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流通・小売(専門店(ドラッグストア・化粧品)) / 流通・小売(専門店(ファッション)) / 流通・小売(専門店(インテリア・服飾小物))
最終更新日: 2007/10/01
(マークの説明) 正社員 理文不問 老舗
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「モノの価値」を高い温度で伝える小売業の使命が、ユニークな接客を生んだ。
「失敗を恐れずに、会社を良くしていくために共に経営に携わってくれる方と、会社を成長させていきたいです」。
株式会社くわこや
代表取締役社長
野村 和弘   (37歳)
Kazuhiro Nomura
【プロフィール】
明治大学商学部を卒業後、大手総合小売店に入社する。そこで小売店経営のノウハウを学び、株式会社くわこやに入社。同社にもともとあった接客に対する理念を、「売り込まない接客」や「巻き込む接客」といった形で言語化し、店舗に定着させていった。その結果、売上2億円(1994年9月期実績)だったくわこやを12年間で18億3000万円(2006年9月期実績)と9倍以上に成長させた。そして2006年10月に同社社長に就任した。
INTERVIEW
「売り込まない接客」や「巻き込む接客」など、独自のスタイルを形成し、株式会社くわこやの売上を12年間で、9倍以上に伸ばした野村社長。そこには商品とお客様を大切に考える理念に基づいた接客の工夫があった。サービスに対する考え方、そして社員に対する思いに迫る――。
Question 「売り込まない接客」や「巻き込む接客」などユニークな接客について教えてください。
Answer くわこやが店舗として展開するパルファンでは、様々なメーカーの化粧品を取り揃えています。それぞれ利幅が違って、それを鑑(かんが)みて売り込めば店舗の売上は変わってくるのです。しかし利幅がいいから、自分の売上を上げたいからという姿勢で販売をすることをくわこやは、良しとしません。本当にお客様に喜んでもらえるものは何だろう。この視点で接客をしていくことが、顧客満足に繋がり、くわこやファンを増やしていくことになると考えています。例えば肌診断をした上で、サンプルを渡す。そして満足していただいた上で、購入を検討していただく。これが「売り込まない接客」です。

また「巻き込む接客」は、接客は個人プレーではなくチームワークが大切というくわこやの考えを投影している方法です。これはお客様に一人の販売員が専属で担当するのではなく、積極的に他の販売員も巻き込んでお客様に関わっていくというもの。例えば、ある人がサンプルを紹介する。次回その販売員を訪ねて来店された時は、会計でもサービスで行うハンドマッサージでも、何かを他の販売員が担当して、お客様に覚えていただく。そんな風に、いつ来店しても知っている人がいるから安心と思ってもらえるように工夫をしています。これが「巻き込む接客」。これにより、サービスの均一化が図れ、チームプレーによる接客が可能になるのです。
Question ユニークな接客を考えられた背景には何があるのでしょうか?
Answer 小売業を営む私たちの使命は、メーカーの方がわが子のようにかわいがっている商品の良さを伝えていくこと。メーカーの思いが100だとすると私たちがそれを100で伝えることは出来ません。その“厚い”思いをどうにかして90や95くらいの高い温度で伝えることが、くわこやの使命だと思っています。だからディスカウントという形式で薄利多売の販売はしません。もちろんその様なビジネスモデルがあるのも分かりますし、否定をしようとしているのではありません。しかしどうも価格でモノの価値を伝えているような気がするんです。モノの良さをメーカーの方と同じような温度で伝えるために……。商品そのものの「価値」を伝える。それが「売り込まない接客」であり、「巻き込む接客」なんです。

「売り込まない接客」でモノの良さをきちんと伝え、お客様に満足していただく。そして「巻き込む接客」によって、チームワークで店舗のファンを増やしていく。だから採用においても、くわこやの武器であるこの考え方に共感していただける方に、入社していただきたいんです。メイクの勉強をしていたとか、そのような資格をもっているとかは重要ではないんです。人の役に立ったり、喜んでもらえることを自らの喜びと思える人と一緒に仕事がしたい。これからもそんな方とくわこやを発展させていきたいと考えています。
Question 今回の新卒採用は、将来の幹部候補を期待されているんですよね?
Answer そうなんです。そろそろ家族経営を脱する時期にくわこやもなってきました。私の曾祖母である野村ハナが、1929年に女性の心も体も美しく彩ることを目的にくわこやを創業しました。それ以来、家族が取締役となり経営に携わってきました。しかしここ数年で、当社も成長を遂げ店舗も東海圏を中心に、12店舗を展開するまでになりました。今後も更なる発展をしていくために、将来の幹部候補を今回、新卒で採用したいと考えています。

具体的にはまだ何をしていただくかは決まっていません。入社後は現場を1年くらい経験してもらって、そこからは私と共に仕事をしながら自分の興味のある仕事を探していって欲しいと思っています。今までは店舗の中に販売員、店長がいてその上には私がいるという図式でした。今まではこれでも良かったのですが、店舗が増えた現在、私一人では手が回らなくなってきました。そこで当社の理念に共感していただける方に入社してもらい、1年ほどの店舗経験をしながら自分の可能性を探って欲しいと思います。店舗のデザインでもいいし、リクルーティングでも店舗開発でも。そして現場を大切に思いながら、販売員が気持ち良く働くためにはどうすればいいんだろうと、常に工夫をしてくれるような人と共に、くわこやのこれからを考えていきたいんです。

一緒に現場を見て、「俺たち、何が足りないんだろうね」なんて話し合えるような関係になれたらいいと思います。自分でやりたいことを考え、仕事をしていく、更には若いうちから経営に携われるという点で、自分を成長させるステージを用意出来ると感じています。
Question 新入社員に期待することを教えてください。
Answer 人の笑顔を喜べる純粋な思いと、失敗を恐れず挑戦する気持ちをもって仕事に取り組んで欲しいと考えています。例えば、一緒にお客様のお好みのエナメルの色を一生懸命探すとか、緊張で手を震わせながらコットンでタッチをして、化粧水の質感を試していただいたり。大切なのは技術ではなく気持ちです。喜んでもらいたいという思いが、お客様に支持される店舗を作る要因だと思っています。10万円購入される方も100円の方も同じお客様として真摯に接客するというスタイルを大切にしてもらいたいです。

そして失敗を恐れない気持ち。最近は失敗をきちんと認めようという風土を作っています。失敗は成功の前段階として、必ず通らなければならない道だと思っています。例えば在庫を抱えて値下げや廃棄をすることになると怖いから、少なめに発注しようでは仕事をしていてつまらないし、いつまでたってもその域から脱することは出来ない。失敗をしてしまっても、個人の損害になるわけではないし、会社はそのくらいでは傾きません。むしろそれをプラスにしていくことで、個人・会社の成長に繋がる。だからどんどん出る杭になって欲しい。当社では出ても、打たれることはありません。出ない杭は腐ってしまうという考え方。出すぎて失敗することがあったら、私や先輩社員が軌道修正していきます。化粧品の販売を通して、売上ではなく社員の成長を促していくような社長になりたいと私は思っています。
Question 新たな挑戦として、4社で株式会社フォーウェストを立ち上げたんですよね?
Answer 新たな挑戦として2006年に、西日本で化粧品小売業を専業とする企業が合同で出資し、株式会社フォーウェストを創業しました。そして、2006年の9月に川崎に第一号店として“東京小町”がオープン。現在では、4店舗を展開するほどまでになりました。社名にも表れている通り、西日本にいる会社が、東日本の大きなマーケットである東京で挑戦していこうというもの。化粧品の販売チャネルは大きく、専門店、百貨店、ドラッグストア、GMS(総合小売店)とありますが、実は専門店は現在、厳しい状態にいるんです。過去にはメジャーなチャネルだったんですがね。

今後は、専門店の可能性にチャレンジして、「あっまだまだ専門店も勢いがあるな」と認知されるような企業にしていくことが目的です。これはまだ計画段階ですが、経営もガラス張りにしてノウハウをアウトプットしていけたらいいなと思います。そしてゆくゆくは化粧品小売店のベンチャー企業として上場を目指せるくらいになったらおもしろいなと考えています。

フォーウェストは関東圏を中心に、化粧品の小売業としての挑戦をテーマに出店を予定。くわこやは引き続き東海圏を中心に、店舗を展開していきます。それぞれのノウハウを蓄積しながら、お客様に喜ばれる店舗、そして社員が生き生きと成長出来る環境を整えていきます。当社の理念に共感し、共に成長していける方と、くわこやをこれからもより良い会社にしていきたいと考えています。
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