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メーカー(自動車・輸送機器) / メーカー(半導体・電子・電気部品)
最終更新日: 2007/10/29
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プロの仕事研究
他部署との連携を深め、通常の3倍の早さで生産体制の構築を行った生産技術のプロ。
技術系−製造技術開発・生産管理
生産技術部 生産技術課
西野 あゆみ (30歳) Ayumi Nishino
入社8年目 / 富山県立大学 工学部 機械システム工学科 出身

プロフィール
大学時代は、機械システムを専攻する。就職先については、大学で学んだ知識を活かせるところを探していた。そして、すべての社員にチャンスを与えてくれる社風とアットホームな雰囲気に魅力を感じ、丹羽鉄工所に入社を決意。入社後は、製造部に配属された後、生産技術部試作課を経て、現在の生産技術課に至る。

プロローグ
技術職の道を進み、どこでも通用する技術を身につけたいという想いで、丹羽鉄工所の門をたたいた西野あゆみ。現在彼女は、生産技術部生産技術課にて、鉄などの素材から製品ができるまでの工程の流れを考えたり、生産ラインに入れる設備機械の改造・設計・選定といった業務を行っている。このモノができる工程を設計する仕事は、モノづくりの根底を支える責任ある仕事である。

そんな彼女が取り組むプロジェクトは、通常3ヶ月かかる生産体制の構築を1ヶ月で行うこと。予定を上回る発注に応え無事に依頼された量の製品を納品するには、生産体制の構築期間を短縮せざるをえなかったのだ。短納期での製品供給を実現させるべく、生産技術者として他部署の協力要請に奔走した西野。プロジェクトを通じて大切なことに気づいた彼女の、成長の軌跡を追っていく――。

求められたのは、通常の3倍の早さでの生産体制の構築だった。 1
「通常3ヶ月かかるコンプレッサーのシャフトの生産体制を1ヶ月で構築する!?」 部長から突然聞かされた今回のプロジェクトの内容に、西野は緊迫感を抱いていた。

自動車部品メーカーからの突然の依頼は、急を要するものだった。求められる量の製品を無事に納品するには、通常3ヶ月かかる生産体制の構築を1ヶ月で完了させ、すぐにでも製造部門に引き渡さなければならない。今までは、生産に必要となるスペックを満たすよう設備機械の一部分の改造を他社に依頼していたのだが、それでは間に合わない。そこで、その設備機械の改造を社内で対応することで、生産準備期間の短縮化を図ることが求められたのだった。

「期限まで1ヶ月もない。すぐにでも動かないと…」。西野は設備機械の改造を他部署に要請するべく早速動き出した。

プロジェクトを成功させるには、他部署の協力がなんとしても必要なのだが…。 2
今回のプロジェクトを成功させるポイントは、研磨機の社内改造だった。今回製造することになったコンプレッサーのシャフトは、100分の1mm単位の誤差も許されない製品。そこで、製品を磨きながら外形を整え、寸法を微細に調整する研磨工程が必要となる。現存の生産ラインには、すでに一台の研磨機が稼動していたが、それでは求められる生産量を確保できないため、急遽もう一台追加することになったのだ。そのためには、工機課の協力が不可欠。そこで西野は協力を依頼するため工機課に向かった。

「この期限じゃ厳しいよ」。すでにスケジュールが詰まっている中で突然の対応依頼。工機課の困惑も無理はなかった。しかし、長年信頼してくれている取引先の期待になんとしても応えたかった。会社にも大きな影響をもたらす今回のプロジェクト。西野は、簡単に引き下がるわけにはいかなかった。

協力要請に奔走した西野の目に映ったものとは…。 3
他部署に無理をお願いしなければならない葛藤の中に西野はいた。しかし、計画した生産ラインを無事に動かすため、他部署との調整を行うことも生産技術の大切な仕事。「行動しないことには、何も進まない」。とにかく彼女は、それぞれの部署に訪れては協力を仰いでいった。協力を依頼した先は、工機課だけではない。製造や生産管理など様々な部署を訪れ、今回のプロジェクトへの協力を仰いでいった。

翌朝、工場に出勤した西野の目に工機課の人々の姿があった。彼女が依頼した研磨機の改造に取り組んでくれていたのだ。時には、夜遅くまで対応してくれることもあった。こうしてそれぞれの部署の協力的な取り組みもあり、プロジェクトは一気に加速していくことになった。「まわりの人たちもこんなに協力してくれているんだ。お願いした立場だからこそ、もっと頑張らないと」。彼女は、仲間のありがたさを感じていた。そうして、工機課や製造部門との調整作業を進めていった。

他部署との連携を深めた経験は、彼女に大きな気づきを与えた。 4
他部署との連携がうまくいき、生産体制の構築は30日以内で予定通り完了することができた。そして、製品の量産は無事に軌道に乗り、自動車部品メーカーへと納品されていった。

「無事に終えることができて本当によかった」。西野は言いようのない達成感を抱くと共に、皆で連携して一つのモノをつくるおもしろさを感じていた。そんな時、以前部長から言われたある言葉が甦る。「現場が大切なんだ」という言葉。実際にモノをつくる現場を知らなければ、うまくいくことなんてないというメッセージだった。彼女は様々な部署と協力し、時には彼女自身油まみれになりながらも、まわりの人々との信頼関係を築いていった。入社後に各部門をまわって行った現場研修でお世話になった先輩たちと、再び一緒に仕事をする機会もあった。そんな様々な人たちと協力して進めたプロジェクトを通じて、彼女は改めて大事なことに気づくことになる。「決して一人で仕事をしているのではなく、皆で協力して仕事をしているんだ」。難しいプロジェクトも皆で協力すれば成し遂げられる。仲間の頼もしさを感じると共に、西野は自らのこれからの可能性に期待を膨らませた。

エピローグ
今回のプロジェクトでは、今まで扱わなかった機械についても詳しく知ることができた。そういった新しい体験の積み重ねが、西野の技術力向上の源泉となっている。

モノづくりの現場では、日々新しい技術が取り入れられている。日々移り変わる技術革新にどれだけついていけるかが、企業の技術力の差となってくるのだ。「新しい機械を扱う時は、実際に自分で見てみないと不安になります」と西野は語る。彼女は新たなことにチャレンジする時、資料を見て勉強したり、展示会に行って最新の産業機械を見ては新しい知識を蓄えている。「常に新しいものを取り入れないとついていけませんからね」と語る彼女は、技術を磨くことに余念がない。
「生産技術の仕事は、工場内のプロデューサーのようなものです。だからこそ、コミュニケーション能力も必要となるんです」。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
学生時代に学んだ熱や工業、機械などの知識は、仕事をする上での基礎となり役立っている。また、今でも困った時は学生時代の教科書を開くという。アルバイトでは20人から40人の生徒を相手に塾講師をしていた。生徒の意見を聞き入れてきた経験は、様々な意見を取り入れることが求められる今の仕事に活かされている。
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