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情報・通信(ソフトウェア開発) / サービス(医療・福祉) / 情報・通信(ソフトプロダクト開発(パッケージ商品))
最終更新日: 2007/10/25
(マークの説明) 正社員
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プロの仕事研究
お客様の心の底にある要望を吸い上げ医療界に貢献する、医療システム開発のプロ。
ソフトウェア系−システムエンジニア(オープン、WEB系)
顧客システム部
木暮 有里 (30歳) Yuri Kogure
入社7年目 / 東京農業大学 応用生物科学部 醸造科学科 出身

プロフィール
学生時代はシステムやソフトウェアとは無縁の環境にいた。しかし、幅広い就職活動をしていく中でしだいに“命に関わる仕事”に魅力を感じ、メディカルシステム研究所に入社する。顧客システム部に配属され、医療関係者へのシステム提案・開発や問い合わせ窓口を担当。医療発展のため、医療関係者と共に邁進する日々を送る。

プロローグ
「言われたとおりにやってみたら、Windowsが動かなくなったじゃないか!」。
「え〜と、それはですね…」。

木暮は戸惑っていた。入社してすぐに受けた、医師からの問い合わせ。『Windowsのことなんて、私に聞かないでよ!』。心の中で叫び声を上げていた。

木暮は医療関係者と共に“命に関わる仕事”がしたいと思い、メディカルシステム研究所に入社した。念願かなって配属された顧客システム部は、医療関係者と直接やり取りをする部署。木暮にまず与えられた使命は、医師や検査員などの医療関係者からかかってくる電話への応対だった。お客様は医療の専門家であって、システムの専門家ではない。まして、診療所などの医療機関では院長自ら問い合わせをしてくることもある。医師にとっては、電話だけが頼みの綱。たとえシステム自体の不具合でなくても、素早くかつ丁寧に応対しなければならない。医師の先には、何らかの事情で待たされている患者さんがいることは、電話越しにも如実に伝わってくる。システム提案に行く先輩社員を横目に、木暮は問い合わせへの正確な返答ができない自分に焦りを感じていた ――― 。

偶然出た電話をきっかけに、主担当・木暮が誕生する。 1
しかし、いつまでも問い合わせに戸惑っている木暮ではなかった。『私も早く外に出て、医療の現場に役立つシステムを提案したい』。日増しに強くなる想いの中、いつものとおり問い合わせの電話を受けた木暮。

「健診ドックのシステムなんだけど、データの出力をExcelでできるようになりませんか?」。

それはMYCES(マイセス)という、自社開発のパッケージ商品を導入している診療所からの問い合わせだった。これまで分析された患者さんの検査データは、全て紙ベースで出力され健診機関(診療所)に引き渡されていた。もしExcel化ができれば、診療所と健診機関やお客様である事業所とのやり取りがスムーズになり、情報の機密性も高まる。また、検索機能やデータの分析など、新たな機能を搭載することも可能だ。

「Excel化するためには、新たなシステムを入れなければなりません。一度、お話を伺いに行きたいのですが…」。
木暮は自ら提案のチャンスをつかんだ。それは、自ら設計・開発そして運用まで、全ての責任を負う主担当になることを意味していた。「行って、がんばってこい!」。緊張と喜び。それを同時に味わいながらのプロジェクトが幕を開けた。

お客様の要望をつかむための、暗中模索が始まった。 2
早速、お客様の元に足を運んだ木暮。システムの根幹となる設計のため、お客様の要望を引き出そうとする。しかし、お客様の返事は色よいものではなかった。

「Excelで出力さえできれば、他は特にないんだよね」。
「え!? Excel化すれば、他にも色々なことが可能になるんですよ。例えば…」。
木暮は考えられる限りのアイデアを、お客様に提示した。木暮がこれまで受けた数々の問い合わせでつかんだお客様のニーズも、そこには含まれていた。お客様は頷きながら話を聞いていたが、“具体的に何を実現したいか”に関しては、明確な言葉で表すことが難しいようだった。

「どんなものになるのか、とりあえず持ってきてよ」。
「は、はい。分かりました」。
どのような画面設計にするのか、データのフォーマットに必要な要素は何なのか。設計をする上で必要となる細かい要望を、うまく聞き出すことができない。『システムを使う医療関係者やその先にいる患者さんのために、どのようなことをシステムで実現すべきなのだろうか…』。歯がゆい気持ちを抱えながら、木暮は会社への帰路についた。

ゼロからのシステム設計。果たして完成できるのか。 3
『まずは、要望の大枠に沿った基本設計をしよう。それを一度お客様に提示して、細かい部分は詰めていくしかない』。納期は多くの健康診断が行なわれる秋。それまでの完成を目指し、まずは基本設計から始めなければならない。さっそくPCに向かった木暮だが、すぐに思考がストップする。『あれ、私、設計なんてしたことない…』。それまでにも開発経験はあったが、それは設計書に基づいたプログラミングや完成間近のシステムテストが中心。全くのゼロからシステムを設計するのは初めてなのだ。

しかし、そこで立ち止まるわけにはいかない。『私が主担当なんだ』という気持ちが木暮を動かす。先輩の設計方法を調べ上げ、どの診断データを機能に盛り込めば良いのか検討する。一つひとつの検査数値は全て命に関わるもの。システムを作る上でも細心の注意が必要だ。分からないことは周囲の先輩を巻き込みアドバイスを請う。自分を中心として業務を進める難しさを痛感しながらも着実に工程は進み、基本となる設計が完成した。

「この設計でお客様に提案に行きます。先輩、同行をお願いします」。
「よし! 一緒に行こう。だけどあくまでも木暮が主担当だからな!」。
先輩の言葉に勇気付けられ、木暮はお客様の元へ向かった ――― 。

システムを形作る設計が固まり、いよいよ開発に向けて動き出す。 4
前回の打ち合わせでは、Excel化によって機能をどこまで充実させるかは明確にならなかった。しかし、今回は違う。あらかじめできること、できないことを踏まえた上での基本設計だ。Excel化により、どのように医療関係者の負担軽減が実現し、医療界や患者さんに貢献することができるか。システムがもたらす大義を木暮は熱弁した。

「なるほど、こういうこともできるんですね。よし、これでお願いします」。
「ありがとうございます! さっそく開発に着手します!」。

こうしてひとまずお客様の了承を取り付けた木暮。しかし、これで終わりではない。システムの開発、そしてお客様元での稼動の日まで、まだまだ残された道のりは長い。しかし、医療関係者と直接話をしながら、要望の把握からシステムの提案まで見事に成功させた木暮は、成長への着実な一歩を刻んだのだった。

エピローグ
木暮が主担当として開発したMYCESのExcel化システムは、納期の遅れもなく完成し、無事にお客様の元で稼動スタートとなった。納品した後、お客様からは「使いやすいですね! ありがとうございました」と声をかけられ、木暮は改めて喜びを噛み締めたのだった。

医療界の進歩の背景には、医療の高度化を腕で支える医師や看護師、そしてシステムの開発で支える木暮たちエンジニアの姿がある。だからこそ、木暮は常に自分自身の成長を追求している。それが、医療界のさらなる発展につながると信じて。
現在は電話応対などのサポートに回ることが多い。医師からの問い合わせに適切に答えられるようゼロからマニュアルも作成した。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
大学4年間は飲食店でアルバイトに励んだ。2年目でアルバイトの統轄を任され、新人教育も担当。物事を一から教えることや人をまとめることの難しさを経験した。現在、後輩を育成する立場になり、後輩が分からないと思っていることを察したり、ある程度は本人に考えてもらう教育方法は、学生時代の経験からつかんだものだ。
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