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最終更新日: 2007/10/22
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松下電器産業株式会社
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活動履歴
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ブルーレイディスクの不正コピー防止技術を世界規格にした、研究開発のプロ。
技術系−基礎研究
本社R&D部門
山岡 勝
| Masaru Yamaoka
入社9年目
修士1年の頃、松下電器産業のインターンシップに参加。同社の持つ技術力や、活発に意見交換が行われる社風に感銘を受け「ここで働きたい」という思いを強く抱き、2000年4月、念願叶って入社。以来、本社R&D部門で光ディスク関連の要素技術開発に携わり、現在はブルーレイディスク分野の進歩に大きく貢献している。
ブルーレイディスク。既存のDVDディスクに比べ約5倍以上のデータ容量を誇る、次世代光ディスクの規格である。
既存のDVDディスクでは、データ容量の大きいハイビジョン放送の録画は困難だった。しかしブルーレイディスクを使えば、ハイビジョン放送をそのままの画質で録画・保存することが可能だ。地上波デジタル放送への移行が進む現在、ブルーレイディスクへの期待は高まっており、関連分野での研究開発が世界中で進んでいる。もちろんテレビ番組の録画だけでなく、パソコンのデータ保存や映画などの映像コンテンツ分野でも、ブルーレイディスクの可能性は幅広い。
そんなブルーレイディスク分野の進歩に尽力する技術者の一人が、山岡勝だ。松下電器産業に入社して以来、一貫して光ディスク関連の研究開発に携わる彼には、一つのテーマがある。それは「著作権の保護」。映画好きであり、大学で映像処理を学んでいた山岡は、CDやDVDの不正コピー製品が出回ることに心を痛めていた。「不正コピーが横行すれば、版元の利益が守られない。そんな状況では、新しい作品が世に出なくなってしまう」。そうした思いから、彼は不正コピー防止のための研究開発を続けていた。
ブルーレイディスクは「記録」から「再生」へ。新たな一歩と共に、課題も浮上。
「山岡君、今度は規格の提案から参加してくれない?」。
ある日、上司が山岡に声をかけてきた。それはちょうど、ブルーレイディスク分野が新たな段階に移行しようとしていた時期のこと。記録メディアの規格化から始まったブルーレイディスクが、映画コンテンツなどを流通させるための再生専用メディアとして新たな一歩を踏み出そうとしていたのである。電機メーカー各社は、この再生専用メディアの登場に合わせてプレーヤーの開発に着手。また映画会社も、ブルーレイディスクでの作品リリースに本格的に乗り出した。そこで課題となったのが、著作権の保護である。
すでにCDやDVDで大きな問題となっていた、不正コピーによる著作権侵害。ブルーレイディスクにおいても、同じ問題が発生する可能性は高い。不正コピー防止技術の開発・規格化は、業界全体における重要課題であった。そこで、著作権保護技術の専門家である山岡に白羽の矢が立ったのである。
山岡が参加するのは、著作権保護技術を盛り込んだLSIの開発。それまでは先行開発の中でも、決まっている仕様を形にすることが多かった彼だが、今回は規格の提案から全面的に携わることになった。「こんなに大きな仕事に参加できるなんて…!」。各国の主要電機メーカーと共に推進される、今回のプロジェクト。ここで決定された規格は、世界基準の規格となる。「自分の研究が、世界規模で役立つかもしれない。今までの成果を、しっかりと活かさなければ」。山岡は、使命を果たすために力を尽くそうと決意した。
研究を重ねてきた不正コピー防止技術。その成果が、世界へと発信される。
「それは記録用のメディアに使う技術ですね。再生用のドライブだったら…」。
会社の幹部が集まる会議に出席し、山岡は自らのアイデアを提案した。「作品の権利が守られ、いい映画が世に出ること。それが、真にユーザーのためになることだ」。そんな思いで続けてきた著作権保護技術の研究。自らの信念を貫いてきた山岡は、臆することなく意見を述べた。
「なるほど、確かにそうだな。じゃあ、うちの提案はそれでいこう」。
社内の規格案は、山岡の提唱したものに基づいて議論された。次はその案を、「松下電器産業のアイデア」として各国の企業へ提案する段階である。通常ならば、提案会議に出席するのはチームリーダーやマネージャーといった上役たち。しかし山岡は規格の提唱者の一人として、議論の場にも同席することになった。「世界を相手に議論できる機会なんて、なかなかない」。自らの仕事のスケールを実感し、ますます気を引き締める山岡。この仕事は技術者として成長するための、大きな糧になる――そんな予感が、彼にはあった。
LSIの開発だけでは終わらない。技術を生んだ者として、商品化まで見届ける。
「この規格なら、不正コピーはきわめて難しくなります。なぜならこのチップに使用する技術は…」。
海外企業を含んだ議論は、着々と進んだ。上司と共に会議へ足を運び、自らのアイデアについて説明を重ねる山岡。世界の大企業を相手にしても、技術者としての自信が揺らぐことはなかった。一つのテーマにこだわり、信念を持って研究に取り組んできたという自負。それこそが、山岡を支えていたのだ。そして――。
「…やった!」。
山岡は、会議の席で小さくガッツポーズを作った。幾度とない交渉の末、松下電器産業の提案を盛り込んだ技術が、世界規格として採用されることになったのだ。さらに、技術の特許も取得。山岡の蓄積してきた研究成果が、ついに大きな花を咲かせたのである。
世界規格が決定してからも、山岡はまだ気を抜いてはいなかった。規格が決まったとはいえ、それを製品化しなければ意味がない。規格に沿って開発したLSIをドライブに搭載し、製品評価を重ねて仕様を決定し…。技術が商品として世に送り出されるまでには、まだ長い道のりが残されている。先行技術開発を中心に行う山岡であるが、商品開発の現場とも密に連絡を取り合い、商品完成に向けて支援を続けた。「技術を生んだ者として、この仕事には責任を持ちたい」。アイデアが形になり、商品としてユーザーのもとに届くまで。山岡は、自らの努力の結晶を最後まで見届けるつもりだった。
同業者からの羨望の眼差し。技術者としてこの上ない喜びを噛み締める。
「どんどん人が集まってくるぞ…」。
2006年の秋。映像・情報・通信関連メーカーが集まる大規模展示会で、松下電器産業のブースには人が溢れていた。所狭しと並ぶ『Panasonic』ブランドの新製品。中でもひときわ注目を浴びている、新しいブルーレイディスクプレーヤー。最先端の技術を一目見ようと、次々に集まってくる他社の技術者たち。その光景を見た山岡の口元からは、思わず笑みがこぼれた。「自信を持って世に送り出した技術が、技術者たちにこれほど評価されている…」。
「自らのアイデアが世界標準になり、他社を圧倒するような高性能の製品として世に出る」という、技術者としてこの上ない喜びを噛み締めた山岡。彼の目には、美しい画質で映画を楽しむユーザーの姿がはっきりと浮かんでいた。
「エレクトロニクスに関わる研究者は、創造的であるべきです。競争の激しい時代ですから、新しいものを生み出すヒントとなる情報の収集能力や、大胆な発想力が大切だと思います」。山岡は語る。「研究の意義とは、今あるものに自分なりの付加価値をつけること。そのためには、一つのことを掘り下げて考える必要があります。そうすることで、常識とは違う視点で事象を見られるんです」。
その言葉どおり「著作権保護」というテーマを掘り下げ、新たな規格・製品を生み出した山岡。もちろん他の研究においても、「今までにないものを作る」という姿勢は変わらない。守るべき信念と、常識にとらわれない発想。この二つを武器に、彼は挑戦を続ける。
「既存のものと違う視点を持つことが、新たな商品や市場の開拓につながります」。山岡の目は、常に次の時代を見据えている。
大学では映像処理を学んだ山岡。現在の仕事と直接関わる研究内容ではないが、その頃身につけた「研究への取り組み方」そのものが、彼の大きな財産となっている。課題を見つけ、解決方法を考案し、実践した結果を発信していく…そうした一連のプロセスが、研究成果を製品に活かす上で欠かせないサイクルなのだ。
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活動履歴
松下電器産業株式会社
【理系】
1位
/
株式会社アスキー・メディアワークス
2位
/
株式会社東芝
3位
/
シャープ株式会社
4位
/
三菱UFJ証券株式会社
5位
/
株式会社三井住友銀行
【文系】
1位
/
株式会社アスキー・メディアワークス
2位
/
株式会社東芝
3位
/
株式会社出版文化社
4位
/
住商紙パルプ株式会社(住友商事株式会社100%出資)
5位
/
ソニーファシリティマネジメント株式会社
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