2007年4月、入社5年目を迎えた鈴木は副主任へと昇格した。3フロアからなるケアハウスこうべのフロア責任者となるのだ。鈴木は突然の抜擢に言葉を失った。「本当に私に務まるのだろうか」。
そんな心細さを抱いていた鈴木にAさんは言った。「最近は食事が喉を通らなくなって管を通して栄養補給するようになった。楽しみがなくなり、しんどかったけどな、あんたが副主任になったことを聞いて本当に嬉しかった。負けたらあかんぞ。絶対辞めんといてくれよ」。鈴木は底知れぬ力が湧いてくるのを感じた。そして彼女は知るのだった。介護とは支えるだけのものではなく、心と心がふれあうことで、支え合えるものになるということを――。
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介護を通じて気をつけているのは「自己満足に陥ってはならない」ということ。高齢者の望みを見極めることが大事と考えている。
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