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メーカー(家電・AV機器) / メーカー(コンピュータ・通信機器・ゲーム機器) / 情報・通信(ソフトウェア開発)
最終更新日: 2008/03/17
(マークの説明) 正社員 理文不問 3年増益
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プロの仕事研究
ドライブレコーダーの開発を通じて、ものづくりの醍醐味を味わった回路設計のプロ。
技術系−電気・電子設計
システム企画部
千田 英里子 (28歳) Eriko Chida
入社6年目 / 会津大学 コンピュータ理工学部 コンピュータソフトウェア学科 出身

プロフィール
「配属部署や自分が携わる仕事内容が入社前から明確である」と考え、中小企業を中心に就職活動を行なう。ソフトウェアとハードウェアの両方の技術に携われること、社内の雰囲気も良かったことなどから、システム・コンサルタンツに入社。IP電話やドライブレコーダーの開発など、多くのプロジェクトで実績をあげる。

プロローグ
“実際に自分が作ったものが目の前で動いている”―― ものづくりの醍醐味を千田はあるプロジェクトで本格的に味わった。それは、入社2年目に経験した車載事故監視カメラ『ドライブレコーダー』の開発プロジェクトだった。

ドライブレコーダーとは、交通事故や事故寸前の瞬間を画像で記録することができる製品である。万が一、交通事故が起こってしまったとき、人による目撃情報だけでは不確かな場合が多い。しかし、ドライブレコーダーで正確な画像情報を得ることで実況見分に役立てることができ、たとえば重傷を負って証言ができない被害者が不正確な情報によって加害者となってしまうようなことも防ぐことができる。さらに、多くの情報を蓄積することによって、事故を招きやすい運転や道路環境の問題点の分析にも役立てることができるのである。

システム・コンサルタンツでは、このドライブレコーダーを自社開発しているが、千田が携わったのは2代目の開発プロジェクトだった。初代ドライブレコーダーに内蔵された部品が新しくなるのに伴うバージョンアップ、そして、製品の“小型化”も重要なテーマとなっていた。

初代ドライブレコーダーの設計について調べつくす。 1
「回路の設計をお願いしようと思っている」。担当を言い渡されたとき、正直なところ千田は不安だった。入社以来、ソフトウェアよりもハードウェアの分野を選択し、ひと通りの技術は身につけてきたつもりだった。だが、自分が主担当として設計に携わるのは初めてのこと。しかも、ドライブレコーダーというものに関しても“そういうものを会社で作っているらしい”という程度の認識だった。設計を始める前からプレッシャーを感じていたが、同時に“自分が主担当となって任せてもらえる”という前向きな気持ちもあった。

プロジェクトが始まると、千田はまず初代ドライブレコーダーの回路について調査を始めた。どのような“動き”をどのような設計仕様によって実現しているのかを把握するのである。プロジェクトメンバーの中には初代の設計を担当した先輩もおり、理解は比較的スムーズに進んだ。だが、それはあくまでも“前回どうだったか”である。今回、内部に組み込む半導体製品がごっそりと変わるため、回路全体の設計内容も当然変わってくる。初めてのことに戸惑いながらも、とにかく目の前の仕事をこなすことで精一杯だった。

完成した喜びが、一瞬でショックに変わる。 2
内蔵部品の数は大きいものが5つくらい、小さいものを含めると全部で40前後の部品が入る。それらをいかにうまく組み合わせ、機能上問題のない配置にするかを考える。配置を考えながら回路図を作り、それを修正してまた回路図をつくる。自分の知識不足は技術書を見たり、先輩に聞いたりして補いながら進めていった。そして設計がひと通り完了すると、今後はそれをもとに製造を請け負うメーカーに発注をし、形となって回路が出来上がってくるのを待つのである。

そして、ついに千田の設計によって作られた回路が納品された。自分が作ったものが実際に形になった光景を初めて目の当たりにした千田は、素直にうれしかった。だが、その喜びは一瞬のものだった。想定した動きになるかどうかを試験しようとしたが、電源さえ入らないのである。うまくいかない予感は少なからずあったが、それでもショックだった。だが、落ち込んでいる場合ではない。原因を調べてみると、設計上のミスが多く見られた。それらを一つひとつピックアップしながら、千田は解決を急いだ。

“量産化”に向けて動き出す。 3
設計上の問題を改善し、またメーカーに製造を依頼する。出来上がったものの動作をテストし、問題があればまた作り直す。そうした日々を繰り返し、ようやく千田は回路設計を完了させた。だが、そこで安堵している暇はない。ここまでの工程は、あくまでも“試作段階”に過ぎないのである。次は製品を“量産化”するための設計が待っている。

そして、この量産化にあたって大きなテーマとなっていたのが、“小型化”であった。製品全体を目標のサイズとするために、その内部に組み込まれる回路をもっと小さくしなければならないのだ。試作段階の回路をいかに小さなスペースで実現するか。再び千田は、試行錯誤の日々を繰り返した。最もスペースをとらない配置の仕方は…、効率的に電源を使えるようにするためにはどんな組み合わせが良いのか…。頭の中で千田は何通りものパターンを考え、それを図面に起こす作業を繰り返した。

さらに、この“量産化”にあたっては大きな問題があった。内部に組み込む基板の形が、試作段階と変わることになったのである。形状が変われば、配置の仕方にも微調整が必要となる。そうした細かい点も含めて“小型化”を実現しなければならない。「小さく、もっと小さく…」。目標のサイズに近づけるために、千田は来る日も来る日も目の前の基板と向き合った。

ものづくりの喜び、そして苦しみが交錯する。 4
プロジェクトに参加して数ヶ月が経ち、徐々に千田が担当している回路も完成へと近づいていく。自分の設計したものが実物として出来上がってきたときにはそのたびに喜び、そしてまた新たな問題を見つけ、それを解決していく日々だった。ものづくりの喜び、そして新しいものを生み出す苦しみの両方の感情が交錯しながら、千田は充実した毎日を過ごした。

そしてついに最終的に回路が完成する。メーカーから送られてきたものを確認する千田。そこには、目標のサイズに達した小さな小さな基板が完成していた。一緒に確認をしていた周囲のメンバーからは感嘆の声があがった。千田自身も思わずその光景に鳥肌が立つほどだった。

その後、千田が設計した回路や各種のソフトウェアを組み合わせ、ついに2代目のドライブレコーダーは完成を迎える。製品全体の大きさは初代に比べてかなり小さくなっていた。その“姿”を確認し、千田は大きな達成感を味わうことができたのだった。

エピローグ
期間が長く、大きな規模だったプロジェクトを通じて、千田は“確かな成長”を感じることができた。初めて“主担当”という形で任されたことにより、「自分がやらなければ」という責任感を持つようになった。そして、たとえ仕事の量が多くてもそれにひるむことなく、新しい知識や技術を積極的に吸収しようという“欲”が自分の中に生まれた。

成長、そしてエンジニアとしての自信を得ることができた千田は、その後もさまざまなプロジェクトで活躍を続けている。ものづくりの醍醐味を存分に味わえるシステム・コンサルタンツの中で、千田はものづくりへの情熱を燃やし続けている。
家電や半導体など、さまざまな分野のプロジェクトを経験している千田。後輩の育成なども任されている。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
大学時代にコンピュータについて学んでいたことは、新人研修の内容をスムーズに理解する上で役立った。しかし、学生時代よりも入社してから覚えることの方がはるかに多く、「専攻が何であるかよりも“入社後の取り組み方”が重要になってくる」と千田は語る。勉学と仕事の違いを学んだという。
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