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流通・小売(専門店(食品)) / 商社(専門商社(食品)) / メーカー(食品)
最終更新日: 2008/07/14
(マークの説明) 正社員 理文不問
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クリエイティブな仕事をしよう。
「経営者は、しゃべる仕事。言葉は、すごく大切にしています。一語一語が、きちんと分かりやすく伝わるように。」と話す社長。
大川水産株式会社
代表取締役社長
大川 三敏   (43歳)
Mitsutoshi Okawa
【プロフィール】
大学卒業後、大手荷受会社に就職し、営業として活躍する。2年間勤務した後、父親の経営する大川水産に入社。幹部として、新店舗出店、新商品開発、社内制度改革など、様々な分野で実績を残す。固定観念にとらわれない発想力と、前例を打破する行動力で、会社の事業拡大に貢献。社長就任以来、会社を右肩上がりの成長へ導いた。プライベートでは、2児の父。9歳の息子とは、「今も仲良く同じ布団で寝ている」とか。休日は家族とすごすほか、六本木や表参道などのショップを巡り、時代の最先端を肌で感じる。好きなのは、人と会うこと。他業界への人脈が豊かで、経営者同士の交流も多い。
INTERVIEW
その人は、インタビュアーの前にさっそうと現れた。締まった体格に、明快な口調に、時折見せる笑顔。シャープでクレバー、かつマイルドな雰囲気をかもし出している。“ひものベンチャー”というキャッチフレーズをかかげ、右肩上がりの成長を遂げる大川水産の社長が、まさにその人。会社と社長の魅力に迫る。
Question 毎朝4時に、社長自ら築地で仕入れをしているそうですね。
Answer 築地での仕入れは、社長になってからずっと続けています。市場へ行くことが日課ですね。誰のためでもなく、自分自身のためにやっています。築地の空気が、すごく好きなんですよ。活気に満ちていて、マーケットの動きを肌で感じられます。社長だからこそ、現場に精通しているべきだと思うんです。社長と社員の間に、溝を作りたくないですから。

自ら築地に足を運べば、当社がどんな商品を仕入れているかは一目瞭然です。私自身が市場でプロの目を光らせ、最高のものを仕入れています。大川水産にとって何より大切なのは、品質へのこだわりです。築地はまさに、大川水産の原点と言えますね。

市場に限らず、世の中全体の動きを知ることは、ビジネスの世界で生きる上で非常に重要です。私たちの扱う「干物」も、お客様のニーズあっての商品。お客様が今、どんな商品を求めているかを的確に察知し、商品開発や営業戦略に素早く反映させる。「大川水産が、お客様に対して提供できる価値とは何か」を考え続ける。そんな顧客第一主義を貫くことが、会社の成長には欠かせません。
Question 3日に1品のペースで、新商品を企画していると聞きました。
Answer 商品開発力は、大川水産の大きな強みです。年間120〜130品目もの商品を、店頭に並べています。これだけ多くの商品を開発するのは、簡単なことではありません。ではなぜ、当社にそれができるかというと、原料の仕入れから商品の製造、販売まで、すべて自分たちでやっているからです。

お客様のニーズをもとに原料を仕入れ、“売れる”商品をつくる。この流れを自社で完結できるというのは、強みですね。つまり、ヒット商品を生み出す仕組みを持っている、ということ。確かに今の日本は、魚の消費量自体は減っています。しかし干物は、日本人の食生活と切っても切り離せません。絶対になくなることはありませんし、海外に目を向けると、むしろマーケットは拡大しています。たとえば、急速な経済発展が進む中国や、日本食の人気が高まっているヨーロッパなどがよい例でしょう。

生鮮食品売場は、間違いなく将来大きく変わります。従来の売り方は、安い商品をたくさん並べる「品揃え型」でした。しかし今後は、「提案型」になります。つまり消費者に、「あっ、こんな商品もあるのか、買ってみたい。」と思ってもらえる売場づくり。「提案型」のビジネスに必要なのは、やはり発想力です。アイデアがあれば、新しい商品が創れる。良い商品を創れば、売上は更に上がる。「干物」という商品分野は、まだまだ可能性に満ちていますね。
Question 新入社員に求めるものも、やはり発想力ですか?
Answer 発想力って言うと、何か難しそうですが、言い換えると「前例にとらわれるな」ということですね。「今までこうしてきたから、こうするのが当たり前」というのではなく、「それは必要か?」「もっといい方法があるのでは?」と立ち止まって考えてみる。たとえば、会社ではおなじみのタイムカードがそうです。あれは、本当に必要でしょうか。あんなもの、ないほうが社員のパフォーマンスが上がるんじゃないか。皆が当然だと考えているモノを、取り払ってしまうくらいの大胆な発想も、大いにありですね。

この会社に入った時、「正直このままじゃヤバイ」と思ったんです。今までどおりのことを、これからも同じように繰り返す。そんな仕事のやり方では、時代に取り残されてしまいます。自分は常に、危機感を持って仕事をしているし、社員にもやはり危機感を持ってほしいですね。常に頭を働かせて、今やるべきことを考え、実行に移すことが大切です。

うちの店舗では、社員により大きな裁量を任せていきたいと思っています。店長やスタッフ自身が現場の状況を見て、何をすべきかを自分たちで判断し、すぐ動けるように。上からの指示がないと動かない組織って、良くないですよね。社員には、どんどん意見や提案をしてほしいと思います。ワンマン社長には、なりたくありませんから。
Question 社長室のドアを、いつも開けっぱなしにしているそうですね。
Answer 社員には、常にオープンでいたいですからね。みんなが持っているアイデアや情報を、いつでも歓迎しています。「社長だから話しかけづらい」というのはもちろんあるでしょうが、遠慮など全くする必要はありません。会社に対して、自分の思いや考えをきちんと発信できる人は、素晴らしいと思います。会社や仕事など、マジメな話だけではなく、普通の話もしたいですね。
社長に対して自分の考えを伝える、というのもそうですが、やはり主体性は大事ですね。チャンスが来るのをただ待っているのではなく、チャンスが来るよう自分から動く。社長や上司に働きかけたり、仲間に声をかけたりして、自分のやりたい仕事を実現していく。そういう前向きさに応え、社員の活躍する場を提供することが、社長の役目だと考えています。

社員にはいろんなタイプの人間がいるから、「適材適所」の考え方は非常に大切です。個性も適性も違うから、能力を発揮できる場所もそれぞれ。「入社したら、まずは店舗から」というのが小売業界では一般的ですが、必ずしも全員が店舗を経験する必要はないと思っています。たとえば、マネジメントで活躍する総合職と、特定分野のプロとして活躍する専門職、別々に採用し育てていく。そんな人事制度の導入も近々考えています。
Question 社員の能力を活かすため、その他にどんな取組みをされていますか?
Answer まず一つは、研修制度の充実。特に、若手社員向けの実践的なビジネス教育に力を入れています。将来、幹部社員として活躍するには、数字に強くなければいけません。バランスシートの読み方や、経営分析の手法などを体系的に習得させ、経営のエリートを輩出することが目標です。マーケティングやコーチングも、理論からきちんとマスターすれば、実際の仕事場面で大いに役立ちますね。一流のビジネスパーソンになれるチャンスを、社員に提供したいと思っています。

その他に力を入れているのは、給与や待遇、福利厚生の見直しです。社員がきちんとモチベーションを維持し、腰を据えて長く働ける会社にするため、色々な取組みをしています。すでに退職金制度、産時休暇制度などを導入しましたが、取り組みたいことは、他にもたくさんありますよ。

きちんと働けば、社員誰もが幸せになれる。そういう会社が理想形ですね。会社の成長は、最終的に“人”のチカラにかかっています。社員自身が、自分たちに誇りを持ち、かつこの会社に誇りを持って働けるよう、人への投資を惜しみません。大川水産という会社のブランド価値は、社員によって決まります。人材育成は、会社のブランド力向上につながるのです。
Question この先、大川水産はどう変わっていきますか。
Answer 今ここですべてを明かせませんが、大きく変わることは間違いありません。最近会社のロゴを変えました。ホームページもリニューアルしますし、会社の広告も変わります。大川水産という会社を、消費者に対して今後どうブランディングしていくか、今本気で考えているところですから、楽しみにしてほしいですね。

ただ、ブランディングといっても、見た目を変えるだけでは、本質的には何も変わりません。ブランディングとは結局、「大川水産とは“何屋”なのか」を明確にする作業です。「大川水産は、干物の会社だ」ということには間違いないですが、干物を扱う会社なら他にもあります。当社にしか提供できない価値とは何か。そしてその価値を、今後もずっと提供し続けるためにはどうすればいいか。それを考えることがブランディングです。入社したら、大川水産というブランドについて、一緒に考えてほしいですね。
ありがとうございました。最後に学生に対するメッセージをお願いします。
一緒にクリエイティブな仕事をしたいですね。これまでどおり、決められたとおりをこなすのではなく、新しい何かを考え、生み出す仕事を。こういうことがやりたい、と自分から発信してくれれば、社長としてそれに精一杯応えていきます。遠慮など要りませんよ。こういうことをやったから評価してほしい、というアピールも歓迎です。言ってもらわないと、気づかないことも多いですから。そういう意味では、コミュニケーションも大切ですね。社長と社員は確かに立場も違うし、距離もあるけれど、そういう壁を越え、考えていることや思っていることを、どんどん伝えてほしいですね。待っています。
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