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メーカー(自動車・輸送機器) / メーカー(機械・工作機械・ロボット) / メーカー(半導体・電子・電気部品)
最終更新日: 2007/11/29
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プロの仕事研究
ロボット製造工程の管理表作成をきっかけに、仕事領域を拡大させた管理のプロ。
技術系−製造技術開発・生産管理
ロボットシステム事業部 製造部 管理課
寺嶋 光孝 (32歳) Mitsutaka Terashima
入社10年目 / 愛知学院大学 法学部 法律学科 出身

プロフィール
出身が豊田市ということもあり、将来はクルマに携わる仕事をしたいと考えていた。そこで出会ったのがアスカ。入社後は自動車部品事業部に配属され、生産管理業務を担当。2000年末にはロボットシステム事業部に異動。購買・管理業務を担当する。現在、同部署にて製造現場全体の流れを管理する工程管理業務を担っている。

プロローグ
「私は文系出身ですが、今ではロボット製造現場における全工程の流れを担うまでになることができました。もちろん、どうしたらいいのかわからなくて悩んだことは何度もありましたよ。ですが、悩んだ時は人に聞いたり、自分で調べたり、とにかく行動したことでそれを乗り越えてきましたね。待っているだけでは、何も変わりませんから」。

自らも語る通り、寺嶋は最初から知識があったわけではない。クルマに興味があったとはいえ、メーカーの製造現場で利用される部品の数々を覚えるのは容易ではなかった。しかし彼は現在、ロボットシステム事業部にて、製造現場全体の動きを管理している。全体の動きを理解するためには彼の所属する管理課の仕事内容だけを理解すればいいわけではない。設計、調達、組立て、電気配線、ティーチング、調整、据付など、産業用ロボットが完成し、クライアントの工場で稼動するまでの一連の流れを抑えなければならないのだ。右も左もわからなかった寺嶋はどうやって全体の動きを把握していったのか。その軌跡を追う――。

仕事に慣れた寺嶋に告げられた、上司からの一言。 1
「ブラケット? インシュレーター? 一体なんのことだ?」 文系学部だった寺嶋は特別、機械の勉強をしてきたということもなく、メーカーの製造現場で使われる専門用語に入社してから何度となく悩まされてきた。最初に配属された自動車部品事業部でも、そして翌年に異動したロボットシステム事業部でも部品名称や製造工程など、覚えることは無数にある。しかし、寺嶋は購買担当として、部品を知らなくてはならない。というのも、営業が組んだ予算の中で最適な部品を選び出すのが購買の仕事だからだ。違いを知らなくては務まらなかった。だから寺嶋は必死で知識を習得していくのだった。

―― 時は2003年、寺嶋がロボットシステム事業部へ異動してから3年が経とうとしていた。配属されたばかりの頃とは違い、部品名称などの知識はもちろん、部品の納期についても伝えられるようになっていた。そんな中、寺嶋は突然上司に呼び出された。「一体なんのことだろう…」。考える寺嶋。すると上司が言った。「製造工程全体の流れを管理する表をつくってみないか」。


工程管理表作成の意味。 2
上司が寺嶋に依頼した仕事とは、ロボット製造現場における設計から納品までの流れを一目見て把握できる表だった。それまでは部署ごとにスケジュール表をつくり管理していた。しかし仕事量の増加に伴い、部署ごとに組んだスケジュールではズレが生じるようになっていたのだ。すると、納期に間に合わせるために、後工程になるほどに短期で仕上げることが要求される。よりスムーズに業務を進めるためには、全体の流れを把握できる表が必要だったのだ。

寺嶋は早速、工程管理表の作成に取り掛かった。一つの製品を仕上げるまでに必要な工程を洗い出し、各工程でかかる期間を計算し、表に記載していく。すぐに工程管理表は形になった。寺嶋は表を貼り出すと、全体に広報を行った。これまで担当してきた購買業務とは違い、手探りでつくった表。「果たしてこれで大丈夫か…」。出来栄えを知るために各部署の社員からの声を聞く。すると――。

「ちょっと短すぎるなぁ。もうちょっと何とかならない?」 納期に対しての疑問だった。全体の納期から判断し、寺嶋は表を作成したが、実際の仕事のペースとの整合性が図れていなかったのだ。「他部署の仕事理解が浅かったのか…」。

工程管理表の完成度を上げるため、現場を訪れ、仕事を学んだ。 3
実際に各部署がどんな仕事をしているのか。その理解を深めなくては、本当に役に立つ工程管理表はつくれない。そう考え、寺嶋は各部署の仕事の流れを把握していった。

寺嶋はまず現場に足を運び、担当者から何度も話を聞いていった。すると実際はどうやって作業が行われているのかがわかった。また話の中でわからない専門用語があれば自分で調べたり、すぐに担当者に聞いていった。そうすることで各部署とのやりとりで必要な知識も身についたのだ。こうして、製造工程全体の仕事の流れを把握した寺嶋。各部署が実際に必要な納期をより正確に判断できるようになっていた。ここまで来れば残りは各部署の責任者にかけ合って、納期を調整していくだけ。工程管理表をつくり始めた頃は何の面識もなく、遠慮しがちな寺嶋であったが、何度も現場に足を運ぶ中で責任者とも自然と話せるようになっていた。

そして着手から1年後、寺嶋の手がけた工程管理表は現実の納期にもとづいた完成度の高いものとなり、リリースされるのだった。

工程管理表の作成を通じ、寺嶋の仕事領域が広がった。 4
寺嶋が手がけた工程管理表は、現在もアスカのロボットシステム事業部に欠かせないツールとして利用されている。「寺嶋さん、今受注すると大体どのくらいででき上がりそう?」 営業から電話がかかる。工程管理表をリリース後、各部署からこうして度々寺嶋に納期確認の問い合わせがあった。それは各部署から「寺嶋なら全体の流れを理解している」と、判断されている証拠だった。実際に寺嶋自身も工程管理表の作成を通じて全体の流れを知ったことで、プロジェクトの早い段階で様々な判断ができるようになっていた。製造の次のステップで必要となる部品を前もって発注できたり、他のプロジェクトの負荷状況などから指示を出せるようにもなったのだ。さらに上司と共にロボットシステム事業部の責任者が集う全体会議に出席する機会も増えた。こうして、工程管理表の作成を通じて寺嶋の仕事領域は拡大していくのだった。

もう右も左もわからなかった時の寺嶋はいない。工程管理表を前に、各部署の担当者からの質問に自信をもって答える寺嶋光孝の姿がそこにあった。

エピローグ
「工程管理表の作成を通じて、全体を見ることの大切さを学びましたね。それまでは管理課の仕事しかわからなかった。ですが、他部署が何をしているのかわかれば、知識があるので他部署に意見を言うこともできる。要望をこちらからも伝えられるので、仕事も面白くなりますね」と、笑顔で語る寺嶋。

「現時点での工程管理表は、ロボットシステム事業部の主に機械本体の製造の流れを表にしたものです。今後はこれに加えて電気の配線状況などの流れも把握できるようにしていきたいですね」。学ぶべきことは多い。しかし、常に前向きに寺嶋はチャレンジを続けていく。
「難しい課題だと感じても、投げ出さずに挑戦することが未来の自分をつくります」。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
「学生時代にやっていたスポーツはサッカー。小学生の頃から現在までやっています。仕事もサッカーも重要なのは周りを考えながら、どうしたら楽しくできるかと考えて行うところ。それだけで、プレーや仕事の成果に差がつきますね!」
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