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最終更新日: 2007/10/01
(マークの説明) 正社員 理文不問 3年増益 株式公開
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プロの仕事研究
新たな市場を開拓するため中国進出プロジェクトを始動させた、新規事業開発のプロ。
営業・販売系−営業(法人・新規開拓が中心)
モバイルグループ
K・Y (26歳) K Y
入社3年目 / 日本大学 法学部 政治経済学科 出身

プロフィール
「厳しい環境に身を置きたい」という理由から、ベンチャー企業を志望。
アウンコンサルティングに入社を決意する。大学在学時からインターン生として
出社し、ビジネススキルを身に付けると、入社1年目の9月に新規事業グループ
へ配属。現在はモバイルグループで活躍中。

プロローグ
「来月から中国関連の新規事業を担当してくれ」 「えっ!」。同社代表から突然ミッションを任されたKは、一瞬戸惑った。中国は現在、高度経済成長が進んでおり、ネットビジネスもめまぐるしく変化している。アウンコンサルティングでも今後の成長を見越して、中国のパートナー企業との商談を水面下で進めていたため、中国進出の話自体はKも聞いたことがあった。ただ、それを自分が担当するとは思ってもみなかった。なにしろKはまだキャリアが浅く、中国語も話せない。しかし戸惑ったのは、ほんの一瞬だけ。Kに不安はなかった。「ぜひやらせて下さい!」。

まだ入社2年目だったが、Kは新規事業において結果を残してきた。入社して半年後に携わった別の新規事業を軌道にのせ、その成果は徐々に表れ始めていた。「また新しいチャレンジをしてみたい」。そう思っていた矢先の出来事だったのだ。「入社してまだ2年目の自分が中国のマーケティングビジネスの開発を任されるなんて、他の会社じゃありえないことだろう。これはチャンスだ!」。Kはすぐにでも中国の広大さを肌で感じたかった。

商材を練り上げろ! 1
「中国へ視察に行くので、すぐに準備をしてくれ」。まずは手始めに上司と中国へ向かい、提携先の企業などから情報を得る。予定はビッシリと埋まっていたため、最初の視察は中国の雰囲気を感じる間もなく終わった。「すぐにまた行くだろう。それよりも商材開発を急がなくては…」。

日本へ帰国すると、提携先や視察先で取得した情報をもとに、海外向けの商材開発をすぐにスタートさせた。基本的には、検索エンジンでより上位にサイトが掲載されるように最適化するSEO(検索エンジン最適化)や、検索キーワードに関連したP4P(リスティング広告)のコンサルティングなど、日本で行っているものとそれほど変わらない。しかし中国の市場を考えると、他にもニーズはあるように思える。そういったニーズに柔軟に対応しなくては、新規事業は難しい。Kは、新しい商材も模索し始めていた。

ターゲットは中国進出した日本企業。 2
今回中国関連の新規事業のターゲットは日本の支社だ。日本企業はどんどん中国へ進出し、工場や生産拠点としてだけではなく、中国向けの商品も販売するようにまでなっている。「まずは中国に支社がある日本企業を回ってみてはどうだろう?」。思い立ったらKの行動は早い。すぐに中国へ進出している会社にアポイントメントを取り、打ち合わせの段取りを進めた。

「うちはローカルな仕事は、現地担当者に任せているんだ。正直、中国でどうしているのかは分からないな」 「そうですか…」。Kの最初のもくろみは外れてしまった。ほとんどの企業が、広告戦略なども支社に任せていたのだ。「これは実際に中国へ行かなくては!」。実際のところ1ヵ月後の中国行きは決まっていた。そのころには新しい商材も固まる。中国に赴き、直接掛け合ってみるしかなかった。来月の中国行きに合わせて、まずはアポイントメントを取りたい。しかし国際電話を掛けようにも、Kは中国語が分からない。「いったいどうしたら良い?」。

唯一覚えた中国語。「日本語を話せるスタッフはいますか?」。 3
考えた末にKは、一つの言葉を覚えた。それは「日本語を話せるスタッフはいますか?」という意味の中国語。中国の企業へ国際電話を掛け、すぐにこの言葉を話す。その結果、相手が日本語を話せる人につないでくれた場合は成功、駄目だった場合はきっぱりとあきらめる。しかしこの方法は、思いのほか上手くいった。日本からの進出は目新しいだけに現地の担当者はKの話に興味を示し、全部で数十件の打ち合わせを確定させた。多いときには1日6件もの打ち合わせが入っている。ただこうなってしまうと、土地勘がないだけに企業の所在地を把握するだけでも大変だ。地図サイトを利用し、1平方メートルの白地図を作成。赤いペンで企業情報を書き込んだ。「このプロジェクトは自分が請け負っているんだ!絶対に失敗はできない」。Kは中国行きの飛行機に飛び乗った。

今回営業に回るのは、中国の上海。到着すると早速打ち合わせに向かったが、結果は芳しくなかった。理由は値段だった。「うーん、本当に良いとは思うんだけど価格がなあ」。Kからすると、中国で行われていたマーケティング活動には色々と粗がみえた。数値的な検証法やデータの整理など、全てにおいてアウンコンサルティングがリードしていたのだ。しかし、圧倒的な価格差だけはどうにもならなかった。「どうすれば良いんだ?」。次の日もその次の日も、Kは時間を惜しんで営業に回った。それでも、なかなか契約には至らない。くじけそうになるが、Kは走り回った。「自分がやるしかないんだ!」。その一心だった。

「中国の今」を感じ、来る日も来る日も営業に向かった末に成立させた一つの契約。 4
1日6件という忙しいスケジュールだったが、Kはタクシーを使わなかった。中国語を覚えるためには、実戦経験が必要だと考えていた。そして何より「中国の今」を感じたかったのだ。都会に出稼ぎに来た労働者や、花束を売る子供たち。それらをみることで、中国の現状を知るヒントになった。中国へ渡り数日経つと、Kはすっかり現地に馴染むようになり、そして現地担当者との話もより深くなっていった。そして日本へ帰国する直前、一つの契約を成立させる。それは、中国のパートナー企業と提携した新しい商材の受注だった。

「ありがとうございます!」。先方の担当者と打ち合わせを済ませると、Kは深くお辞儀をした。「やっと一つなんとかなりそうだ…」。しかし、これで喜んでばかりはいられない。現状のままでは中国進出を成功させるのは難しいと実感している。価格差を埋められるような新しい仕組みを、Kが作っていかなければならない。ただこれを成功させれば、中国進出の先駆者として有利な立場になれることも事実だ。「絶対成功させる!」。Kはもう一度誓った。

エピローグ
現在もKは月に一度中国へ飛び、営業活動を行っている。日本に帰国すると、営業活動から得た経験を、商材開発にフィードバックすることも忘れない。「まだまだ未開拓な土地なので成功させるのは難しいですが、手ごたえはつかんでいます。広告って野外広告やチラシ、新聞やテレビが成熟した後にインターネットに向かうと思うのですが、ちょうど中国はその過渡期です。それに自分たちのノウハウは、中国よりも先を行っているという自負があります。今が本当に頑張りどきなんです」。中国独自のインターネット環境や常識なども多く、その度にKは壁にぶち当たっているが、それでもあきらめない。Kの果敢なチャレンジは現在も続行している。
Kは、少しずつ中国語を勉強している。「まだまだ下手ですが、道などでトイレの場所は聞けますよ」。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
大学時代、Kは白馬でリゾートバイトを経験した。「学生時代には、学生にしかできないことをしたかったんです」。リゾートバイトでは、初対面の人と寝食をともにし、様々な価値観を持った人と人間関係を構築する必要があった。「そういった経験は、中国進出プロジェクトでも活きていますね」。
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