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サービス(エステティック・理美容) / メーカー(化粧品・生活用品) / 流通・小売(専門店(ドラッグストア・化粧品))
最終更新日: 2008/05/22
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プロの仕事研究
自らが見本となり、スタッフたちを一流のエステティシャンへと磨き上げる教育のプロ。
専門職系−まだまだある専門職
教育課 エリアトレーナー
大熊 祐子 (28歳) Yuko Okuma
入社8年目 / 洗足学園短期大学 英文科 出身

プロフィール
学生時代から美容やおしゃれに関することが大好きだった。卒業後、プラソンに入社。半年で、トレーナーとなった。入社5年目で結婚。休日は夫婦で買い物に行くなど、仕事・プライベートともに充実している。現在、エリアトレーナーとしてより多くのスタッフの教育を担当。一流のエステティシャンを全国に輩出している。

プロローグ
――「私がトレーナーですか!?」。

入社して4ヶ月。思いもよらない人事発表に大熊は驚いた。「研修でまじめにコツコツやっていたし、基本が誰よりも身についていると思う。きっと大熊さんなら“人に教える”ということができるはずよ。教育課で頑張ってみない?」。大熊の返事は決まっていた――。

2000年春。短大生の大熊は将来を考えていた。どんな仕事に就こうか…最初に思い浮かんだのは、『美容に関する仕事』。化粧、ファッション、ダイエット…美容に関することが大好きな大熊は、「おススメの化粧品を教えて」と相談されるほど、友人の間でも美容通として知られていた。「やっぱり興味あるものに囲まれたい。美容系の仕事を目指そう」と、アパレルや化粧品販売スタッフの仕事を探す中で、プラソンに出会った。全国各地に店舗を持っていることにまず安心感を持った。さらにフェイシャルだけではなくボディのエステもできるため、より多くの美容に関する知識を身につけられると、向上心がわいた。「エステティシャンって考えてもみなかったけど、自分のためになりそう。…やってみたい!」。そして2001年4月。大熊はプラソンに入社した。

教育課への配属。トレーナーとしての道を歩む。 1
短大では英語を専攻。美容について詳しいほうだったが、それはただの趣味。そんな大熊にとって、入社後に研修で教わった内容はすべて新しいことだった。中には、皮膚の構造や生物学などむずかしい内容もあったが、真剣に勉強した。「学生時代、あんなに勉強がきらいだったのに。興味があるからかな。すぐに頭に入ってくる…!」。技術研修では、どんなに時間がかかっても一つひとつの作業を丁寧に行なった。エステ用の機械を扱うときもミリ単位でしっかりと確認。分からないことがあればすぐに聞いた。過去の自分が見たら驚くくらい、まじめだった。そんな大熊を、先輩トレーナーたちがしっかりと見ていた。

「大熊さん。新人に技術を教える“トレーナー”になってみない?」。

教育課の課長から直接オファーがきたのは、入社4ヶ月目のとき。これから各店舗に配属というときだった。「やります!トレーナーに興味があったんです!」。何でもできる先輩トレーナーに憧れを抱いていた大熊は、すぐに返答した。しかし、この後すぐ、トレーナーは“憧れ”だけではできない仕事だと知ることとなる。

どのスタッフよりも、多くのことを知っていなければならない。 2
「『人に教える』ということは、『人よりも多くのことを知らなければならない』ということです」。

先輩トレーナーは大熊に言った。「多くの新人スタッフにとって、初めて出会うエステティシャンが、トレーナーです。新人スタッフは、トレーナーは何でも知っていると思っています。しっかりと勉強して、スタッフの見本となるトレーナーを目指しましょう」。その言葉にゴクリと唾をのんだ。「…そうだ。わたしもトレーナーを見て、エステティシャンってすごいなって思ったんだっけ。わたしもそんなふうに思われるように頑張ろう!」。そのためには、まず、大熊自身がプロのエステティシャンにならなければならない。店舗に立って、実際にお客様を相手にする。同時に化粧品の成分やカラダの構造などの基礎知識を学ぶため、座学研修を受ける。さらには先輩トレーナーのアシスタントとして、研修にも参加する。「早く“大熊トレーナー”って呼ばれたい」。その想いで猛勉強し、日々忙しく動き回った。そして2年後――。

「大熊と申します。みなさん、これから一緒に頑張りましょうね」。
いよいよ研修のメイントレーナーを受け持つことになった。これから大熊は、百数名の新人スタッフのお手本となる。

まったくの素人に教える難しさ。 3
「手の先が伸びていないですよ」。

最初にぶつかった壁は、“立ち振る舞い”だった。大熊の講義を見ていた先輩トレーナーから、姿勢について指摘を受けた。「新人スタッフは、あなたの歩き方、話し方、笑い方…すべてを見本にしていると思ってね。気が抜けないわよ」。だが、それも苦には思わなかった。「仕事をしながら、社会人として基本的なマナーを学べるなんて、ラッキー」と思うくらいだった。それよりも高く感じた壁が、“教え方”だった。

「血流なんてどうやって分かりやすく伝えればいいの…?」。

相手はまったくの素人。そんなスタッフたちに、エステの基本技術から、血流や筋肉のつき方など生物学を教えるのである。ただ単に説明するだけなら簡単だ。しかしそれでは、そのときは覚えられてもすぐに忘れてしまう。集合研修はおよそ3週間。その後、スタッフたちは店舗に配属となる。お客様にとっては新人もベテランも関係ない。店舗に配属されるまでの3週間で、全員をプロのエステティシャンにすることが、大熊のミッションなのだ。「全員が同じように理解できるようにするにはどうすればいいだろう…」。大熊が考えた方法は、身近なものにたとえて話すことだった。

スタッフの成長を誰よりも望む、“大熊トレーナー”が誕生。 4
「動脈が高速道路だとすると、毛細血管があぜ道なんですよ」。

スタッフたちの表情が明るくなった。理解している顔だ。だがそれでも理解できていないスタッフもいた。その場合、違うたとえを用いて話す。このように、一つの内容に対して表現方法を何通りも考えて、講義に臨んだ。研修は順調に進んでいたが、はじめからすべての新人スタッフが、大熊をトレーナーとして見ていたわけではなかった。中には、あまり良い態度を取らない人もいた。だが、個別に話すなど、一人ひとりに合った対応をとることで、歩み寄ることができた。

――そして3週間後。研修は終了。大熊のもとから、百数名の新たなプロのエステティシャンが巣立っていった。

その後、商品勉強会や店舗チェックなどを行なうために、全国の店舗を回った。各店舗では、かつての新人スタッフたちが、店長や主任になって活躍している。「みんな、はじめは何もできなかったのになぁ」。イキイキと仕事をするスタッフを見て、笑みをこぼす大熊。その姿は、スタッフの成長を誰よりも望む、“大熊トレーナー”だった。

エピローグ
現在、結婚3年目となる大熊。「エステティシャンは、年齢を重ねてもずっと続けられる仕事です。私も、結婚して辞めようなんて考えもしませんでした。こどもが生まれても続けたいですね」。幸せそうな顔でそう話す。

入社してから、さらに美容に気を遣うようになったため、肌の潤いもキープしている。また、立ち振る舞いや話し方など、人として知っておくべきマナーも学んだ。仕事以外にも様々なことを手に入れた大熊は、この道を選んで良かったと心から思っている。

新人スタッフが成長していくように。大熊も、エステティシャンとして、トレーナーとして、人として、成長を続けていく。
「知識も大事ですが、一番は、スタッフの名前を覚えること」。大熊はこれまで教えてきた1000名全員の名前を覚えている。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
小学校から高校まで、バスケをしてきた。朝から晩まで練習、休みの日は遠征、試合…厳しい練習の日々のおかげで、根性と継続力が身についた。「どんなに辛いことがあっても、あの練習よりはマシと思えます。頑張ってきたおかげで、今、とても楽しいです」。
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