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最終更新日: 2007/12/13
マンガ「プロ研」
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プロの仕事研究
IT時代の幕開けに、23歳で携帯電話とPC連動型サイトを先駆けた開発のプロ。
ソフトウェア系−システムエンジニア(オープン、WEB系)
IT事業本部 産業システム事業部 法人サービス2部
三村 明史 (31歳) Akifumi Mimura
入社10年目 / 湘南工科大学 工学部 情報工学科 出身

プロフィール
「10年後、携帯電話はますます小さくなり、PCは…」。1997年、三村が大学3年生の時。学校に講演に来ていたIT技術者の未来の話に驚いた。その理想の未来を実現したいと思い、IT業界を志す。数あるIT企業の中でも、富士ソフトを選んだのは、『一体感のある会社』だと感じたからだ。

プロローグ
あらゆる業界の企業に対して、ITソリューションを提供している富士ソフト。制御系・組み込み系分野では、「セキュリティソリューション」「病院系ソリューション」「文教系ソリューション」などに注力し、デジタル映像分野では「映像配信」「高速ストリーミング」「音響サラウンド」ビジネスを展開している。この「総合力」こそが、富士ソフト最大の特長であり、今後いっそう注力していくべきテーマである。

入社以来、携帯電話のWebサイト・アプリケーション、ポータルサイト、業務管理システム…と様々な開発をしてきた三村。現在は開発現場を離れ、約70名の部下を率いる課長としてマネジメントを行なっており、統率力には定評がある。そんな三村の原点は入社2年目――携帯電話会社3社がネットワークサービスを開始した頃。携帯電話でインターネットやゲームが可能になっていたが、まだ利用者は少なく、PCの利用率ですら30%台。世の中にITが浸透しているとは、決して言えない2000年4月のことだ。

「PCと携帯電話向けのWebサイト開発を、やってみないか?」。

当時まだ23歳の三村に、上司は言った。

富士ソフトの未踏分野を切り拓く、23歳のプロジェクトリーダー。 1
「開発で大切なのはお客様とのコミュニケーションだ。だからこそ、コミュニケーション力のあるお前に、プロジェクトリーダーを任せたい」。当時、携帯電話向けコンテンツは50ほどしかなかった。PCとの連動型サイトは稀有で、富士ソフトとしても未踏分野だ。そんな開発を、経験の浅い自分に任せようとしてくれている。不安は少しある。だがそれ以上に新たなことへの挑戦が楽しみだった。「…三村、どうだ?」。答えは決まっていた。

「面白そうですね!やります!やらせてください!」。

人と話したり、グループをまとめたりすることは学生の頃から好きだった。だから三村には、メンバーを取りまとめることへの不安はほとんどなかった。問題はメンバーの技術スキルだ。発表されたメンバーは、三村を含め2年目が2人、1年目が3人。社内でも異例の若いチームだった。だが、スキルがないことは言い訳にならない。サイトオープン日は8月某日と決まっているのだ。

失敗は許されないプロジェクト。そこで三村がとった開発手法とは…。 2
クライアントは、大手機器メーカーA社。サイトテーマはすでに決まっていた。『会員制のファンサイト』。だが、その仕様はほとんど決まっていなかった。そのため、週1回、時にはほぼ毎日、三村はA社に通い、話し合いながら決めていった。

通常ならば、システム開発は仕様をしっかり固めてからプログラム作成に取り掛かる。しかし今回は、富士ソフトにとってもクライアントにとっても前例のない開発だ。三村は、具体的な形が視覚的に把握できるよう、仕様検討と並行してプログラムを組む『プロトタイピング型』の手法で開発を進めることにした。クライアントと確認しながら開発できるため、「完成したら思っていたものと違った」という事態を防げるのだ。

「掲示板の質問部分を階層構造にしたい」「ビジュアルを変えてほしい」…今回のサイトに大きな期待をかけているA社からは、要望が次から次へと出てくる。そのA社の要望を整理し、開発予算やユーザーの使い勝手、技術的に可能かどうかを考えながら、プログラムに落とし込んでいった。だがここで、チームの技術スキルではすぐに対応できない要望が出た。「PC版と携帯電話版の作りを一緒にしたいんですが」とA社。処理・実行を全てWebサーバ上で行なえるようにして、サイト運用時の利便性を図るためなのだが、三村にはこれを解決する方法が思い当たらなかったのだ。

各部門との連携により、トータルソリューションを実現。 3
「『Perl』を使うといい。他にもいろいろ知りたかったら、あのグループのリーダーに聞いてみたら?」。

悩む三村に、上司がアドバイスをした。「そうか!社内には有識者がたくさんいる。分からないことは聞けばいいんだ!」。疑問があれば上司や先輩に聞いたり、社内ネットワークシステム『技術Q&A』で質問したり…これをきっかけに三村たちは、社内のあらゆるリソースをフルに活用していった。

当時、富士ソフトはWebや携帯画面のデザインを外部に依頼することが多かった。その点について三村は考えた。「社内にコンテンツ制作部門があるんだから、そこともっと協力したほうがいいんじゃないか?」。そのほうが要望を伝えやすいし、協同作業もしやすい。何よりも開発予算が削減できる。三村は他にも、サーバ構築やサイト運用後のサーバ管理などをインフラ運用部門にお願いした。しかし、これまで部門を越えて開発をしたことがない三村には、部門間の連携をとることが難しかった。だが、とにかくコミュニケーションだけは欠かさないようにと、毎日のように内線電話や訪問などをして、各部門と連絡をとっていた。そのような三村の行動が信頼に繋がり、各部門は快く協力してくれるようになった。気がつけば、富士ソフト全体の技術力が結集していた。しかし…。

このプロジェクトは、三村の、そして富士ソフトの財産となっていく――。 4
「文字がガタガタ…またやり直しだ…」。

7月になっても修正が続き、サイトの完成は見えてこなかった。「間に合わないかもしれない」。現場に嫌な空気が流れる。「でももう広告を出しているんです…。何とか間に合わせることはできませんか?」。A社の言うことは最もだ。三村はチームを奮い立たせた。「皆!がんばろう!絶対やり遂げられる!」。クライアントが求めるものを期日までに完成させる――必ず達成しなければならないこの目標に向かって、チームは一丸となった。

「問題はないはずだ。無事に動いてくれ…!」。2000年8月某日、23時58分。PCと携帯電話の画面を前にして、三村たちは緊張の面持ちでその時を待っていた。そして日が変わった瞬間…無事にサイトはオープン。「よかった!」。5人はホッと安心した。半年後、会員登録者は3万人を超え、不動の人気サイトとなった。この結果にA社の担当者も大喜びだった。その喜びの声を聞いて、三村は大きな達成感を得ることができた。

挑戦の連続となったこの開発。三村にとって、そして富士ソフトにとっても大きな財産となり、今日に繋がっている。

エピローグ
1年後、このプロジェクトは『優秀プロジェクト』として、そして三村は『優秀社員』として表彰された。受賞理由は「富士ソフトの総合力を発揮させていたから」だ。23歳だった三村が、富士ソフトの未踏分野を切り拓いただけでなく、トータルソリューションを実現させた――このエピソードは開発成功例として、社内に共有されている。

そして今、このトータルソリューションを強みに、世の中のIT化に貢献している富士ソフト。その中で三村は、お客様への提案や後輩指導、さらに商品企画にも携わっている。今後をこう語る。「お客様にとって最適なシステムを提供するのが私たちの仕事です。今後はこの考え方を後輩たちに受け継ぎたいですね」。
「今はほとんど社内にはいませんね。お客様との打ち合わせや、後輩の同行など、忙しくも充実した毎日を送っています」。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
仕事を進める上で三村が大切にしているコミュニケーションと気配りは、学生時代に培ったものだ。アルバイトでテニスのコーチをしていた時、いろんな生徒に接した。接するうちに相手の立場に立ってものを考えるようになった。今の仕事の「どうしたらお客様に喜んでもらえるか」という考え方に結びついている。
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