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情報・通信(ソフトウェア開発) / 情報・通信(情報処理サービス) / 情報・通信(ソフトプロダクト開発(パッケージ商品))
最終更新日: 2008/04/21
(マークの説明) 正社員 理文不問 3年増益
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プロの仕事研究
設計書が存在しないシステムのテストを、周囲と協力しながら完遂した開発のプロ。
ソフトウェア系−システムエンジニア(オープン、WEB系)
第一システム本部1部第3グループ/サブマネージャー
柳瀬 有寿 (32歳) Arihisa Yanase
入社9年目 / 東京経済大学 経済学部 経済学科 出身

プロフィール
学生時代から、趣味でパソコンに親しみを持っていた。就職活動では、興味がある業界1本に絞ろうと考え、IT企業の選考を受ける。中でも、同社の雰囲気のよさに惹かれ入社を決意。入社後は多くのプロジェクトに携わり、中にはプロジェクトリーダーを務めた案件も複数持つ。どんな時にも諦めない粘り強さに定評がある。

プロローグ
「システムの開発は、個人プレーではイイものはできない」。
これは、システムエンジニアとして数々の経験を踏んでいる柳瀬の持論である。システムハウス.アイエヌジーでは、大抵の場合チームを組んでプロジェクトに参画する。システムの規模が大きいほど、協力会社やメーカーなど関わる人数は増えていく。プロジェクトリーダーを務めたこともある柳瀬は、さまざまな人との連携こそ、顧客の要望に応えるシステムをつくるためには必要だと考えている。

柳瀬が連携プレーの大切さを考えるようになったきっかけは、入社3年目のプロジェクトだった。それまでは、指示通りにプログラムをつくるのみ。しかし今回は、システムの品質を確かめるテストの設計から実行までを任されたのだ。一歩上の工程に進めたことに意気込んでいた柳瀬。しかし、いざテスト計画書をつくる際に、判明した事実。それは、システムの“設計図”となる設計書が存在しないということだった。テストを実施するためには、システムに関する情報をすべて人から引き出さなければならない。周囲との連携こそが、プロジェクトを完遂させるためには求められていたのだった ――。

テストを行なうための、設計書がない。 1
今回テストを行なうのは、不動産業界向けの社内システムだ。土地の購入から、契約、入金までの流れをパソコン上で一元管理できるものである。システムはすでに稼働しており、運用にかかるコスト削減のためにWeb上で使えるよう仕様を変更したのだった。

テストの段階では、協力会社によってWeb化への開発作業は終了していた。テストといっても、ただ正確にシステムが動くかどうかを試験するだけではない。顧客の要望に対して、各機能がきちんと目的を果たしているかどうかを検証する。つまり、システムの品質を司る重要な役割なのだ。

テストを行なうためには、テストの目的や方法、スケジュールなどを明記したテスト計画書が必要となる。柳瀬はさっそく計画書をつくるために、システムの設計書を求めた。しかし、開発現場から返ってきたのは、「そのような資料はないんだけど…」という言葉。「設計書がないだって?」。柳瀬は唖然とした。

作業を細分化して、必要な情報を把握する。 2
「設計書がなければ、何をテストしていいのかわからないじゃないか…」。設計書とは、システムにどのような機能を持たせ、何を結果として表示するかなどといった、全体の設計を示すもの。いわば、システムをつくる際の“設計図”であり、設計書通りに各機能が作動するかどうかを試験することも、テストの重要な目的だ。だが、今回は既存のシステムがあったため、Web化するための設計書は存在していなかったのである。設計書がなければ、何をテストしていいのかわからない。テスト自体はじめての柳瀬は、さっそく作業に行き詰まってしまった。そんな柳瀬を助けたのは、直属の上司だった。

「まず、何がわからないかを洗い出してみよう」。作業工程を全体で捉えているから、どこから手をつけていいのかがわからなくなっていた。作業を細分化することで、「テストするために必要な情報は何か」を把握する。「テスト計画書をつくるために、足りない要素は何だ?」。システムにどんな機能があるのか、業務のフローはどう進んでいくのが正しいのか ――。1つずつ挙げていくことによって、テストに必要な要素が明確になっていった。

人から情報を聞き出すことの、難しさ。 3
「テストを行なうためにはこの情報が必要なので、教えてください」。柳瀬は直接開発の担当者のもとに訪れ、必要な情報のヒアリングを行なった。しかし、はじめからすんなりとすべての情報が集まるわけではなかった。

「この箇所はどうなってるの?」「他の機能への影響は?」。――「それは…」。担当者に質問すると、逆にシステム全体についての質問が返ってくることもあった。その中には、柳瀬にとってすぐに回答できないものも多い。しかし、その場で答えようとするあまり、焦って詰まってしまう。結局、知りたい情報を聞き出すことができずに話し合いが終わってしまうこともあったのだ。

「必要な情報は聞けませんでした…」「なぜ聞けなかったのか考えてみよう」。充分な成果を上げられず、上司に報告する。すると、上司は叱るのではなく、できないことに対してはともに理由を突き詰めて考え、改善策を導き出してくれた。「わからないことは、一旦頭の中で整理すること。その場でできなければ、持ち帰って来い」。上司の教えを受け、担当者との対話を重ねる柳瀬。わからないことがあれば「確認した後、ご連絡します」と返答し、次第に聞きたい情報を引き出せるようになっていった。

テスト完了へ向けて、一丸となって取り組む。 4
「できた!」。担当者とのやり取りを幾度か経て、ようやくテスト計画書が完成した。しかし、計画書の完成は、あくまではじまりでしかない。計画書に沿ってテストを実施し、システムに不具合がないかどうか、目的をきちんと果たしているかどうかを検証しなければテスト完了にはならないのだ。

テスト実施後は、トラブル対応に追われる日々が続いた。システムが正確に作動しない、結果が目的にそぐわない。その度に、検証と修正を行なう。時には終わらない作業のようにも思えたが、投げ出そうとは思わなかった。柳瀬が大変そうだという情報が社内に行きわたり、上司を含め同期や先輩が作業を手伝ってくれていたのだ。テストの完遂に向けて、社内で一丸となって進めていく。「みんなが協力してくれているのに、1人だけ投げ出すわけにはいかない」。その思いが、柳瀬を突き動かしていたのだ。

そして、ついにテストの全工程を終えた。
「ご苦労様」「ありがとうございます!」。上司からの労いの言葉に、柳瀬は心から答えたのだった。

エピローグ
柳瀬にとって、上司は憧れの存在。周囲とのコミュニケーションの取り方や、論理的な考え方など、今回のプロジェクトで学んだことはエンジニア人生において大きな影響を与えた。現場で経験を積み、プロジェクトによってはチームの責任者を務めるまでに成長した柳瀬。メンバーと接する際、当時の上司とのやり取りを振り返っている。

多くの人が協力して行なうシステム開発。特に、現場では自社内の人間だけでなく、他社のエンジニアやお客様などさまざまな人と関わることが多い。周囲との連携が必要なシステム開発において、コミュニケーション能力を培った柳瀬には、さらなるキャリアアップのステージが待っている。
先輩や後輩とも気軽に話し合う仲。「後輩への指導で迷う時は、上司に相談しています」。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
高校時代は、野球部員として汗を流していた。基礎体力を身につけるとともに、恩師の「辛いことをやりきれば、将来振り返って比べた時に必ず自信につながる」という考えを培った。仕事上で、辛いと思うことがあっても「あの時やれたから大丈夫」と振り返ることで乗り切っている。
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