塾も畳まなければなりません。ただ、僕は「病院の会計職員にならないか」と誘われていました。会社のオーナーが大きな病院の関係者だったので、そちらで雇ってくれるという話になったんですね。給与も良かったですし、最初はOKしようと思っていました。
「お金よりも大切なもの」に気づき、独立を決意。
魅力的な転職先があったにもかかわらず、独立という道を選ばれたのはなぜでしょうか?
講師になった頃の気持ちを思い出したからです。僕が教育を志したのは、お金のためではありません。子どもたちに色々なことを教えたい、という夢を叶えるためです。稼ぐために働くのであれば、そもそも最初に勤めていた楽器メーカーを辞める必要はありませんでした。でも僕は、お金よりも夢を大切にしたかった。だから講師になったんです。ならば、給与に惹かれてまた転職をしても意味がないですよね。それに僕が辞めてしまったら、生徒たちも新しい塾を探さなければなりません。せっかく頑張って勉強してきたのだから、やはり自分が責任を持って教えたいと思いました。そんな気持ちを妻に話したら、「自分でやればいいんじゃない」と言われたんです。それで、「ペスタロッチ学院」の経営を引き継ごうと決心しました。
独立を決めた後は、まず移転の準備を始めました。契約の関係上、同じ場所では続けられなかったんですね。やっとのことで良さそうな物件を見つけ、なんとか備品を揃え、広告を作り…。わずかな資金しかありませんでしたが、色々な人に助けられて無事に再スタートすることができました。それまで通っていた生徒はもちろん、新しい生徒もたくさん入ってくれましたしね。本当に幸運だったと思います。
教育者としての壁にぶつかった時、幼児教育の大切さを知る。
「七田式教育」とは、どんな経緯で出会われたのですか?
塾で多くの生徒を教えていると、やはり一人ひとりの能力に個人差が見えてきますよね。でも僕は、「中学1年生なら、英語で80点以下は取らせません」と豪語していました。中1の英語って、暗記の要素が大きいでしょう。特に最初の頃なら、アルファベットや単語を覚えることがメインですよね。ですから、誰でも努力すれば必ず良い成績が取れると思っていたんです。ですが、それは間違いでした。中学に入って最初の試験で、全くできなかった子がいたんですよね。前日遅くまで塾に残って頑張ったのに、です。ショックでした。自分のやり方が悪かったのかと、責任を感じましたね。
「どうしたら結果が出るんだろう」と思い、書店で本を探しました。「中学英語攻略」とか「苦手克服」とか、そういう類のものですね。そこで偶然、七田先生(※教育学博士・七田眞氏。「七田式教育」の提唱者)の本に出会ったんです。そこに書いてあったのが、「幼児期に能動的な働きかけがなければ、記憶力は育たない」ということでした。目からウロコが落ちましたね。まずは、幼児期の教育が重要なんだと。それから興味が湧いて、七田先生の講演会を聞きに行きました。
講演会が終わった後、先生に相談してみました。「どうしても暗記のできない子がいるんです」と。そうすると七田先生は「その子は、そもそも自分が『できる』と思っていない。だから能力を発揮できない」とおっしゃったんですね。「まず大切なのは、子どもに自信を持ってもらうことなんです」と。これだと思いました。そして、「七田チャイルドアカデミー」に加盟しようと決めたんです。
教室の役割は、「成績を上げること」だけではない。
なるほど。現在は、どんな教室を作りたいとお考えですか?
子どもの成績を上げることだけに留まらない、色々な役割を果たせる場にしたいですね。例えば「あそこの教室に行くと、子どもがイキイキした表情になる」とか「あの先生はうちの子を認めてくれる」とか、そういう貢献の仕方もあると思うんです。もしかすると、親御さんの悩みを聞いてあげるだけでも良いかもしれない。色々な働きかけができるのではないでしょうか。それが、七田先生のおっしゃっていた「子どもに自信をつける」ということにも繋がるのだと思います。どんな形であれ、「ここに来て良かったな」と思ってもらえるような場所でありたいですね。
経営においても、同じ気持ちを持っています。会社を大きくするよりも、皆が「ここに入って良かったな」と思えるような場を作りたい。僕自身、最初に入った楽器メーカーには非常に感謝しているんです。若いうちから自由に色々なことをやらせてもらって、成長できましたから。結果的には違う道を選びましたが、当時の経験は今でも大きな糧となっています。ですから僕も、皆が成長できるように手助けしたいんです。
子どものためになることなら、何でもやってほしい。
キャニオン・マインドの社員さんにも、自由に仕事をしてほしいということですか?
そうです。社員が「やりたい」と言うことは、できるだけ承認したいと思っています。教育という軸から大きくブレてしまわなければ、何をしてくれても構いません。教室とはこうあるべき、という既成概念を壊すぐらいでいい。長く教育に関わっていると、妙な固定観念にとらわれてしまう部分もあると思うんですよ。僕も含めてね。ただ、それが本当に皆の求めているものではない場合もあるかもしれません。だから、どんどん新しいことを試してほしいんですよね。子どものためになることなら、何でもやってほしいと思います。
僕は、いわゆる「経営者」ではないですね。さっきも言いましたが、会社を大きくすることにはあまり興味がありません。皆の上に立つよりも、教壇に立っていたい。「あなたが教壇に立っているうちは、大きな会社になれない。自分で200人の生徒を教えるのではなく、『200人の生徒を教えられる人』を育てるべきだ」なんて言われたこともありますが、やはり生涯現役、「生涯いち教育者」でありたいんです。経営者のくせに好きなことをして申し訳ないのですが、だからこそ皆に力を貸してほしいという気持ちもありますね。
損得にとらわれず、ただ目の前の人を喜ばせたい。
「事業拡大が目的ではない」という考え方は、社内でも共有されているのでしょうか?
はい。社内研修でもよく言っているんです。「ルールや損得にとらわれるのではなく、周りの人が喜んでくれることをしよう」と。例えば他の教室で人手が足りなくなったら、自分がヘルプに行くとかね。各教室は独立採算制をとっているので、他の教室を助けても利益にはなりません。でも、誰かが行ってあげれば皆が助かる。ならば、損得を考える前に行くべきなんです。もちろん、社外の人に対しても同様です。寒い日に宅配便を届けてもらったら、配達員の人に温かいコーヒーを出すとか。どんなに些細なことでも構いません。もし助けられる側になったら、今度は自分が他の人を助ければいい。人の関係というものは、そうやって成り立つものですからね。
もちろんボランティア団体ではありませんから、たくさんの人を助けている社員には何かしらの還元をしたいと思っています。ただ、やはり基本は相手のことを第一に考える精神です。純粋な思いやりの気持ちを持っていないと、講師の仕事は務まりません。「あの子が苦手を克服できるように、家でプリントを作ってきてあげよう」と思えるかどうかが大切ですから。「自分の勉強になるから」「会社の利益を上げたいから」ではなく、あくまで「子どものため」に仕事をしてほしい。そこにやりがいを見出せなければ、長くは続きません。本当に思いやりの気持ちを持って接するからこそ、子どもたちも心を開いてくれます。皆が「来て良かった」と思える場所。そんな教室、そんな会社であるために、関わる全ての人を喜ばせていけたらいいですね。
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準備シート
活動履歴
株式会社キャニオン・マインド
【理系】
集計中
【文系】
1位
/
ドギーマンハヤシ株式会社
2位
/
株式会社チクマ
3位
/
安達総合企画株式会社(安達学園グループ)
4位
/
株式会社エイコー
5位
/
ダイワボウ情報システム株式会社(東証1部・大証1部上場)
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