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情報・通信(ソフトプロダクト開発(パッケージ商品)) / 情報・通信(ソフトウェア開発)
最終更新日: 2008/04/24
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プロの仕事研究
制限があるなかで製品の特徴をアピールし、成約を実現した営業のプロ。
営業・販売系−営業(法人・新規開拓が中心)
文教システム事業部 営業
真下 英之 (37歳) Hideyuki Mashimo
入社2年目 / 京都産業大学 経済学部 経済学科 出身

プロフィール
「人々の生活やビジネスシーンで活躍するITは、今後も求められる」と、進化し続けるIT業界に魅力を感じ、IT業界で働くことを望んだ。そんななか、面接で知識ではなく本人の姿勢を見てくれるコンピュータウイングに惹かれ、入社を決意。貪欲に知識を吸収し、数々の提案を成約に繋げる営業として活躍している。

プロローグ
「このソフトウェアって、リナックス(Linux)にも対応しているの?」。
――ある大学の教室内。製品の操作方法を説明していた真下は、教授の質問に言葉を失った。(リナックスって、確かOSのことだよな…。対応しているのかわからない)。慌てて、「早急に調べて、改めて返答いたします!」と答える。入社してからまだ3ヶ月。商品知識などを覚える座学研修を終えたばかりだった。いざ営業に出向いても、コンピュータに詳しい教授からの質問には答えられない。(その場で答えられるように、もっとシステムに詳しくならなくては)。そう、歯痒い思いを抱えるのだった――。

真下が説明していた製品とは、『Wingnet』という授業支援システム。先生と生徒のパソコンを繋げ、先生が配布した教材をダウンロードしたり、先生の画面を全生徒のモニタに映して操作方法を教えたりできる仕組みだ。PC教室などに導入され、これまでに小学校から大学まで約1000校もの学校に導入された実績を持つ。

(わからないままだと、お客さまに製品の魅力が伝わらなくなってしまう)。そう危機感を感じた真下は、商品知識以外にも動作環境とは何か、といった知識を覚えていった。

製品を導入してもらうチャンスの到来――絶対に、成約したい。 1
――5ヶ月後。営業活動に励むかたわら知識を貪欲に身につけていった真下は、担当エリアを任されるまでになっていた。とは言え、システムのデモや新製品の紹介といった活動がメイン。提案の段階から案件を任されたことは、未だになかった。そんな真下のもとに、販売代理店の営業から1本の電話がかかってきた。

「ある高校が、リプレイスするそうなんです!」。
リプレイスとは、パソコンなどの古いシステムを新しく換えること。その際、どのシステムを組み込むかを学校全体で再検討する。製品を使用してもらうチャンスがまわってきたのだ。リプレイスする高校は公立の学校。そのため、どこの企業のシステムを導入するかは『入札』によって公平に決められる。さまざまな販売代理店が、学校側が出した条件に適うシステムの仕様書を提出し、その仕様書をもとに落札が決まるのだ。仕様書の案は、真下と販売代理店の営業とで考えていくことになる。

「真下さん、よろしくお願いします!」。導入実績がない学校なだけに、営業の声にも力が入っている。(はじめて、提案から案件に携われるんだ。絶対に、取引を成功させたい!)。営業の想い、そして自分の想いを胸に、真下は気合いが入るのだった。

実際に使わないと、特徴は伝わらない――デモの大切さ。 2
仕様書の提出期限は半年後。真下たちは、まず『Wingnet』がどんなシステムかを理解してもらうため、デモを行ないに学校へと出向いた。実際にシステムを使うのは先生たち。いくら仕組みや特徴を説明したところで、実際に使ってみないと使い勝手がわからない。特に『Wingnet』は画像を軽く、速く転送できることが特徴。そのため、使って比べてみないと利点が伝わりにくいのである。

「こちらのボタンを押すだけで、カンタンに素早く画像を送ることができるんです」。
操作しながら、真下は『Wingnet』の特徴を伝えていった。『Wingnet』のもう一つの強みとして、操作ユニットの存在がある。大きなリモコンみたいな操作盤があり、ボタンを押すだけで自分の画面を生徒全員に見せたり、画像を転送することができるのだ。コンピュータが苦手な先生には操作ユニットを提案し、システムに詳しい先生には「このシステムは、ここの設定を変えることでこんな風にも動くんですよ」と、プラスの要素となる仕組みを話していく。「へぇ、これは便利だね」。先生たちの反応に、真下の口元は自然とほころぶのだった。

いかに『Wingnet』の特徴を伝えるか――何度も仕様書を書き直す。 3
デモがうまくいき、次は仕様書を作成する段階。真下は営業と打ち合わせを重ねた。学校が提示する条件…つまりどういったシステムが必要なのかは決まっている。そのシステム以外の機能を加えてしまうと、入札が公平ではなくなってしまう。条件内で、いかに自社の特徴や利点をアピールできるかがポイントなのだ。

「操作ユニットの説明をもっとわかりやすく書けないかな?」 「動画の配信速度が速い特徴も、盛り込みたいんだ」。
営業が作成した仕様書を確認しては要望を伝え、再度その仕様書に説明書きを加えていく。落札は、いかに自社製品の利便性を伝えられるかにかかっている。(操作の設定を変えた後のメリットも盛り込もう)。設定項目など細かいことは自社のサポート部門の社員に問い合わせ、アピールできる部分を探したのだった。営業に仕様書への追記を提案するだけでなく、「なぜこの仕様が利点になるのか」といったことを伝えることも怠らない。営業に自社製品の良さを知ってもらうことで、今回の案件だけに関わらず今後ともコンピュータウィングの製品を勧めてもらえるからだ。そうして販売代理店の営業とも信頼を深めながら、真下は仕様書を完成させていった。

真下にかかってきた電話――吉報か、それとも凶報か…。 4
――半年後、ついに真下の提案が盛り込まれた仕様書が完成し、提出された。
落札の結果がわかるのは10日後。その間、ほかの営業活動に力を注ぎながらも、真下の心は落ち着かなかった。「はじめてつくった仕様書。システムの良さが伝わるよう、最大限の力を発揮したんだ。どうか、うちのシステムが採用されますように…!」。そんな気持ちで毎日を過ごしていた真下のもとに、営業から電話がかかってきた。

「真下さん、決まりましたよ!『Wingnet』が採用されました!」。それは待ち望んでいた吉報。真下が粘って仕様書を考えた結果だった。「嬉しいです! ありがとうございます!」。何度も、より良い仕様書を作るために営業と話し合った。パートナーとも言える存在に、感謝の言葉を述べる。そして電話を切り、すぐに上司に報告する真下。その表情は達成感に満ちていた――。

エピローグ
『Wingnet』は無事に高校へ導入され、現在も生徒の教育に活かされている。学校数には当然限りがあり、そのなかでリプレイスする学校も限られてくる。競争が激しいなか、今回の導入が決まったのは、自社製品の特徴を伝えようとする真下の熱意があったからにほかならない。

「より良い提案をするためにも、製品への理解を深めることが必要です。製品のことを知れば良さもわかり、自信を持って勧められる。そして受注に繋がり、好循環になるんです」。そう真下は語る。学生に快適な教育環境を提供するために、現在も真下は活躍し続けている。
コンピュータが苦手な人には、専門用語を使わずにわかりやすく仕組みを教える。そのなかで製品をアピールすることも忘れない。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
学生時代は、引越し作業や喫茶店での接客、アパレルショップの販売など、さまざまなアルバイトを経験した。幅広い年代の方と接する機会が多く、年齢層に関係なくコミュニケーションを取れるようになったという。年配の教師などにソフトウェアの操作方法を説明するとき、培ったコミュニケーション力を発揮している。
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