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商社(専門商社(医療・医薬品)) / サービス(医療・福祉) / 流通・小売(流通・小売(その他))
最終更新日: 2008/02/28
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お客様の笑顔の数だけ、そこに成長がある。
コミュニケーション不足と病気の関連性が問われる現代。配置薬ビジネスが、そうした社会問題を解決する日が来るかもしれません。
インターナショナルホームメディカルグループ
代表取締役
我妻 敏幸   (48歳)
Toshiyuki Azuma
【プロフィール】
高校卒業後、JRへ就職。動力車乗務員としてキャリアをスタートさせるが、よりチャレンジングな環境で自分の力を試したいと希望し、営業職を経て26歳の時に不動産会社を立ち上げる。▼その後、バブル崩壊のあおりを受け、不動産営業から経営コンサルタントへ転身。これまでの経験を活かし、経営戦略や事業計画の立案、事業資金の調達などを行なうコンサルティング会社を起業する。▼緻密なマーケティングデータをもとに様々な企業の再建・新規事業の立案を手がけるなか、配置薬会社の社長として活躍する。▼2006年4月より現職。休日は家族とアウトドアライフを楽しむ行動派。趣味は写真、ジャズ鑑賞。
INTERVIEW
常備薬の入った薬箱を各家庭に配置し、使った分だけ後払いで代金を支払う「先用後利」というビジネスモデルによって、多くのお客様からの信頼を培ってきた配置薬業界。300年以上続く配置薬ビジネスの歴史を受け継ぎ、どう発展させていくのか――新たな局面を迎えた業界に、新風を吹き込む我妻氏に話を伺った。
Question 貴社の代表取締役に就任された経緯を、教えてください。
Answer 1996年から2年半くらい、横浜にある配置薬会社の再建を依頼されて、社長を務めていたんです。小さな会社でしたが、2年間で年商を2億8000〜9000万円から4億円にまで持っていくことが出来ました。赤字だった以前に比べ数倍の経常利益増加を達成し、結果を出すことができました。配置薬業界は営業系の仕事ですから、個人の活躍が問われるもの。モチベーションを高く維持し、努力をすれば、必ず業績は変化すると思っていました。

ちょうどその頃、取引先だったインターナショナルホームメディカル(以下IHM)の先々代社長から「企業経営を手伝ってくれないか」と声をかけてもらったんです。その時の会社の、再建の見込みも立ちましたから、より大きなチャレンジを求めて社長を辞めて、経営コンサルタントとしてIHMグループ全体のサポートをしていこうと決めました。それから7年間ほど経営者の直近でビジョンやマネジメントを学ぶチャンスを与えられたのですが、突然、先々代社長が亡くなってしまったんです。非常にショックでした。その2年後、先代社長から「本格的に経営に携わってほしい」と社長就任の依頼を受けたんです。長い間、一緒に仕事をしてきたパートナーでもありましたから、すぐに了承しました。先々代社長はカリスマ性のある方で、順調に業績を伸ばしてきていましたし、社員に対して熱いビジョンや理念を浸透させていました。そうした社長がいなくなれば、組織は急激に求心力を失い、企業成長が止まってしまう可能性があります。そこで、いつもそばでサポートしていた私が役に立つのではないかと思っていただけたようです。
Question 他社と比較したときの、貴社の強みはどこにあると思いますか?
Answer 配置薬業界は非常にニッチな業界ですし、競合他社と比較した客観的なデータもほとんどありません。ですから私の肌感覚での“強み”になってしまいますが、3つあげられます。

1つめは「ビジネス色が強くない」こと。営業系の仕事ですから、売上目標に向かってバリバリと邁進するイメージがあるかもしれませんが、実際はアットホームな交流が多いんです。お客様とお弁当を交換して食べたり、家族のように接したり…親近感をもって接する風土があります。

さらに「全社員がビジョンや理念を深く理解している」ことも強み。お客様のために何ができるかを考え、努力できる力は強いですね。例えば、社員のほとんどが酒もタバコもやらないんです。「自分たちが不健康な生活をしては話にならない」という考え方に裏付けられているんです(笑)。確かに筋は通っているのですが、誰もが簡単にできることではありませんよ。

また「30年近くにわたって、経営の機軸となる商品を開発し、育て、販売システムを確立させてきた」ことも大きな強み。製造から販売にいたる商品フローには、特に自信があります。時代のニーズをつかんだ商品が売れることもありますが、時代を超えて本当に信頼できる商品は、お客様との信頼を基に育てて売るもの。長い目で見て売れ筋商品を仕掛けていくことが大切です。育てる力があれば、常に安定した商品提供が可能になり、継続した企業成長につながります。
Question 就任されてから掲げた、企業のビジョンを教えてください。
Answer 就任時、何人もの社員に「皆さんは、何屋さんですか?」と質問しました。返ってくる答えは様々。「小売」 「流通」 「運送」という人もいれば、「医薬品販売」という人もいた。ビジョンを語る前に、「何によってビジネスを成功させている企業なのか」を全員が理解していなければならないはず。つまり、まずは事業ドメインを明確にしようと思ったんです。

自分たちの仕事はどんな業種なのか? ――それを考えたときに最初に出てきたのは、「医療」というカテゴリーでした。ただ、医療といえども範囲は広いですよね。病気にならないように健康維持に努める「予防医療」から、介護などの「終末医療」まで幅広く含まれます。そのなかで、私たちは初期治療・予防に関する分野におけるプロとして社会貢献できるはずだと結論づけました。病気になる方を初期段階でなくせば、多くの方の幸せにつながりますし、国が負担する医療・福祉コストの削減にも寄与できると思います。

予防医療を通じ、お客様一人ひとりの求める健康と幸せの実現に貢献するにはどうすれば良いのかを言語化し、経営理念の中枢に据えました。それが「為に生きる」という言葉です。「まず人のために何かをしてあげよう」と定義しました。人のために尽力して、成長していくことに喜びを感じるコミュニティーを作り上げていきたい。そうすることが社会貢献につながり、お客様と自分たちの双方にとって良い循環が生まれます。この良い循環の創造を当社のビジョンとし、新たにロゴマークのなかに表しました。
Question ロゴマークのなかに「企業としてこうなりたい」という想いが込められているんですね?
Answer はい。循環を作り出す方程式をロゴに表しました。キーワードは「希望」 「努力」 「研究」 「創意」です。弊社ロゴの赤い四角の部分が、お客様が「健康になりたい」 「こんな自分になりたい」と思い描く“希望”。「I」の文字が入っている四角は“努力”。お客様の夢をかなえ、課題を解決し努力する姿勢を忘れないように、盛り込みました。さらに努力に加え、解決のために学習することも重要。それを「M」の文字の入っている四角で表し“研究”と位置づけました。多くの人から学び、情報を吸収して生まれた気づきによって新しいチャンスも生まれます。ビジョンを持って努力・研究を繰り返せば、“創意”という新たなイノベーションが生まれてくる。それを一番下の四角に表しました。希望を持ち、こうなりたいと願う気持ちを4つのキーワードに沿って行動していけば、変化に合わせ継続的に成長していけるようになっています。

またお互いにハッピーになれるコミュニティーを作るために、“置き薬”にこだわるのをやめようと提案しました。職種名も「配置薬営業」から「ライフスタイルデザイナー」へ変更し、人生設計をデザインするお手伝いをさせていただいています。健康は充足したコミュニケーションや睡眠、ライフスタイルそのものとも深く関係しています。健康に対して総合的にアドバイスできることを目指しています。
Question 海外でも配置薬が注目されているそうですが、海外での事業戦略はお考えですか?
Answer もちろん考えています。既に試験的にモンゴルでの事業展開をすすめている企業もあります。私達も、まずは中国、韓国といったアジア地域への進出を考えています。海外になじみのない「先用後利」システムを定着させ、どう受け入れてもらうかが今後の課題になっていくでしょう。すでにモンゴルでは某財団を通じた活動が高い評価をいただいているようですし、発展途上にある国々には身近に医薬品が手に入る環境も少なく、そうしたニーズも多いのではないかと思います。

加えて、IHMにおいては他社にないようなエッジのきいた商品を作っていこうとしています。2007年から自社工場を持たずに製造を進める、ファブレス化をスタートしました。お客様からの要望をヒントに商品を企画・開発し、コストパフォーマンスの良い工場に製造を依頼し、形にしています。また市場開拓に関しては、従来のアナログ式のチャネルに加えて、WEB、メディアなどをリンクさせた独自チャネルの立ち上げも企画中です。

また、薬箱のデザインも一般的な“会社名中心の薬箱”のイメージを刷新し、お客様視点からデザイン変更をかけ「遊和」という新たなコンセプトのものに置き換えました。温かな筆文字で社名と心に響く言葉を書き、ご家庭の一角に置いてある薬箱を見て心が和み、元気が出てくるようにという想いを込めています。

これからも柔軟な発想力をもとにしたビジネスチャンスを広げていきます。成長企業として飛躍するための発射台は、すでに整いました。人間は、人生のなかで6〜7割の時間は仕事をして過ごすもの。楽しく、いきいきとチャレンジできるフィールドを提供したいと思っています。
ありがとうございました。最後に学生に対するメッセージをお願いします。
私の夢は、若い人がどんどん成長できる企業を作ること。楽しく仕事ができるような環境で、個人の才能を伸ばし、会社に貢献する人材を輩出していけたらすばらしいなと思っています。営業はいろんな人と人生を共有できる楽しい仕事。仕事の魅力を知り、楽しんでください。

だから当社の想いに共感し、「人のために生き、感動し、人生を過ごしてみたい」という方は大歓迎! できれば何か1つ、得意技があると良いですね。例えば「誰にも負けない笑顔ができる」とか…(笑)。価格競争の激しい私たちの業界において、人材の持つ魅力は大きな武器になります。お客様の多くはご高齢の方ですし、「あなたから元気をいただいた」と感謝されることもしばしば。お客様との貴重な出会いを通じ、プロとして成長していってください。
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