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金融(リース・レンタル) / 流通・小売(専門店(自動車関連)) / サービス(専門コンサルティング(金融・不動産系))
最終更新日: 2007/10/01
(マークの説明) 正社員 理文不問 No.1
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プロの仕事研究
大幅なコスト削減を実現し、シェア100%の成約を得たオートリース営業のプロ。
営業・販売系−営業(法人・新規開拓が中心)
リース営業本部 東京営業第三部 営業第四課/アシスタントマネジャー
矢澤 篤史 (32歳) Atsushi Yazawa
入社11年目 / 法学部 法律学科 出身

プロフィール
就職活動中にオートリース業の魅力を知り、入社を決意。福島県の郡山支社に配属となり、県内全域で新規顧客の獲得のほか、既存顧客のフォロー、代理店案件などを担当。5年目に競争の激しい首都圏へ異動となり、営業活動に励む日々を送る。後輩を引っ張る、若きリーダーである。

プロローグ
「リースのことはよく分かりません」。就職活動中の面接時に矢澤が言い放った言葉だ。正直で、自らを偽らない。面接官が矢澤を採用したこの理由は、その後、矢澤本人が獲得する多くの成約の理由ともなる。

矢澤は新人時代を福島県の郡山支社で過ごした。広い営業エリアの中で、今日は会津地方、明日はいわき方面…と忙しく動きまわっていた。中小企業の多い福島では、大口顧客といえども導入するリース車は多くて40〜50台。多くの企業はいくつかのリース会社を併用するため、企業が持つリース車の中での自社シェア率を少しでも上げてもらえるよう、足繁く通うことが主な業務であった。他社のリースが切れる頃に、オリックス自動車に切り替えてもらえるよう交渉する。1台、1台が勝負となる。目に見えるモノを売り込む営業とは違い、“自分自身”を信頼してもらってこそ成約につながるオートリース業界の面白さに、矢澤は魅了されていった。

充実感を得ていた入社5年目の春、矢澤に転機が訪れる。首都圏営業への異動を命じられたのだ。「福島で4年間培った営業経験が、首都圏で試せる!」。矢澤はやる気に満ちあふれていた。

首都圏営業の厳しさは桁外れだった。 1
首都圏に異動して数ヶ月、矢澤は少し気持ちが折れていた。新規契約がなかなか取れずにいたのだ。首都圏では、新人時代を過ごした福島県に比べ、ビジネスのスピード感、ボリュームなど、要求されるものすべてのレベルが桁外れに高かったのだ。

しかし、1社でも1台でも多く成約を取ること、それが矢澤に課せられた使命だ。まずは自分の顔を覚えてもらうこと。オリックス自動車の魅力を知ってもらうこと。そして先方の要望を吟味すること。リース業は、明確な商品があるわけではなく、自分で考え、自分が商品となり、自分の提案を認めてもらうことが大切だ。矢澤は初心に立ち返り、足を動かし、自分を売り込むことから始めた。

お互いの相互理解のため、丁寧に先方の要望を聞き出し、問題解決しながら成約へと導く。矢澤が続けてきた、自分なりの営業手法でとにかく地道に、真面目に取り組んだ。その結果、ようやく目標の数字を達成した。矢澤に久々の笑顔が戻っていた。

大口案件を引き継ぐが、話すら聞いてもらえない。 2
首都圏のスピード感ある営業にも慣れ、いくつかの営業エリアを経て活躍していた2005年、矢澤は新規契約獲得を主な業務とする部署へ異動となった。首都圏では自動車リースは飽和状態で、リース車を入れていない企業がなかなか見つからないほど。ある日、先輩に声をかけられた。「おまえに引き継ぎたい案件がある。3年ほど通っているんだけどまったく取り合ってくれないんだ。矢澤ならなんとかできるかもしれない」。

それは大手住宅メーカーで、260台の営業車やトラックなどをすべて自社で購入、一切リース車を使っていなかった。「ぜひ成約を取りたい」。先輩が3年通っても話が進まなかった相手だけに、まず初回は上司とともに訪問した。相手先は総務担当者。やはり、あまり興味がなさそうだ。玄関を出て、上司が言った。「違う担当者を探そう。でなければ話は進まない」。

矢澤はその足で、上司とともにグループ会社であるオリックスの営業所を訪問した。オリックスは総合リースを扱う会社なので、住宅メーカーであれば何らかのつながりがあるはずだ。すると、大口案件であることを知ったオリックスの営業部長自らが先方の社長へじきじきに電話を入れてくれ、現場の商品企画部長と会えることになった。その人物こそ、社内でコスト削減策を担当している張本人だった。

オートリースのメリットを知ってもらうための戦いが始まった。 3
商品企画部長は、オートリースに大きな関心を寄せていた。260台もの車両のコスト、そしてその車両管理業務の膨大さに頭を抱えていたところだったのだ。「1000万円の削減ができるなら考えてもいい」と言う。矢澤は部長の目を見て話した。「まずはオートリースのメリットを知っていただくために、コスト計算をさせてください。その上で、どのリース会社を使うかの最終判断はお任せします」。矢澤は、その会社が持つ260台の車両をオリックス自動車が買い取り、同じ車両をリース車として貸し出す契約に切り替える『リースバック』が最も適している商品であると判断した。あとは納得し、オリックス自動車を選んでもらえるようなプレゼンをするのみだ。戦いは始まった。

矢澤は、次の展開を常に考えながら実務も進め、文字通り走り回っていた。まずは260台分の資料を先方から預かり、1台1台の車種、購入時の条件、車検、修理状況、管理状態などをチェック。リースに契約を変えた場合のコストをはじき出した。そして先方の要望である“1000万円のコストダウン”を可能にするための方法を模索。リースにした場合のメリットを数字的根拠を持って説明するために、分かりやすい資料も用意した。その間、わずか1ヶ月ほど。怒涛のような日々だった。

気持ちを込めた営業活動で、ついに大口成約を獲得。 4
訪問するたびに、お互いの理解が深まっていることを矢澤は実感していた。矢澤自身も、オートリースを導入してもらうことで先方のコストカットが実現し、クライアントに貢献できることを素直に望んでいた。先方も実直な矢澤の人柄に惹かれていた。何度目かのプレゼンで、部長はオートリースのメリットを理解し、社長決裁のための資料づくりを矢澤に依頼。「一緒に頑張ろう」。そんな感情がお互いに生まれていた。

そして社長決裁の当日。先方部長から矢澤に1本の電話が入った。「決まったよ。よろしくお願いします」。矢澤にとって最大の成約が決まった瞬間だった。結果的に先方は矢澤を信じ、他社の売り込みは断っていたことが分かった。1社260台のオートリースでシェア100%は業界でも滅多にないこと。喜びもひとしおだった。

矢澤は、以前上司に言われた言葉を思い出していた。「営業担当者が気持ちを入れなければ、成約にはつながらない」。矢澤のクライアントを思う気持ちは人一倍。オートリースビジネスのやりがいを思い知った、大きな成果だった。

エピローグ
矢澤が入社以来積み上げてきた人間的な営業ノウハウはいま、後輩たちへと脈々と伝えられている。売る側と買う側も、最終的には人と人。お互いのことをよく知らないと、リースという“商品”を売ることはできないのだ。そのときに大切なのは、なによりも営業担当者の“気持ち”なのである。

アシスタントマネジャーに昇格した現在も、矢澤のやり方は変わらない。「リースは金融業界だけど、仕事内容や精神はサービス業なのかもしれない。人を喜ばせることが好きな人こそ、リースビジネスに向いている」。そう話す矢澤の視点はいつもクライアント側にある。次の成約に向け、今日も都内を実直に走り続けている。
お互いにアイデアを出し合う社風。新しいビジネスのヒントは、なにげない会話の中から生まれることも多い。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
楽器もなにもできない中、なにげない一言から始めたバンド活動では、卒業までにライブをしようと決めて猛特訓。1年ほどでライブハウスのステージに立ち、目標を達成した。諦めない粘り強さは、この頃から持つ矢澤の強みだ。担当はギター。入社後も、意外なところで役立っている特技だ。
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