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サービス(レストラン・フードビジネス) / サービス(専門コンサルティング(フランチャイズビジネス系))
最終更新日: 2007/12/27
(マークの説明) 正社員 理文不問
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プロの仕事研究
スタッフとの絆をゼロから築き、月間売上を黒字へ転換させた店舗改善のプロ。
営業・販売系−スーパーバイザー
ソリューション部/主任
西澤 登夢 (26歳) Tomu Nishizawa
入社9年目 / 明星高等学校 出身

プロフィール
高校時代からプライム・リンクがFC加盟していたサンマルク石神井台店で、アルバイトとして勤務。接客業務だけでなく、原価管理やシフト調整など店舗運営に関わる業務も担当し、飲食業界で働く面白さを知る。高校を卒業後、プライム・リンクに正式入社。現在は、店舗の販売促進、売上支援をメインに担っている。

プロローグ
2004年10月某日。初めて店を訪問した日のことを、西澤は今でも鮮明に覚えている。なぜなら、これまでに担当したどの店舗よりも売上状況が厳しく、また、たった一人で店舗改善を進めるのはこれが初めてだったからだ。2年間で約5店舗の立て直しを経験してきた西澤だけに、本部からの期待も大きかった。「どうにかして、あの店舗の売上を伸ばしてくれないか…」。重大なミッションを託され、西澤は兵庫県西宮市夙川に降り立った。

今回西澤が担うのは、炭火焼き肉チェーン『牛角』のFC加盟店。『牛角』は、Jazzが流れる洗練された店内、食材にこだわった厳選メニュー、心づくしのおもてなしを売りに、若者から家族連れまで、幅広い年齢層に支持されている人気業態である。しかし、担当する店舗へ一歩足を踏み入れてみると、そこには厳しい光景が広がっていた。PA(パートナー:アルバイトスタッフ)の服装や身なりに統一感はなく、挨拶をしても返事が返ってこない。さらにお客様へのサービスも、全く行き届いていない。ゆえに、客足も伸び悩み、毎月の利益は常に赤字だった。現実を目の当たりにした西澤は、さっそく店舗改革を始めたのだった。

「これでは、お客様を満足させられない」 ―― 厳しい現実に直面する。 1
「この店の売上を上げて、絶対に黒字にする!」

着任初日、パートナーミーティングと呼ばれる全体ミーティングで、西澤は売上の黒字達成をPA全員の前で誓った。はじめに自分がこの店に来た意味を伝えることで、PAと一緒にゴールを目指す一体感を創りあげたかったのだ。しかし、熱く語る西澤とは裏腹に、PAたちの反応は冷ややかだった。そもそも、売上目標を追うという概念が浸透しておらず、西澤が目指す一体感とは程遠いものだったのだ。

「早急な意識改革が必要だな…」

思わず、アタマを抱える西澤。しかし、西澤自身が後ろ向きになっては、何も前に進まない。とにかく、一刻も早く改善点を洗い出さないことには、お客様に満足していただけるサービスも提供することはできない。充実したサービスが提供できないのであれば、店舗としての売上も絶対に伸びないのである。まずは初月の売上達成に向けて、過去の売上分析から、立地を踏まえた販売促進計画の立案、そして、PA一人ひとりとのコミュニケーションを重点的に行ない、お互いの距離を縮めていくことにした。

雨の日も、雪の日も、あきらめずに街頭に立ち続ける。 2
西澤には、一つだけ確信があった。それは、「人が成長すれば、店も成長する」ということ。長く飲食業界を経験している西澤にとって、それは自らの成功体験から導き出された答えだった。総勢12〜13名のPA一人ひとりの意識を変えていけば、きっとこの店はうまくいく。経験に裏打ちされた自信が、西澤のやる気を駆り立てていた。

そこで西澤は、自ら率先して店舗のチラシを配りはじめた。長いときは、早朝7時から深夜22時まで絶え間なく。出社前にチラシを受け取ってくれた会社員が、帰宅時に声をかけてくれたこともあった。雨が降る日も、街行く人に声をかける。雪の降る日も、体を震わせながら笑顔を絶やさない。夜は場所を変え、近隣のスナックにも飛び込んだ。それは、PAに対する自らの誠意でもあり、一人でも多くの人に『牛角』へ足を運んでいただきたいという強い気持ちの表れ。その一心で、一枚一枚丁寧にチラシを手渡した。

しかし、西澤の後を追ってチラシを配るPAはなかなか現れなかった。それでも、手を止めることはない。「自分の背中を見て、少しでも何かを感じてくれたら…」。西澤は、頑なに自らのスタンスを貫いた。

大切なのは、焦らず、じっくり、パートナーと共に成長すること。 3
「西澤さん。おれ、チラシ配りましょうか?」

西澤の想いが、PAの一人に伝わった。それは、着任して約1ヶ月半目のことだった。自らのスタイルを徹底した西澤に、ひとり、またひとりと活動に賛同してくれるPAが出てきたのだ。「自分たちで呼んだお客様をおもてなししたい!」とあるPAが言った。その声を聞き、西澤は確信する――「黒字に出来るかもしれない」。

それから西澤は、チラシ配りで売上に貢献するだけでなく、時間を作ってはPAと触れ合う時間を増やし、信頼関係を構築していった。年が近いこともあり、仕事の話だけでなく、プライベートの相談にのったり、互いの将来について話したり。心の距離が縮まることで仕事上のやりとりも円滑になり、店内はいつしか明るい声が響くようになった。

そして、12月の初めのミーティング。「俺はあと1ヶ月しかいられない。今のメンバーで絶対黒字を達成したいんだ!」西澤の熱意を受け、一瞬でPAの表情が変わる。共に目標を追うことの大切さ、各自の責任の重さ、全員の想いが一つになった証拠だった。

「西澤さん、俺らやりましたよ!」 ―― 受話器の向こうから歓喜の声。 4
「人が成長すれば、店も成長する」。PAの成長とともに、店は繁盛した。売上と比例し、PAの振る舞いや仕事に対する考え方も日毎に変わっていく。あとは、どこまで売上が伸びるかだ。

そして、忘れられないドラマは誕生した。それは、西澤が店から去る4日前。その日は、いつになく活気にあふれ、店内は満席。業務を終えた西澤は、明日の準備のために早めに店を出た。―約2時間後、家路を急ぐ西澤の携帯電話が突然鳴った。

「西澤さん、大変です!」「どうした!?」

一瞬、不安がよぎった。「大変です!今日、過去最高の売上です!」店内の騒がしさと嬉しさに弾む声が重なり、PAが興奮している様子が伝わってきた。「すげぇじゃん!よくやったな。ホント、よくやったな!」「ありがとうございます!」人目もはばからず、思わず大声になる。同じ気持ちで目標を追えたこと、目標を追う中でPAの成長を感じたこと、そして一緒に感動を分かちあえたことが嬉しかった。「人が成長すれば、店も成長する」、西澤はこのことを身をもって体感した。

高鳴る鼓動を抑えつつ、足取りは自然と駅に向かう。雪が舞い散る中、仲間の待つ店舗へ急いで引き返す西澤がいた。

エピローグ
店に着いたのは、深夜24時過ぎ。祝杯のビールを片手に店に入ると、晴れ晴れとした表情のPAたちが待っていた。「西澤さん、やりました!」手を叩いて喜ぶPA。3ヶ月に及ぶ改善が、やっと実を結んだ結果だった。その後も売上は順調に伸び、月間売上は念願の黒字達成。3日の前倒し達成とあって、周囲の予想を大きく上回る成果で西澤のミッションは幕を閉じた。

「店を離れる寂しさより、自信や誇りのほうが大きかった」と、当時を語る。出勤最終日には、PA全員のメッセージが書き込まれた色紙が渡された。『目標を持つことの大切さを知りました。西澤さんのお蔭です。』― この色紙に込められた想いが、今の西澤を支えている。
PAたちからもらった色紙は、今でも大事にとってある。辛いときは、ここにあるメッセージを読み返し、自らを奮い立たせる。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
高校1年生の頃から、当時プライム・リンクがFC加盟していたサンマルク石神井台店でアルバイトとして働いていた。接客やサービスの基本のほか、店内のオペレーションや店舗運営など、高校生ながら幅広い業務を任され、飲食業界のイロハを学ぶことができた。ここで培った全ての経験が、現在の仕事のベースとなっている。
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