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情報・通信(情報処理サービス) / マスコミ(インターネット・モバイルメディア提供者) / 情報・通信(インターネットサイト制作・技術支援)
最終更新日: 2008/04/28
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プロの仕事研究
未経験分野もぶつかることで自分の財産へと変えた、Webソリューション開発のプロ。
ソフトウェア系−システムエンジニア(オープン、WEB系)
インターネットサービスプロデュース事業部
上池 裕之 (31歳) Hiroyuki Kamiike
入社4年目 / 龍谷大学 経営学部 経営学科 出身

プロフィール
新卒で入社した商社で、情報システムを用いた事業を立ち上げていくという新事業部にエンジニアとして参画。そこで「一生エンジニアとしてやっていきたい」という気持ちになり、最適な場を求めてKBMJに転職する。入社直後から次々とプロジェクトをこなし、現在事業部の技術責任者としてマルチな活躍をみせる。

プロローグ
学生ベンチャーとしてスタートし、今やインターネットサービスを自社製品およびソリューションの両面から提供する注目企業へと成長を遂げたKBMJ。2年ほど前、急速な成長を続けていた同社はある課題を抱えていた。それは、CTO自らが大規模サイトの開発プロジェクトを抱えていて、多くの手間と時間をかけざるを得なかったということ。この先の成長を考えると、いつまでもその状態を続けるわけにはいかない……。そこで白羽の矢が立てられたのが、今回紹介する上池裕之である。

新卒入社した会社で数々のプロジェクトをこなしていくうちに、上池はエンジニアという仕事の面白さに取り憑かれるようになる。単にモノづくりの面白さ、お客さまが喜んでくれる面白さだけにとどまらない、“職人”としての面白さを感じていた。同じプログラムでも、作り手によって違いがある。自分の方が良いプログラムを生み出せるという、アーティストにも似た面白み。『一生エンジニアとしてやっていきたい』。しかし彼がいた企業には、エンジニアとしてのキャリアパスはない。上池が選んだ道は、転職。そして、転職直後の彼に委ねられた仕事こそが、大規模サイトの開発プロジェクトだった。

転職直後に委ねられた重要プロジェクト。 1
「ある大規模な転職サイトを11月に向けてリニューアルするというプロジェクトが進行している、それを君に任せられないか?」。
そんなオファーを受けたのは、上池が転職してきた直後だった。

そのサイトは、これまでCTO自らが長年にわたって抱えていた、KBMJとしても重要な意味を持つ案件であった。サイト運営上のお客さまからの問い合わせ対応から、新しいサービスの機能追加開発まで、CTOが中心となって対応していた。今回は大幅にサイトをリニューアルするプロジェクトでもあり、これを機にサイト運用を丸ごと引継いで欲しいというものだった。

「リニューアルの一番ややこしい所まではCTOとして責任を持って面倒みるから、あとは君なら大丈夫だろう」というCTOからの依頼の言葉。それはもちろん上池のこれまでのキャリアが評価されたものであった。しかし新しいサイトの立ち上げではないため、お客さまからの問い合わせ対応をしながら、同時進行でサイトをリニューアルしなければならない。運用スパンの経験を持たない上池にとっては、決して楽であるはずのないミッションだった。リニューアルサイトを開発しながらの引継ぎ、リリースまで約2ヶ月しか残されていなかった……。

新たなスキルに挑みながらの巨大システムの掌握という課題。 2
単に引継ぐという意味でも、とてつもなくスケールの大きなシステムのサイトだけに、それを理解するだけでも大変な作業である。しかも、並行してお客さまからの問い合わせ対応を行なわなくてはならない。これまでCTOから誰かに引継ぎたくとも引継げなかった理由も、そこにあった。加えて、決められたリリース日に向けてのリニューアル。しかし、上池には「やってやろうじゃないか」という気持ちがあった。転職前の会社でも、大変なプロジェクトやもう火がついてどうしようもないプロジェクトの火消し役をいくつも頼まれ、その度に結果を残してきたという自信が上池にはあったのだ。

まずは、運用スキルを身に付けることが課題だった。問い合わせ対応は緊急性が高い。さらに今回は、開発するだけでなくリリースまで携わるため、運用部分のスキルが不可欠となる。運用に必要なLinuxによるオペレーションや上池にとってこれまで馴染みのなかったスキルを、問い合わせに対応しながら身に付けていかなくてはならない。そして、運用側とアプリケーション側の両方からサイトのシステムを理解していく……。極めてハードな仕事が上池を待ち受けていた。

ポジティブな姿勢で修得していったLinuxスキル。 3
得意ではなかったLinuxによるオペレーション。それを上池は、実作業をしながら修得していった。問い合わせ対応に関しても、サイトリニューアルに必要となってくるオペレーションに関しても同様である。

たとえば問い合わせ対応が求められると、その原因追求に必要なコマンドをまずは自分で調べる。調べて分からなければ、「ここの作業は今までどうやっていたんですか?」とCTOに聞く。しかし、聞いて終わりではない。CTOが過去に作業で使ったコマンドの履歴を追いかけ、その履歴を1つ1つ「このコマンドは何のために行なわれたものなのか」を調べ、覚えていった。

サイトリニューアルに向けても、まずは自分で調べた。そして調べて分からないものは、周りのプロジェクトで経験を持っている人間に聞いた。だが、聞いたコマンドをただそのまま使うだけでは自分のものにならない。上池は、聞いたコマンドの意味をWebサイトで調べた上で、他にどんなオプションがあってどのオプションがどんな意味があるのかを徹底的に調べ自分のものとしていった。

それは決して楽な作業ではない。しかし、だからこそ、それらのスキルは自信に変わっていった。

そして得た、エンジニアとしての大きな成長。 4
もう1つの課題であった巨大なシステムの掌握という作業も決して楽ではなかった。大規模かつ複雑なシステムを丸ごと頭に入れなくてはならない。理解してこそはじめて、リニューアル部分の開発ができるのだ。しかしながら、上池はJavaに関する部分にはかなりのレベルで精通していた。また、目新しい技術に関する情報をWebやソースコードから読み取ることにも、これまでの経験から長けていた。Linuxを克服したことで、上池は11月のリニューアルサイトのリリースを見事にやり遂げ、同サイトのプロジェクトを完全にCTOから引継ぐこととなった。

このプロジェクトを経て、運用の観点からシステムを見ることができるという、エンジニアとしての新たな財産を上池は手に入れた。今まで彼が携わってきたような、いわゆる大手企業に多く見られる開発のアプリケーションチームとインフラチームが完全に別れているような環境では考えられないことである。運用まで考えた奥の深い設計ができること。それは彼のエンジニアとしての価値を高めることにも直結し、その後の数々のプロジェクトの成功、さらには現在の事業部の技術責任者としての活躍の大きな礎となった。

エピローグ
上池は、今も常に新しいことにチャレンジすることを楽しんでいる。コンシューマ向けのインターネットサービスを提供している会社にとって重要なのは、ユーザーにとって面白いこと。そのためには、常に目新しいこと、流行に敏感であることが必要となる。さらにそうした会社のニーズに応えていく開発を行なう上池たちにとっては、新しい技術に挑戦できる環境が必然的にある。そのことを彼は、心底楽しんでいる。

手を挙げたら何でもやらせてくれるという会社の風土を活かし、開発やマネジメントだけでなく、事業部の1グループの予算決めや営業など自身の社内での活躍の幅も広げている上池。今また、人材教育という新たなテーマに挑んでいる。
時にはフランクな雰囲気の中で仲間と語り合うことで、リフレッシュすると同時に新たなアイディアを生み出すきっかけとしている。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
自分で自分の限界を設けない、まずは何でもポジティブにやってみるという性格であった上池。そして、やり始めるとのめり込んでいく。結果、たいていのことが何とかなってきた。そんな経験を繰り返してきたことが、現在にも通じている。仕事においても、無理そうなことでもまずはやってみることでモノにしていっている。
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