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サービス(レストラン・フードビジネス) / サービス(専門コンサルティング(フランチャイズビジネス系))
最終更新日: 2007/12/27
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プロの仕事研究
業績不振店を、全国NO.1の売上を誇る店舗に変えたマネジメントのプロ。
営業・販売系−スーパーバイザー
FC事業本部 スーパーバイザー
田邉 法仁 (28歳) Norihito Tanabe
入社5年目 / 千葉大学 工学部 デザイン工学科 出身

プロフィール
2004年入社。研修の一貫として、『とりでん』ブランドの店長を経験。入社2年目には、新店舗の立ち上げ店長として活躍し、3店舗の立ち上げを成功に導く。その後、FC加盟店の支援を行うFC事業本部に異動。2006年5月から、関西、中国、四国、九州地方の店舗を取りまとめるスーパーバイザーとして手腕を振るう。

プロローグ
――2006年3月、FC(フランチャイズ)事業本部。ここで大きな決断が下されていた。株式会社プライム・リンクにFC加盟する店舗支援に、入社3年目を迎えようとしていた田邉を大抜擢したのだ。キャリアは浅くともやる気は十分。与えられた目標を確実に達成する意欲の高さと姿勢が評価され、田邉に白羽の矢が立ったのである。

一方、そのころ田邉は、新店舗の立ち上げ店長として手腕を振るっていた。栃木、埼玉、大阪の3店舗の立ち上げを見事に成し遂げたのだ。「やればできる!」。そんな自信を掴んでいたある日、田邉が店長を務める店舗にある人物が訪問してきた。それは、FC事業本部の上司。「どうしたんですか?」。思わぬ訪問者に驚く田邉。後に重要なポストを任されることになろうとは、この時の田邉は知る由もなかった。

「田邉、お前にFC加盟店の支援を任せたい」。そう告げる上司の表情は、真剣そのもの。その表情から、ただならぬ事態を把握した田邉。突然の話で驚きながらも、「やります!」とその場ですぐに答えを出す。「やればできる!」という自信が、田邉を突き動かしていた。

業績不振店を救うことが、田邉の最大のミッション。 1
田邉が担当することになったのは、鳥料理を専門に提供する『とりでん』ブランドのFC加盟店。事業計画に反して、毎月のように対前年の売上実績を下回っている状況だった。この状況からいち早く脱却させるとともに、業績を向上させることが田邉の最大のミッションである。通常であれば、支援期間は1週間から2週間。だが、今回は1ヶ月間をかけて支援を行うことが決定していた。

田邉にとって、加盟店支援の仕事は初めてのこと。店長として新店舗の立ち上げを成功させ、“ヒト・モノ・カネ”を動かしてきたとはいえ、オーナーである店長の指導経験はない。「僕に成果を残すことができるのか…」。そんな不安がふと頭を過ぎる。だが、上司からの期待、これまでの実績が田邉の不安をきれいにかき消していた。

早速、業績不振に陥っている加盟店に足を運ぶ。店長、社員、PA(パートナー:アルバイトスタッフ)の総勢15名が、田邉を温かく迎えてくれた。人柄がよく、しっかりとした人材ばかりが揃っていた。しかし、田邉は違和感を覚えていた。この店舗には、覇気がなかったのだ。

自信を喪失してしまった店長。PAに指示すらできない。 2
覇気がなかった理由は、店舗の方向性が明確でないことにあった。そのため、お客様に料理を提供するという、飲食サービス業における当たり前の動きしか取れていなかったのだ。『とりでん』ブランドは、お客様にクオリティの高い料理を提供することはもちろん、食後のお茶、おしぼりのサービスを徹底している。さらには、アンケートの案内までを行うことがサービスと定義しているのだ。それが全く実行されていない状況に加え、料理の盛り付け方法が調理するPAによって若干のバラつきが発生していた。本来、これらの問題は、店長がPAに指摘し、改善を図る。だが、この店舗の店長は、PAに注意を促すことはなかったのだ。

店長は弱冠23歳。若く、右も左も分からないながらも、店長として店舗を切り盛りしてきた。だが、あの手、この手を尽くしても、一向に成果は上がらない。すっかり店長としての自信を喪失してしまったのだ。そのため、PAに指示を出すことすらできない。その様子を見た田邉は、店長自身が変わらなければ店舗は変わらないと判断。「店舗を作るのは、僕じゃない。店長なんだ…」。

『アンケート回収率50%以上』――高い目標に難色を示す店長。 3
成功体験を積んで自信を取り戻すことが、一番の特効薬になる。そう考えた田邉が店長に提示した目標は、『アンケート回収率50%以上』。アンケートの回収率は、すべてのサービスを提供できたか否かの判断指標になる。それだけではない。お客様の声を聞くことで、改善すべき課題が見えてくる。また、より多くのリピートのお客様を獲得し、業績向上するためには欠かせないツールでもあるのだ。

この目標を聞いた店長の表情は浮かない。しかし、田邉は諦めなかった。「やってみなければ結果は生まれません。一緒に頑張りましょうよ」。そう励まし、店長の背中を押した。 田邉は、少しでも顧客数を呼び込むために、近所にある企業にチラシを配ることを提案。店長とチラシを作成し、企業に足を運んだ。さらには、どのようにPAを指導すればいいかを手取り足取り教える。店長としてやるべき事柄を行動で示していったのだ。「きっと、分かってくれるはずだ!」。

だが、田邉の期待は裏切られた。その日のアンケート回収率は20%程度。達成できなかった理由を問うと、「新人のフォローに回っていた」と言い訳とも捉えられる言葉が並べられる。「どうして意地を見せてくれないんだ…」。田邉は、ただただ悔しかった。

「やればできる」が店長に与えてくれた、大きな成果と自信。 4
次の日も、その次の日も同じ結果だった。つきっきりで指導に当たるが、店長の行動は変わらない。いかにして目標を達成させるのかを考えようとしない店長。田邉の悔しさはピークに達していた。「店長ができないなら私がやります。私もミッションを果たさないといけませんから!」。痺れを切らし、感情を露わにして叱咤した田邉。店長は驚いた様子だった。

そして翌朝。出勤した田邉は、あるものに目が奪われる。『アンケートにご協力ください』と書かれたPOPが、各テーブルに貼られていたのだ。「田邉さんに叱られて気付いたんです。高い目標を設定してくださった意味に…」。そう田邉に話す店長。理解したことを行動で示したいと考えた店長は、閉店して誰もいない店内に一人残ってPOPを作成したのだった。

その日を境に、店長の行動に変化が表れ始める。お客様に自ら声をかけ、アンケートの協力を仰いだのだ。PAにも積極的に指示を飛ばす。『アンケート回収率50%以上』の目標達成に向かって、全員が一丸となっていた。 「アンケート回収率70%を超えました!」。そう語る店長の笑顔は、自信に満ち溢れていた。その表情を見て田邉は嬉しさを感じると共に、「この店舗はきっと伸びるぞ!」と確信していた。

エピローグ
田邉の予想は当たった。『アンケート回収率50%以上』という目標を大幅に超える日が続き、それに呼応するように売上目標も達成し続けた。支援期間終了後も快進撃は続く。2006年8月には、FC加盟店約80店舗の中から最優秀店舗に選ばれ、翌年にも連続受賞するという快挙を成し遂げた。業績不振店から一転、注目を浴びるFC加盟店へと変化し、2007年の夏にはついに全国でNO.1の売上高をマークした。

現在、西日本地区の19店舗を担当する田邉は、この時の成功体験から、「やればできる」という強い信念を持って各店舗の業績向上に、日々挑み続けている。そして、田邉自身のさらなる成長のために、成果を追い求めていくのだ。
各店舗のデータを管理するのも田邉の大切な仕事。「人と同じように、二つとして同じ店舗はない。だから本音でぶつかる」と語る。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
飲食店でアルバイトを経験。中華料理店ではキッチンを、焼き肉店では接客を担当した。お客様に喜んでもらうためにはどうすべきかを考えながら、アルバイトに打ち込んだ。この経験があるからこそ、店長やPAの気持ちを汲んだ的確なアドバイスができるという。
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