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“技術”というシステムを、現場にも経営にも導入。それが、発展のヒミツです。
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「私が入社したときに持っていたのは意欲だけでした。だから、それさえ持ち続ければトップにもなれると保証できますよ」。
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株式会社エム・ワン
取締役社長
和田 誠
(40歳)
Makoto Wada
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1990年、「ビジネスを通じて人々の生活を豊かにし、社会に貢献したい」という当時の社長(現:会長)の言葉に強く共感し、7社の内定を振り切って入社。エム・ワンにおける新卒第一期生として、鋼構造事業部成田工場製造課に配属される。2年後、同工務部工事課を経て、1993年、同設計資材課へ。1994年、入社5年目ながら工場の改革責任者に抜擢され、レイアウトから業務の流れまでを副工場長として抜本的に改革。理想の生産システムを実現し、1999年、31歳の若さで成田工場取締役工場長となる。その後、2001年副社長に、2005年社長に就任。
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新卒で入社し、社長にまで上り詰めた和田社長。同じように、急成長を遂げたエム・ワン。互いがどのように影響し、成長してきたのか、そしてこれから何を目指そうとしているのか、現場から経営まですべてを知る和田社長に伺った。
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和田社長は新卒第一期生ということですが、まさに生え抜きという感じですね。
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それだけ会社が急速に変化しているということですよ(笑)。その中で、私は会社と共に成長してきただけです。私が入社した1990年は、まだ鋼構造事業部しかありませんでした。ですが、会長(当時社長)は当時から大きなロマンを持っていました。それが、『建築のトータルコーディネート』です。土地の仕入れから建物の企画・設計・デザイン・建築、インテリアやエクステリアの提供、管理やメンテナンス…建築物に関するすべてをエム・ワンが一括提供できる体制作りを目指していました。その後、建築事業部や店舗管理事業部、マテリアル事業部と、順々に立ち上がってきたのです。
しかし、立ち上げ期は大変なものでした。最初から数字が順調に確保できるものは、一つとして無かったのです。事業部が全員で、その時期を耐え、盛り上げてきたからこそ現在の好調な事業運営が実現しているのです。
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御社の成長の過程では、どのような役割を担われたのですか?
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その中で、私が担った役割は“技能”の“技術”化でした。鋼構造事業部を中心に、職人の持つ個人“技能”に事業の生産性や収益率を大きく委ねているという事実があったのです。鍛冶職人・とび・溶接工…彼らの個人技=“技能”を標準化して継承可能にし、さらに収益性を上げようと考えました。1994年のことです。それはまさに茨の道でした。社員はだれも相手にしてくれなかった。ただ一人、会長だけが支持してくれました。そして、当時副工場長だった私に工場の改革資金2000万円と、指揮権をくださったのです。「もう逃げられないな」って、夜も寝ずに死ぬ気でやりました(笑)。
“技能”の“技術”化に際し、すべての作業に必要な動作とコストを分析し、数値化しました。そして、可能な限り削減するために、業務の流れを抜本的に改革したのです。もちろん工場のレイアウトも変更し、動作一つひとつに意味を持たせました。この行動がきっかけとなり、効率を求める仕組み作りが成田工場から全社へと広がっていきました。
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まさに発展の起爆剤になられたのですね。それが現在の成長を支えているんですね。
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そうですね。2005年8月からは念願の外食事業部が、そして2006年3月からは街づくりを行なう開発事業部が新しく誕生しました。今後もさまざまな事業を行う予定です。これらの立ち上げを担っているのが、30代前半の若手社員です。これまでの立ち上げ期、メンバーとして苦労しながらも事業を支えた経験が活かされているのでしょう。立ち上げが成功し、軌道に乗れば、彼らは事業部長として経営の一翼を担う存在になるのです。
もちろん、私たち経営陣は立ち上げたすべての事業に収益性や成功を確信しています。それは、経営の専門教育を受けていることと、20年計画をしっかり管理していることに要因があります。当社の経営陣は、日本を代表するような大手企業が受講している経営教育を受けています。経営を個人の勘や思いに任せず、きちんとした原理・原則をもとに判断しているのです。費用対効果や投資に対するリターンやリスクも綿密に計算しているんですよ。それを、20年計画にして事業一つひとつに用意しています。立ち上げメンバーと共に描いたビジョンを、10年後、5年後、1年後、月、週と落とし込んでいくのです。この計画の優れているところは、細かな目標を着実に実行すれば必ず成功するし、目標達成できなくてもすぐに振り返り、対策を考えることができる。採算の取れない事業には取り組んでいないし、ここまで急成長できた理由はこれだと思います。言うなれば、“経営”そのものも、“技術”化しているんですね。
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ビジネスを通して社会貢献したいという、創業以来の想い
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そうなんですね。では、今後の方向性を教えてください。
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ロマンとビジョンですね。もともと当社には、「ビジネスを通じて人々の生活を豊かにし、社会に貢献する」という想いがあります。ですが、「人々の生活を豊かにする」ことや、「社会に貢献する」ことがどういうことなのか、共通の認識を持つのは難しい。それを一つの図面にしたのがロマンです。エム・ワンがどうなりたいか、自分がどうなりたいかというイメージですね。さらにそれを数値化したものがビジョンです。20年後に売上高XXXX万円とか、10年後取り扱う案件数をXX件からXXXX件にするとか。一つひとつの事業が拡大することによって、私たちのサービスで幸せになれる方が増え、新事業が増えることによって別の切り口でサービスを提供することができる。そうやって社会貢献していきたいのです。
私たちが目指しているのは、創業以来変わらず『建築のトータルコーディネート』です。お客様から「エム・ワンに任せれば大丈夫」と言っていただけるようになりたいですね。そのために、既存の事業部はもちろん、新しい事業にもどんどん取り組んでいきます。これはまだアイデアだけですが、エンジニアリング事業とか、商社事業とかも可能性がありますね。また、中国への進出も考えています。中国では、これまで主にレンガとコンクリートで建物が建てられてきました。鉄骨の歴史は最近始まったばかりで、国を挙げて鉄骨に取り組んでいると聞いています。だから、中国に訪問すると、「一緒にやらないか」という相談をすぐに持ちかけられるんですよ。だから、中国で作って中国価格で販売できれば、中国の人たちにも喜んでもらえるのではないかと思っています。意欲ある人が取り組んでくれるのならば、一緒に20年計画の策定をしてみたいですね。
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それでは、御社で一番大切にしているものはなんですか?
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私は、ロマンとビジョンを共有するためにコミュニケーションの質と量にこだわっています。会議はそんなに多くありませんが、個別面談を多数実施しています。現在全国に16拠点ありますが、月一回とか会いに行きますよ。そしてご飯を食べながら2時間ほど話をします。中国にある関連会社にも同じペースで訪問していますしね。
質に関しては、相手に合わせて話すことを心がけています。20代前半の若手と事業部長クラスの社員では、経験も思考も理解度も異なるでしょう。だから、一度に会う人数も1対1から1対4くらい。事前に会う社員の情報を調べて、手帳にメモしてから臨みます。全社員を前にスピーチする方がよっぽど楽(笑)。でも、それでは理解度を確認できないんですよね。だから、できるだけ同じ絵をイメージできるよう、細心の注意を払ってコミュニケーションを取っています。
よくするのは、手帳の話。私は会社だけでなく、自分自身の20年計画も手帳に書き込んでいます。3ヶ月単位で目標を設定し、達成のために必要な行動を書き出しているんです。もちろん伝えたいのは、内容ではなく、考え方。一例として見せることで、考え方やビジョンを伝えています。
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ありがとうございました。最後に学生に対するメッセージをお願いします。
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私が皆さんに求めたいのは一つだけ。意欲です。それだけは持ってきてもらいたい。社会人になることは、ゼロからのスタート。どれだけ専門知識を勉強しても、仕事の場で実践するとなれば勝手が違います。しかし、そこで挫折せず、新しく挑戦できる意欲があれば絶対に成長できる。だから、私が学生の皆さんに求めるのは意欲だけです。そして、入社後はリーダーシップを養ってもらいたい。人前に立つことだけがリーダーシップではありません。誰かのために率先して働くこと、仕事に積極的に取り組む姿勢もリーダーシップの一つだと、私は考えています。そんな社員が当社にはたくさんいますから、身近な人をモデルにして、どのような考え方や行動が必要なのかを学び取ってもらいたいですね。私たちは、今後も社会貢献のために、既存事業拡大はもちろん、新規事業の開拓も積極的に行っていきます。同じロマンを共有し、ビジョンを描ける熱い意欲を持った方との出会いを、心から楽しみにしています。
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