「Aさんのアドバイス通り、ピンク色のドレスを着たよ」。
富永は、病室で眠るAさんに写真を見せた。Aさんはその後、体調を崩し入院してしまっていたのだ。Aさんには、富永の報告に言葉を返すほどの体力は残っていなかった。だが、富永はAさんの喜んでくれる姿が想像できた。実は入院した当初、結婚が決まったことをAさんに報告した際、「よかったなぁ」と心の底から喜んでくれたのだった。
富永は、病室で静かに寝息をたてるAさんを見ながら、感謝の想いを抱いていた。少しずつ距離を縮め、互いを認め合えた時、そこに生まれたのは見えない“絆”。富永はAさんから介護職の素晴らしさを教えてもらったのだった――。
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「常にゲストの立場に立って仕事がしたい」と考える富永。彼女は今も、Aさんから教わった数々のことを胸に、介護の仕事に臨む。
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