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最終更新日: 2007/10/01
(マークの説明) 正社員 株式公開
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プロの仕事研究
最悪の状態で引き継いだクライアントから、7年越しで信頼を獲得した営業のプロ。
営業・販売系−営業(法人・新規開拓が中心)
中央営業部 コンピュータ大手販売課/課長
石岡 琢磨 (38歳) Takuma Ishioka
入社14年目 / 千葉大学 園芸学部 園芸経済学科 出身

プロフィール
1995年入社。中央営業部に配属。1998年に主任、2001年に係長、2004年に課長代理に昇格するなど、順調なキャリアステップを歩む。また、新人賞を皮切りに、1998年努力賞、1999年と2005年に部門トップセールス賞など多数の受賞歴を誇る。

プロローグ
1961年の創業以来、独立系のシステムインテグレータとして、世界に名だたる超大手企業から全国の中堅・中小企業まで多種多様な企業に対し、ITソリューションを提供してきた株式会社大塚商会。コンサルティングからソフトウェア開発、システム構築、サービス&サポートまでを一貫して提供できる“ワンストップソリューション”が強みだ。同社が取引するクライアントは全国71万社にも上る。

だが、このワンストップソリューションを実行に移し、同社の躍進を支える一番の源泉は“人”だ。「最大の資産は人」をモットーに、優れた人材の育成とバックアップに余念がない。中でも石岡琢磨は、入社して新人賞を受賞して以来、あらゆる賞を総なめにしてきた社内随一の営業。そんな彼の活躍を追った――。

最悪の状況でスタートしたA社との関係 1
そのクライアントとの関係は、最悪の状況でスタートした。入社3年目に入り、ある程度仕事も覚え、「できる」という自信がついてきた頃のこと。石岡は、以前から取引実績がある某メーカーA社の担当を引き継ぐことになった。

「大塚商会とは付き合わない」。引き継ぐやいなや、石岡は強烈な言葉をA社の担当者から浴びせられた。詳しく事情を聞くと、前任者の対応が悪かったために、担当者は大塚商会に対しマイナスイメージを抱いていたという。「もう他に決めたから」。石岡は、せっかく用意していった見積りを披露する機会すら与えられなかった。メーカーは、基幹業務に使用するオフィスコンピュータを、大塚商会の競合となる大手コンピュータメーカーから納入することで話を進めているという。担当を引き継いだばかりの石岡は、いきなり大口クライアントを失う危機に直面した――。

「これだ!」――石岡の頭の中にひらめくものがあった 2
だが、ここで石岡は冷静だった。「『他社はこんなにいい、大塚商会はこんなに悪い』と言っているということは、そういう見積りを持ってこいということ」。そう前向きに捉え、きめ細かにメーカーのニーズをつかむことから始め、徐々に信頼を回復していこうと考えた。システムの中のほんの一部分について質問を受けた場合も、すぐにメーカー先に出向くなど、クイックレスポンスを心がけた。クライアントがオフィスを引っ越すときには、同僚を引き連れ手伝いに行き、パソコンの運搬、設置を行ったりもした。

こうした姿勢が評価されたのか、徐々に担当者との関係は好転していった。小額の注文を少しずつだがいただくことができるようにもなっていった。もちろん、この程度で満足する石岡ではない。その過程ではさらにヒアリングを重ね、メーカーのニーズをつかんでいき、大口案件の受注を虎視眈々と狙っていたのだ。ヒアリングを重ねるうちに分かってきたことがある。クライアントの業務には出張が多いということ。「これだ!」。石岡の頭の中にひらめくものがあった。

クライアントの業務に真に合致したシステムを提案 3
石岡が営業をする上で大切にしているのは、そのシステムが本当にクライアントのためになるのかというスタンス。クライアントにとってあるべきシステムとはどんなものか。5年後や10年後、クライアントの事業およびそれをサポートするシステムはどうなっているのか。仮に妥協して目先のことだけを考えたシステムを導入しても、長い目で見れば喜んでいただくことはできない。石岡は雑誌を読むなどアンテナを張り、時代の流れを見ながらクライアントの将来像に合致するシステムを提案することを心がけた。

「A社の業務に出張が多いということは、重いノートパソコンを持ち歩くのに不便を感じているはずだ」。そこで石岡は、当時市場に出回り始めたばかりのPDAと、PDA同士をつなぐサーバーの導入を提案した。基幹業務システムの一斉入れ替えという大規模な案件のため、プレゼンは5回にもわたって行われた。1回目、2回目、3回目…。石岡のプレゼンを聞くうちに、担当者の石岡を見る目がみるみる変わってきていることを石岡は見逃さなかった。最後のプレゼンで常務取締役の決裁を取り付けるだけという状況になった頃には、完全に担当者を取り込めたという手ごたえを感じていた。そして、最後のプレゼン。見積りを見た常務はうなった。「他社さんより君の方が詳しいね」。石岡の努力が実った瞬間だ。

結婚式で受けたサプライズ 4
最悪の状況から担当を引き継いで2年、ついに基幹業務を発注してもらえるようになるまで信頼を回復した石岡。それに伴うように、受注金額も増えていった。その後もA社とは息の長い取引が続いており、7年目となる2004年には全社システムの全面入れ替えという超大型案件まで受注することができた。ここまでの信頼を獲得できた理由、それは石岡の提案するシステムがことごとくA社の実情に合致しているということ。実際、A社の年商は石岡が担当するようになってから年々増大していっている。自身の提案したシステムによってクライアントの業務をサポートできるというやりがいがここにある。

担当者との関係もより強固なものになっていた。2001年、石岡は自身の結婚式で、あるサプライズを受けた。なんとA社の担当者からの祝電が届いたのだ。まったく予期していなかったことで、石岡は驚きと喜びを隠せなかった。それも、大塚商会ではなく、石岡という人間が信頼されていたことに。長年にわたって紡いできた両者の関係は、ビジネスという枠をも超えていたのだった。

エピローグ
この業界の競争はシビアだ。競合を抑えて受注することもあれば、ときには大塚商会が取引を競合にとられてしまうこともある。だが石岡の表情からは、そんな状況を楽しんでいる様子が窺える。「僕はしつこいから、とられたお客様も追いかけますよ。一度知り合った人間関係なのだから、一時的には持っていかれても、『やはり大塚商会がよかった』と言って戻ってきてくれるのはうれしい。それがこの仕事の醍醐味」。人生経験豊富なクライアントとビジネスを超えた話をすることで、趣味の範囲や人間の幅が広がるという。そんな人間味あふれたこの仕事を心の底から満喫する石岡だ。
「営業は第一印象で決まる」。普段から服装や身だしなみには気を遣っている。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
学生時代から陸上をやっていた。市民マラソンなどに出場する際は、目標タイムと目標順位を設定し、それに向けてトレーニングを重ねた。現在仕事をする上でも、必ず1年単位で目標を明確にすることを意識しており、このことが営業数字や受賞・昇格に結びついている。
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