メーカー(自動車・輸送機器) / メーカー(機械・工作機械・ロボット) / メーカー(半導体・電子・電気部品)
最終更新日: 2007/11/29
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アスカ株式会社(名証2部上場)
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人材育成こそ経営そのもの。「人と技術に優れた会社」を目指しています。
「失敗を恐れずに、自ら判断して、自主的に行動して欲しい。そうすることで人として大きく成長していくのです」と話す片山社長。
アスカ株式会社(名証2部上場)
取締役社長
片山 敬勝
(64歳)
Keisho Katayama
1944年、愛知県生まれ。慶應義塾大学に通うため、東京へ。経済学部では、主に世界経済について学んだ。同社の前身・自動車部品製造の片山工業株式会社の社長である叔父からの要請を受け入社。程なくして「配電盤事業」の立ち上げ責任者に抜擢され、成功。さらに、1986年、自社工場の製造ラインの自動化を目的として「ロボットシステム事業」を立ち上げる。1990年に社長に就任し、現社名に変更。1997年、名証2部に株式上場。「自動車部品事業」、「配電盤事業」、「ロボットシステム事業」の3事業を柱に、現在はアメリカ、中国にも積極的に事業を展開している。
「社員も、社長も面白いと思える会社」。―― 「自動車部品事業」、「配電盤事業」、「ロボットシステム事業」の3事業を手がけるアスカ。その2代目社長である片山敬勝氏は、自らの会社をそう語る。「新聞や雑誌を開けば、多くの箇所に自分たちの仕事と関わる話題がある」。そんなアスカのこれまでと今後について聞いた。
CI(コーポレート・アイデンティティー)と「日本の製造業の誇り」を発信する。
まずは、1992年に変更した社名「アスカ」の由来について聞かせてください。
もともとは「片山工業株式会社」という社名でした。自動車部品のプレス加工を行うため、1953年に私の叔父が設立した会社です。そして時は流れ、「配電盤事業」、「ロボットシステム事業」も本格的に立ち上がっていたバブル後半の1990年代初頭、当時様々な企業に広がりつつあったCI(コーポレート・アイデンティティー:企業の持つ特性を内部に再認識させ、外部にも明確に打ち出していく取り組み)を実施することになったのです。既に事業の中身が「鉄工所」という言葉などが持つイメージではないと思っていたので、会社のイメージをより分かりやすく伝えるため、カタカナ社名にすることに決めました。
とはいえ、日本が世界に誇る製造業のイメージは失いたくなかった。ちょうどその頃、出張に行ったアメリカで、日本企業なのに外国語を使った社名の会社を数多く目にし、私は何か違和感を覚えてしまったのです。そこで、日本における製造業の原点を見つめてみました。すると、日本最古の工房、今で言う工場は、飛鳥時代に生まれていたのです。その場所である奈良県飛鳥村に行った時、日の出の光景はあまりにも感動的でした。朝もやが瞬く間に晴れていき、まさに「日本の夜明けが始まる」といった感じ。私が歴史好きだったということもありますが、「アスカ」という社名には、「日本の製造業に誇りを持つ」という意味を込めています。
予想以上の反響があった、アメリカでの事業展開。
2004年4月からのアメリカでの事業展開について、伺います。
アメリカはシンシナティに拠点を構え(現在はケンタッキーに移転)、立ち上げ当時、現地にある様々な工場の製造ライン自動化に取り組んでいきたいと考えていました。さらに、このアメリカ進出を契機に、中国などアジア地域にも、積極的に進出していくつもりです。私たちは愛知県に本社・工場を構えていますが、もともと地元だけで事業を行ってきた会社ではありません。自動車部品のプレス加工に関しても、叔父が創業した当初から全国展開をしている企業と取引を行ってきました。もちろん、「配電盤事業」や「ロボットシステム事業」に関しても同じです。全国に目を向けてきたからこそ、大手から中小まで、たくさんの自動車関連製品工場が立ち並ぶ場所でも、堅実に経営を行ってこられたのだと思います。
実際にアメリカに拠点を構えてみて感じたのは、予想していた以上に、当社の存在を必要としてくれる企業が多いこと。海外展開している日本企業をはじめとして、技術や設備の問題に伴うニーズが次々と寄せられています。そのすべてのニーズに応えるには、今後は拠点の組織をより大きなものにしていく必要があります。長期的なビジョンを持って技術者を育成することが急務ですし、現地での雇用も拡大して、社会貢献をしていく必要もあります。そういった意味では、次はいかに組織や実務内容を充実させていくかが課題ですね。
新規事業を立ち上げ、独立採算制でバランス良く利益を上げ続ける。
堅実経営の要因は、具体的に何だとお考えですか。
事業体制で言うと、「自動車部品事業」、「配電盤事業」、「ロボットシステム事業」の3事業を独立採算制で運営していることでしょうか。「自動車部品事業」については、設立以来ずっと手がけてきており、設計・試作・量産まで一貫した製造体制を確立しています。「配電盤事業」は、私が入社してしばらく経った頃、「自動車部品のプレス加工や溶接だけではなく、電気系技術を駆使して新事業を立ち上げよう」という会社の方針のもと立ち上がった事業です。私は、その立ち上げ責任者に抜擢されました。しかし、機械系の技術力はあったものの電気系技術は皆無に等しかった。そこでまずは電気・電子科の先生と親しくなることから始めました。そして入社してきた社員を育てるためにも、最先端技術を持っていた大手電気メーカーとコンタクトを取ったのです。そのメーカーのブランドで、設計・開発から製造まで行うOEM生産という形で、個人住宅からオフィスビル、工場、テーマパークなどの大型建築物まで、そこに設置する分電盤、制御盤などの生産を手がけていきました。その頃から、エレクトロニクス時代の到来を予感していたので、電気だけではなく電子系技術も高めていきました。
世の中の動きの中に、新たなビジネスにつながるヒントがあった。
では、「ロボットシステム事業」の立ち上げのきっかけは何だったのでしょうか。
ここでようやく、経済学部出身という私の経歴が活かされました。第二次オイルショックが起こった1980年頃には、日本は不景気に突入。「自動車部品事業」、「配電盤事業」の2本柱では、経営が厳しい状況になりました。そして新たな事業の立ち上げが急がれていた時に、私はふと日本の人口分布図に目をやったのです。下降曲線を示していました。それをヒントに、人口が減ることで必要になる事業はないかと考え始めました。そして目を付けたのが、製造ラインの自動化です。人手を使って行っていた作業を、産業用ロボットにさせることで人件費の削減につなげる事業。その頃には、機械系技術も、電気系技術も、電子系技術も持っていたので、溶接ロボットを自社開発し、まずは自社工場に設置しました。そして程なく迎えたバブル景気の追い風もあり、生産量を増やそうとするメーカーからの需要が高まり、特に世界を相手に競争するような電気・電子業界、自動車業界の企業では、自動化が必須事項となっていきました。現在では、産業用ロボットを導入するだけではなく、それらをベースにした製造ライン全体の設計まで、この事業を発展させているのです。
事業同士の交流を活発化することで、総合力が高まる。
それら3事業のうち、今後、特に注力していきたいという事業はありますか。
「自動車部品事業」、「ロボットシステム事業」、「配電盤事業」。どれか一つの事業に、決め付けることはありません。それぞれ事業を独立採算制で運営していくことで、それぞれの方向で伸ばしていきたいと考えています。売上比率67%を占める「自動車部品事業」は、会社経営を行う上での安定基盤事業ですし、「配電盤事業」は電気・電子系技術の向上を図れる。最も新しい「ロボットシステム事業」は、「自動車部品事業」とのシナジーも功を奏して、提案の幅が広がっています。自動車部品とロボットシステムは、製品と設備の関係ですから、どちらも手がけていることで強みにできるノウハウを持っているのです。
大切なのは、すべての事業間の交流を活発に行うことだと思います。積極的に情報共有などを行い、「技術力」に自信のある3事業が交流することで、総合力を発揮していく。それが私たちの技術の強みだと言えるでしょう。
社員一人ひとりの誠意が、口コミによる信頼の輪を広げていく。
事業部間の交流を活発にするために、どのような人材育成に取り組まれていますか。
私は、人材育成こそ経営そのものだと思っています。もちろんメーカーとしてお客様から信頼を得るには技術力は欠かせません。しかし技術力以上に大切なのが、社員一人ひとりのお客様への気配りや、お客様のことを考えた自主的な行動です。
例えば、「ロボットシステム事業」で言うと、お客様の要望をしっかりと把握した上で、製造ラインを設計していかなければなりません。導入時や導入後の対応にしても、マニュアルを押し付けるだけでは、お客様の満足を得ることはできません。相手の顔を見て、その人に合わせた説明の仕方があるはずです。それは、営業でも技術者でも同じ。喜んでいただくために、どれだけお客様の立場で考えて行動できるかが大切なのです。そうした行動がお客様の間で自然と口コミで広がっていくことで、「アスカは、人と技術に優れた会社」だと言われるような経営を目指しています。お客様の要望に応えるために、事業部間の交流を活発に行い技術力を最大限に発揮する。常日頃からそう意識しておくことで、新たな発想が生まれてくるのです。私は社員の皆に、失敗を恐れずに、自ら判断して、自主的に行動して欲しいと思っています。
ありがとうございました。最後に学生に対するメッセージをお願いします。
やはり失敗を恐れずに、いろいろなことに挑戦して欲しいということですね。極端な話、意欲的に挑戦して、1勝5敗(1つ以外は失敗)で終わってしまったとしても、行動したということだけで誉められるべきです。反対に行動しなければ、0勝0敗、得られるものも何もない。これまでもこの会社は、積極的に新事業の立ち上げに取り組んできました。これからどのように事業を拡大していくかは、社員一人ひとりの柔軟な発想にかかっているのです。何か新しいことを考えて自主的に取り組んでいく、という意識を社員全員に浸透させていきたいと考えています。また、社員数も500名を超え株式上場も果たした現在、組織が大きくなることで経営スピードが遅くならないようにしたい。そのためにも、柔軟な発想を持った人たちとの交流を活発に行い、常に躍動しているような組織を築いていきたいと思っています。
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活動履歴
アスカ株式会社(名証2部上場)
【理系】
集計中
【文系】
1位
/
株式会社中京医薬品(ジャスダック上場)
2位
/
株式会社大垣共立銀行
3位
/
瀧冨工業株式会社
4位
/
西岡可鍛工業株式会社
5位
/
株式会社丹羽鉄工所
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