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インフラ(不動産) / メーカー(住宅・建築) / メーカー(インテリア・建材・住宅設備)
最終更新日: 2007/11/05
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プロの仕事研究
独特なセンスと向上心で自らのキャリアを築き、後輩の育成に尽力する営業のプロ。
営業・販売系−営業(個人・新規開拓が中心)
営業本部 第2営業グループ/グループリーダー
鈴木 剛 (34歳) Tsuyoshi Suzuki
入社15年目 / 東京情報ビジネス専門学校 ビジネス情報処理学科 出身

プロフィール
大きな商談に関わる不動産業界、更に営業職に魅力を感じて就職活動を展開。社長の人柄やオーラに惹かれて1994年に入社。以来、主力営業スタッフとして着実にステップアップを果たす。現在は第2営業グループのグループリーダーとして主に部下の育成と管理に従事。若手スタッフたちの頼れる存在となっている。

プロローグ
鈴木剛は今、第2営業グループを統括するグループリーダーという要職にある。多くの若手スタッフを抱え、彼らの管理と育成、部内の目標管理など実に多忙な毎日を過ごしている。つまり、部下から仕事の悩みについて相談を受けることも多く、場合によっては叱咤激励も・・・ただし、それができるだけの経験とノウハウ、さらにプロとしての自信は長年の努力で培ってきたものだ。もちろん、彼のキャリアは幾多の苦労や葛藤の末に築かれてきた。

たとえば、入社1年目。最初の成約は15名の同期の中で、最後から2番目と遅かった。そんな自分の未熟さを痛感しつつ、飛躍したいと人一倍意気込んでいた。辛いながらも営業活動を地道にこなし、見込み客を増やしていった。だが、ある時上司から「これでは同行しても無意味だ」と撥ね付けられたことがあった。納得がいかない・・・。契約を取れる予感。意地もあった。上司とのやり取りの末、鈴木は一人で交渉に向かった。内心は、成約が取れるか不安もあった。それでも、戻ることはもはや許されない。見込み客とされた人物の会社に到着し、計り知れない緊張感に包まれて入口の扉を開けた。そこは経験したことのない未知の世界だった。

毎日が営業活動と勉強のくりかえし 1
トーシンパートナーズにおける営業の基本。それはお客様とのコミュニケーション。すべての始まりであり、そこで自分という人間を、そしてトーシンパートナーズという会社をアピールできなければビジネスは成立しない。しかし、普段から友人に電話しても用件を伝えて終わるだけの鈴木は、正直自分に営業ができるか不安だった。

初めての営業活動。上司から簡単なレクチャーを受けた後、自分なりに持てる知識・情報をすべて伝えるように心掛けた。だが、成約に結びつけることはできなかった。交渉が成り立たない。「なぜだろう・・・」。テレビのトーク番組の司会者を見て伝え方や話の進め方を勉強し、友人や同僚との会話で意識的に使い、どうすればこちらの提案を理解してもらえるかを模索したりもした。今であれば、研修でしっかりと営業活動のノウハウを学んでから実践となるが、鈴木が入社した頃は企業自体も若く、現場へ放り込まれるとのイメージが強かった。自分で考え、動かなければビジネスは動かない――それを入社後すぐに実感した。

毎日、営業活動と勉強のくりかえしだった。イメージ通りに話が進まないことに苛立つばかり。そんな彼を見て、上司はこう言った。「もっとお客様が将来をイメージできるご提案をしていかなければ、決してお客様からの信頼を得ることはできない」。話を聞いて頂くことはできるが、次の段階に進むことが出来なかった。それでも1ヶ月、1年と過ぎれば、断られることにも慣れてきた。気持ちのリセット。それが意識的にできるようになっていた。

最後から2番目に遅い成約という現実 2
入社1年目の鈴木には、『成約』という越えなければならないハードルがあった。同期入社の社員たちが次々に見込み客から成約に結びつけ、笑顔で仕事への達成感と喜びを得ていた。しかし、彼はそれをなかなか体感できなかった。初めての成約は入社してから7ヶ月目のこと。同期の15名の中でも、後ろから2番目と遅かった。ただし、鈴木に早く成約したいとの焦りはなかった。

周りの同期からは「成約できた!」との声が次々と聞こえる。一瞬の焦りはあった。だが、鈴木は先を見据えていた。最初の一件を取ることが重要なのではなく、その先も成約を取り続ける。日々の営業活動を続けていくと見込み客が次第に増え、自分のやり方に自信を抱くようになっていた。最後に勝つのは自分・・・内心で抱くモチベーションは非常に高かった。そして、最初の成約が取れると、内に秘めていた自信は、「プロとして生きていける」という確信に変わろうとしていた。

そんな頃、彼は一人の見込み客に出会った。静岡県で暮らす会社経営者のA氏。最初の段階で好感触があった。アポイントメントを頂くまでにほんの10分。物件の紹介から始まり、聞けばA氏の子供は東京で暮らしており、子供のためにマンションを買うのも良いとの反応が得られた。そこで「直接お話ししたい」との旨を伝えると、A氏は承諾してくれた。さっそく、鈴木は上司に同行を願った。だが、答えは意外にも「NO」だった。

上司の考えに納得できず、独断で商談へ 3
同行してもらえない理由を鈴木は聞いた。「まず、アポイントを頂くまでの会話時間が短く、信用性に欠けている。そして、月末という時期に静岡まで行く時間のロス」――そんな上司の判断があった。しかし、鈴木は納得がいかなかった。気づけばこんな一言を発していた。「それであれば、自分一人で行ってきます」。

A氏に対する手ごたえがあったからこそ、それを諦めることはできなかった。一人でアポイントを取り、交渉し、成約に結びつける。それこそがやりたいと思っていた理想的な仕事の展開。火が点いた鈴木を上司も止められず、「じゃあ、行ってくればいい・・・」。アポイントを頂いたのが午後。夕方の商談を目指して、彼は車を走らせた。「絶対に成約を取ってみせる・・・」。会社を出た時の意気込みは怒りに似たものがあった。

だが、静岡に近づくにつれて、意気込みは不安へ変わった。一方で確証のない自信もあった。それまでに何度も上司と商談に同行し、商談やセールストークのシミュレーションができていた。「行けば何とかなる。交渉もその場でいろいろと会話ができるはず」。自信と不安が交錯しつつ、A氏の会社に到着した。入口で簡単に挨拶すると、A氏は笑顔で迎えてくれた。手ごたえが強くなる。初めての交渉に臨んだ。トーシンパートナーズの概要、ビジネスの流れ、順序良く話し続けた。鈴木は自分のことばかり話し、無我夢中。A氏から信頼を得たいと必死になっていた。

後輩たちへこれまでの経験を伝える大切さ 4
A氏は基本的に子供が暮らすためのマンション購入を検討していた。しかし敢えて、鈴木は住まいとしてではなく、資産運用できるマンションとして購入することを強調。より具体的な運用方法を提示し、誠心誠意で交渉を続けた。交渉が始まり、2、3時間が過ぎていく。A氏はなかなか首を縦に振らない。鈴木とは初対面。数千万円の投資。不安があることは言うまでもない。一方で鈴木の話を理解し、強い興味は抱いていた。熱意は伝わるのか・・・鈴木は最後にこう言った。「マンションを買うというよりも、自分という人間を買って欲しいんです!」。A氏はしばらく沈黙し、ようやく笑みを浮かべて「わかったよ」。真摯な鈴木の姿勢に『新たな信頼』が与えられた・・・。

この成功は彼に大きな自信と人間としての成長も与えてくれた。トーシンパートナーズで仕事をすることの喜び、感動を知ったのもA氏との商談が初めてだった。そして、入社1年目が過ぎると鈴木は順調にステップアップし、部下となる後輩も次第に増えていった。入社1年目のあの経験が、現在の鈴木を形成した。同期に勝ちたいと思い、内心で抱く自信を確信に変えたかった。そして、自分一人ですべてを成し遂げる達成感を何よりも得たかったのだ。自分の目標を追いかけるだけ・・・それが入社1年目の毎日だった。それでも、あの時得た達成感と喜びは何物にも替えがたい。特に人を育てる立場となった今、鈴木は何とかこの気持ちを後輩に伝えていきたいと新たな意欲を燃やしている。

エピローグ
現在、18名の部下を育成し、管理する立場にある鈴木。育成方針の一つとして「自ら考え、積極的にアクションすること」を常に説いている。「初めての成約を得た交渉で、同行してくれた上司の姿勢に感銘したことを今も覚えています。ビジネスに対する熱意、セールストークなどすべてが勉強になった。そこで私は出社する時、休み時間、さらには帰宅してからも営業のイメージトレーニングを欠かさず、それを具現化してきました」。それで眠れない日も度々あった。しかし、結果が出れば自信になった。

さらに自分なりの仕事のスタイルを見つけ出すことに多くの時間を費やした。そんな仕事に対する情熱を若手の営業スタッフに伝えていくことが、今の大きな使命だ。「営業という仕事が大好きです。10年後も営業の第一線で活躍したい。そのためにも自分自身のマネジメント能力をより向上させて、今後は管理職として大きな結果をつかみたいですね」。プロとして妥協は一切許さず、自己実現に向けて日々の業務に注力する。そして、“初心忘るべからず”――この気持ちを大切に、若手スタッフと共に鈴木はこれからもトーシンパートナーズの新たな時代を築いていく。
次世代のトーシンパートナーズを担う若手を育てながら、自らの躍進も目指す鈴木。独特な営業センスは常に一目置かれている。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
ビアガーデンや焼肉店など、接客業のアルバイトを経験したが、これらの仕事が後に目指す自分の仕事ではないと思った。そして、人と接する機会が多く、自分の考えを伝えながらビジネスができる営業職に就きたいとの将来像を確信できるきっかけになった。
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