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最終更新日: 2007/10/01
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プロの仕事研究
初めて受け入れた女性新入社員を、一人前の営業に育て上げたマネジメントのプロ。
営業・販売系−営業(個人・新規開拓が中心)
経理部
吉田 陽子 (28歳) Yoko Yoshida
入社6年目 / 追手門学院大学 経営学部 経営学科 出身

プロフィール
2003年4月入社。営業として1年間務め、2年目はチームリーダーとして活躍。2004年10月、審査部に異動。与信判断のノウハウを修得。2005年4月、営業推進部・副主任としてメンバーの営業マネジメントを担う。同年7月、店長に昇格。10月、再び審査部へ異動。2007年2月から経理部で活躍中。

プロローグ
「何でうちの会社に入りたいと思ったの?」。
「いい家に住み、いい車に乗って、いい服を着てみたいと思ったからです」。

吉田陽子は、社会人になったら素直に「稼ぎたい」と思っていた。自分が頑張ったら、頑張った分だけのものが返ってくる環境で働きたかった。SFCGは成果に応じて責任あるポジションを与えてくれる。入社1・2年で店長やチームリーダーになる人もいる。頑張り続けることが出来れば、自分も管理職になれるのではないか。そんな淡い期待と欲望を胸に、吉田は常務面接に臨んでいた。臆せず口にした吉田の本音に常務はこう答えた。「僕もね、同じ理由を社長に伝えたんだよ」。こうして吉田のキャリアは始まった。

入社後、新卒の女性社員40名程度を集めた部署に配属された。女子高のようなノリで楽しく仕事をしていたが、任される仕事は100万単位から億をも超える仕事。1年目から大きな責任を任され、やりがいもある。でも吉田はなかなか成果を出せずにいた。くすぶる自分から抜け出せたのは2年目のこと。やっと出た成果を認められ、チームリーダーに昇格。そこから本領を発揮し始めたが、2年目の10月に審査部へ異動。1年半、営業現場から退いた。

新入社員を、一人前の営業に育て上げる。 1
審査部への異動は、以前から希望していることだった。スピードが命の信用取引における、審査部の役割は大きい。受注をして審査を申請すると、10分で結果が返ってくる。このSFCGのサービスの根幹である審査部の仕事を、吉田は知りたかったのだ。そしてある程度の知識が身に付いた頃、営業現場へ戻るため、吉田に辞令が下った。

吉田が就いた任務は、第二営業推進部・副主任。第二営業推進部は、2005年に自身が初めて受け入れた女性新入社員で構成された部署。そのマネジメントを担うことになったのだ。社会人としての心得やマナーの理解力はまだまだ未熟だ。しっかり営業が出来る人材に育て上げることが吉田のミッションだった。「自分のマネジメント能力が問われている…」。そんな大きなミッションの前で、吉田が怯むことはなかった。「どうせやるなら、チームメンバーをSF松下村塾へ入れたい」。さらに高い目標を自らに課し、吉田の気持ちは高まっていた。

SFCGの優秀な社員が集う、SF松下村塾に入りたい。 2
SF松下村塾とは、SFCG社長の大島自らが塾長兼講師を務め、経営思想・経営哲学から将来のビジョン、人生哲学に至るまでを講義する研修。ビジネスの本質を、経営者から体得することが出来るのだ。門下に入るためには、定められた営業目標を達成しなければならない。だがそのレベルは非常に高い。1年目の頃に、満足のいく成績を上げられなかった吉田は、入塾を心で諦めていた。そのときの自分を、吉田は悔いていた。「私が入るような気持ちで、部下を育てたい」。そんな想いを持って、部下に接したいと思った。

営業は、お客様への電話から始まる。入社後すぐ、自分がそうしていたように、まずは、目標本数のアプローチをメンバーに課した。数をこなせば、営業の得手不得手関係なく、その日中に申し込みが1件は見込める。それは日々確実に成績を上げていくためには、必要なことだった。しかし、架電は1日中続くと単調な業務。「吉田さん、しんどくなってきました」。女性新入社員たちは、すぐに飽き始めた。そんなメンバーを吉田は一蹴した。「ちゃんとアプローチしてるわけ?自分の仕事なんだから責任持ってやりなさい」。

愛情があるからこその“怒り”。 3
吉田のチームは、周囲から「鬼チーム」と評されるようになっていた。吉田は常に怒鳴っていた。「何でお客様の約束の時間に遅れるわけ?もう任せないよ!」「何で新商品お薦め出来なかったの?何しに訪問したわけ?」。社会人として、営業としての基本的動作が、新人には出来ない。そこが一番のミスとなるため、どんなに細かいことでも、吉田は見逃すことはなかった。怒鳴る理由は、一つの失敗を教訓にして、メンバーが同じ間違いを繰り返さないようにするため。素早く内容を共有するには、メンバーの前で怒ることが、一番効率が良いのだ。そうではない場合は、個別に叱ることもある。これらすべての指導に共通していたのは、「どうして私は怒っているのか」ということを説明すること。感情に任せて怒っているわけではない。「早く一人前になってほしい」という、想いと愛情があるからこその“怒り”だった。

こうして厳しい指導を続けることで、チームの結束力は増していった。メンバー一人ひとりの営業力が増したのはもちろんのこと、チームの目標数字を達成するために、メンバー同士が数字以外の事務作業をフォローするなどの行動もとれるようになっていた。吉田の想いは、確実にメンバーに伝わり始めていた。

“負けたくない”、と思ってやってきた成果。 4
毎月開催されるSF松下村塾への入塾は、毎月の目標達成に掛かっている。開催日は土曜日。金曜日の営業時間終了まで、必死で数字を積み上げる。そんな中、吉田のマネジメントが一つの成果として形になった。チームメンバーの二人が、早々と入塾を決めたのだ。シンボリックな二人の成果も、チーム全員のサポートがあってこそのこと。チームは盛り上がりを見せていた。その中で、入塾の瀬戸際に立つメンバーが一人いた。「吉田さん、やっぱ無理です…」。一人沈む表情を見せるメンバーに、吉田はこう声を掛けた。「絶対出来るから。みんなもついてるよ。頑張ろう」。

だが昼になっても動きはない。最後の望みに掛けて、チームメンバー総動員で架電を続けた。そして午後5時、1本の連絡が入った。「吉田さん、受注出来ました!達成です…」。そう言って、床に泣き崩れた。「良かったじゃない!諦めないで頑張ったからだね…おめでとう」。吉田はすぐに駆け寄って、メンバーを抱きしめた。こうして、吉田のチームからは三人が入塾を果たした。三人も入塾者を送り出したチームは他にはない。営業推進部としても快挙と言える出来事。「みんなが“負けたくない”、と思ってやってきた成果だよ。来週からもまた頑張ろう」。吉田はこの喜びを、メンバーへの感謝の気持ちに変えて伝えた。

エピローグ
「人それぞれタイプが違いますから、同じように接してもだめなんです。“やって”と言わなきゃ出来ない子もいるし、放っておいても出来る子もいる。その辺のアプローチ方法は随分考えましたね」と吉田は言う。悩んだときに思い出すのは自分の新人時代。「私、あのときどうしてほしかっただろう…。って考えながら、メンバーと接していました」。

「そうして気づいたことですが、主役だけではドラマは生まれないんです。脇役もいるから成り立つ。チームってそういうものだ、とマネジメントをして再確認出来ましたし、メンバーに伝えてきましたね」。吉田は正に、チームワークを発揮して仕事を進めるSFCGの仕事の本質を体現していた。
オフのときには、仕事や家族の悩み、化粧についての話などもする。メンバーとの“丁度良い距離感”が信頼関係を築く秘訣だ。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
中学・高校・大学とバドミントン部に所属していた。中学では副部長、高校では部長、大学ではリーダーを務め、常に人をまとめる立場にいた。当時、練習についてこられなかった人に厳しく当たり、部活が上手く運営出来なくなった経験がある。影で支えてくれる人の重要性に気づいたことが今のマネジメントに活かされている。
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