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流通・小売(専門店(ファッション)) / 流通・小売(専門店(インテリア・服飾小物)) / メーカー(ファッション・アパレル・繊維)
最終更新日: 2007/12/27
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プロの仕事研究
お客様に感謝の気持ちを伝え、店舗のリニューアルを成功させた販売のプロ。
営業・販売系−販売スタッフ・サービス
『VIVIENNE TAM』/サブ店長
秋山 めぐみ (27歳) Megumi Akiyama
入社5年目 / 駒澤大学 経済学部 商学科 出身

プロフィール
洋服が好きだったこともあり、ファッション業界に興味を抱く。その中でも数多くのブランドを展開しているサンエー・インターナショナルに魅力を感じ、2004年4月入社。以来『VIVIENNE TAM』の販売に一貫して携わる。2007年1月、サブ店長に昇格し、幅広い業務を担っている。

プロローグ
2006年の夏。秋山めぐみは、不安と隣り合わせの状態で過ごしていた。新店舗のオープンに伴い、1ヶ月もの間自身のお客様とコミュニケーションを取る事ができないでいたのだ。「新しいお店になっても、これまで通りお客様にお越しいただけるかな…」。秋山は、目の前の仕事に集中することで、気を紛らわせるしかなかった――。

通信販売やインターネットなどの普及によって、店舗に足を運ばなくても好きな商品を手に入れることができる現代。アパレルビジネスのあり方も、変わりつつある。そんな中、サンエー・インターナショナルでは「接客」を非常に重要なサービスの一つとして捉えており、秋山もお客様に対して誠意ある接客を心がけ、日々実践していた。そんな秋山に、転機が訪れた。秋山自身が勤務していた店舗が、リニューアルオープンすることになったのだ。期待と不安が入り混じる中、秋山はその準備を進めるのだった。

自身が勤務していた店舗のリニューアルが行なわれることになった。 1
2004年、秋山はサンエー・インターナショナルに販売職として入社した。もともとファッションが好きだったこと、人と接する仕事に興味があったこと。そしてサンエー・インターナショナルは様々なブランドを扱っており、幅広い年代の人と接する機会があると思ったのがその理由だった。配属されたブランドは、フェミニンで洗練された大人の女性をターゲットとしたブランド『VIVINNE TAM』。秋山は多くのお客様と接しながら、サンエー・インターナショナルの販売職のあり方を学んでいった。

そうして入社から3年目を迎えた、2006年の夏。秋山に、ある知らせが届いた。自身が勤務している店舗のリニューアルオープンが決定したのだ。ただ、今回のリニューアルは単に店舗を新しくするのではなく、店舗のロケーションやコンセプト、商品ラインナップなどを一変させる計画。「絶対いいお店にするぞ」と前向きに捉える秋山ではあったが、その一方で「これまで通り、お客様はいらしてくださるかな」という不安にも駆られていた。

さらに秋山を不安にさせたのは、オープンまでの1ヶ月間自身が懇意にしているお客様とコミュニケーションが取れないことだった。旧店舗は7月でクローズし、新店舗は工事のため9月にオープンする。その間秋山は、他のブランドの店舗で勤務することになっていたのだ。

オープニングパーティを開催することになり、その準備に取り掛かる。 2
旧店舗がクローズする直前、秋山は来店されたお客様に店舗がリニューアルされる旨を告げていった。「1ヶ月後、新しいお店でお待ちしております」。秋山は、お客様との暫しの別れを惜しみながら、他の店舗での勤務に就いた。

新店舗での勤務がスタートするまでの1ヶ月、秋山は「今の自分にできることは、ここでお客様をお迎えすることだ」と頭を切り替え、他店での接客に打ち込んだ。慣れ親しんだ『VIVINNE TAM』というブランド、そしてお客様とも離れなければならないことから生じる不安を振り切るように。秋山は、これまで築いてきたお客様との信頼関係に賭けるしかなかった。そして時間は瞬く間に過ぎ、その日は近づいていった。

秋山が新店舗で準備を開始したのは、リニューアルオープンの3日前だった。店舗に次々と届けられる商品を、店長、サブ店長、そして秋山の3人で協力してディスプレイしていく。その一方で、秋山たちはある催しの準備も並行して行なうことになった。新店舗のオープンを記念して、店内にお客様を招いてパーティを開催することが決まったのだ。

お客様一人ひとりにアプローチし、リニューアルオープンを告知していく。 3
「新しいお店がもうすぐオープンしますので、よろしくお願いします」「パーティには、ぜひお越しくださいね」。3人は、代わるがわるお客様に電話をかけ、パーティに参加していただけるようアプローチしていった。電話に出られないお客様には手紙を書くなどして、より多くのお客様に告知できるよう努めた。

お客様への連絡とオープンの準備に追われ、時間はあっと言う間に過ぎていった。そんな中、秋山たちは店長を中心にパーティでの約束事を決めた。スタッフの誰かがお客様を必ずエントランスでお迎えし、同様にお帰りのときは誰かがお見送りするということだった。それは、いつもお世話になっているお客様に感謝の気持ちを伝えるためだった。

お客様と顔を合わせることができず、且つ商品に触れられない1ヶ月は不安で仕方が無かったが、もう秋山は不思議と悲壮感を感じることはなかった。「お客様にパーティを楽しんでいただきたい」。その想いが、秋山を前向きにさせていたのだ。「もうこうなったらやるしかない。私たち自身も楽しもう!」。秋山たちの気持ちは一つになった。そしてついに、秋山の店舗はリニューアルオープンを迎えた。

パーティが始まり、お客様に心からの「感謝」の気持ちを伝えていく。 4
「いらっしゃいませ!」

パーティの開始と同時に、お客様が次々と店舗を訪れる。「ご無沙汰しております」「お元気でしたか?」。秋山は、久しぶりに顔を合わせるお客様と挨拶を交わしていった。中には、「1ヶ月もお会いできなかったから寂しかったですよ」と話すお客様の姿もあった。「こんなに楽しみにしてくださったんだ…」。秋山は、ただただ感激した。

今日まで、秋山の胸にくすぶっていた不安。その不安も、多くのお客様が訪れ、喜んでいる顔を見ることができたことで一掃された。「本当にありがとうございます」。秋山は、全てのお客様に心からのお礼を伝えて回った。しかし、楽しい時間もいつかは終わりがやってくる。「もっとお客様とお話していたい」という気持ちを抑えながら、パーティはその幕を閉じた。

――新店舗の滑り出しは上々だった。翌日も多くのお客様が訪れ、その流れはしばらく続いた。リニューアルの準備に追われる中、秋山たちが来店を呼びかけたお客様のほとんどが新店舗にも足を運んだ。その事実に、秋山は「自分たちはいつもお客様に支えられている」ということを再認識したのだった。

エピローグ
「パーティの翌日、たくさんのお客様から“楽しかった”“ありがとう”とお礼の言葉をいただきました。そのことからも、お客様に楽しんでいただけたんだなって感じましたね」と秋山は語る。リニューアルを通じて、お客様との距離がより近くなったと秋山は実感しているのだ。

秋山は、2007年の1月から店長を補佐するサブ店長という役割を担っている。「一スタッフのときは自分のことだけを考えていましたが、今では後輩に接客のアドバイスをしたり、仕事の流れを教えたり、まわりを見ることを意識しています。私ももっと経験を積んで、いつかはこのお店の店長として活躍したいですね」。
「お客様に買い物を楽しんでいただきたい」。そんな気持ちで、秋山は常にお客様と接している。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
大学時代、飲食店でのアルバイトを経験した。幅広い年齢層、職業のお客様が訪れる中、様々なタイプの人とのコミュニケーションの取り方を学ぶことができた。そのときの経験が、日々人と接する販売職という仕事に大いに活かされている。
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