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金融(リース・レンタル) / サービス(専門コンサルティング(金融・不動産系)) / 商社(専門商社(紙・事務機器・OA関連))
最終更新日: 2007/12/17
(マークの説明) 正社員 理文不問
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プロの仕事研究
4年間の逆風に耐えながら、取引月額5万円を3000万円に変えた営業のプロ。
営業・販売系−営業(法人・ルートセールスが中心)
レンタル事業部 営業第一部 営業課/課長代理
高村 広樹 (33歳) Hiroki Takamura
入社12年目 / 帝京大学 文学部 国際文化学科 出身

プロフィール
IT業界と同社の深い関わりと、会社の将来に可能性を感じて入社を決意。入社後は営業部に配属され、サプライ(消耗)品・中古パソコン販売に携わる。2000年7月にはクオリティーサービスディビジョンへ転属し、パソコン保守サポート、教育ソフト販売を行う。2003年4月にレンタル営業部へ異動し、現職。

プロローグ
『1ヶ月間の受注売上:¥50,000』。その数字を見るたびに、高村の胸は痛んだ。

何百万円というケタが並ぶはずの売上数字は、ほとんど変動することはない。「高村って、何やってるの?」 「お得意様でもないのに、A社に通いつめて、小さな仕事しかとってこないらしいよ」・・・・・・直接誰かに言われたわけではないが、高村の営業スタイルを疑問視する声が聞こえてくる。「確かにそうかもしれない。自分の続けていることは、無駄なのか?」。高村は、自問自答を4年も続けていた。

A社は大手石油会社の子会社。ガソリンスタンド経営を主軸に、全国に300拠点を展開している。「いつかは大きな取引ができる」と信じて、高村はお客様の要望に何でも応えたいと思っていた。パソコンの周辺機器、カートリッジ、インクリボン・・・・・・そういった細かな商品販売は、高額な利益が期待できないため、積極的に取り組む営業は皆無。しかし、A社の担当者は些細なことでも高村に連絡してくる。「信頼して依頼をくれているんだ・・・きっといつかは、逆転の大ホームランが打てるはず!」。少しずつ積み上げてきた高村の努力が実るのは、2003年5月のことだった。

「信頼してもらっている」――その使命感に突き動かされて 1
入社後すぐ、高村は中古パソコンとサプライ品の販売を任された。レンタルが終了した中古パソコン販売や、プリンタのトナーカートリッジのリサイクル販売を手掛ける。「精一杯やろう」と、気合を入れて営業に励んでいた。

そんな高村に、思いがけない出会いが訪れた。1999年、高村はA社との取引を成功させた。「そろそろ弊社もパソコンを一人1台所有しようと、考えているんです」。開口一番、担当者が高村に相談し始めた。パソコンを買い取り、A社が手掛けているガソリンスタンドに導入していきたい。手始めに30台を購入するという。とんとん拍子に進む商談を横目に、高村の心は期待で満ち溢れていた。「大手企業との取引。ここからもっと大きな商談に発展するかもしれない!」。そう考えただけで、胸が高鳴った。

それから、事あるごとに担当者からの連絡が入るようになった。インクリボンなどの消耗品の発注を依頼されることが多く、1〜2万円の販売価格の商品を扱う日々が続く。「仕事に小さいも大きいもない。お客様は、お客様だ」。高村は、担当者からの依頼すべてに丁寧に応えていった。

4年間、待ち続けたチャンス 2
最初のうちは、大きな取引につながるに違いないと考えていたが、いつまで経ってもA社からの大型受注の気配は訪れなかった。1ヶ月経ち、2ヶ月経ち・・・2000年、高村はレンタルしたパソコンの保守や教育ソフト販売を担当する部署へ異動した。異動した後も、細々としたA社からの依頼を断ることなく、大型受注の機会を狙っていた。

そして、2003年。ついにA社と出会ってから4度目の春がやってきた。「大型案件になるかどうかも分からないのに・・・よくやるよな」。そんな同僚の声が聞こえてくるような気がした。「いったい、オレは何をしているんだ」。もしかして、続けていたら受注につながるかもしれない。そう思ってから、4年も経ってしまっていた。

さらに、高村は再び部署を転属することになった。今度はこれまでとは全く違う『レンタル営業』。数日から数ヶ月単位でパソコンを貸し出す“レンタル”サービスを利用し、お客様のニーズに合ったパソコン運用をサポートする仕事だ。操作方法、資産管理、壊れたときの対処までを一手に引き受ける。高村はA社を訪れ、「来月から、異動します」と頭を下げた。担当者は静かに、高村を見つめていた。

きっと誰かが見ていてくれる 3
高村が異動してから1ヶ月が経過した。そんな折、A社から突然電話が入った。「またカートリッジかな?」と思いながら受話器を取ると、聞きなれた担当者の声がした。パソコンを大量にレンタルで入れることになったので、既存の取引先に代わってお願いしたいとのこと。担当者の伝えた希望金額をメモに取りながら、「レンタルをしていたなんて・・・知らなかった」と、意外な展開に驚いていた。早速上司を連れ立って訪問すると、担当者が微笑みながら話しかけた。「他社に頼んでいたんだけど、4年間一生懸命にやってくれたから。今回は300台・・・・・・3000万円でお願いしたいんです」。

「もちろんです!」と答えた高村の脳裏に、これまでの4年間がよぎった。「訪問先にお茶を飲みに行っているだけでは?」と疑われても不思議ではない受注金額だった頃。結果が出なくて「これだけコストがかかっているのに無駄」と思われていると感じた頃。「誠意を尽くしてお客様の要望に応えた結果が出た。どんな取引でも、お客様はお客様なんだ」。高村は、嬉しさをかみしめていた。

「自分のやっていたことは、間違いじゃなかった」 4
パソコンレンタルは、短期間で貸し出し、壊れれば修理する。パソコンを長期的に貸し出して、貸出料を分割払いにするリースとは対照的に、細かなニーズに応じて対処することが可能だ。とはいえ、競合他社との価格・サービス競争は厳しい。パソコンのスペック、レンタル料金の安さで差別化を図るには限界がある。価格ではなく、他の付加価値で選んでもらうことが、勝ち残る道。4年間かけて、大型受注を勝ち取った高村は、それを深く実感していた。お客様にとって実現できるサービスの引き出しがどれだけ多いかが問われるのだ。高村はレンタル料金の中に、A社からの要望を組み込んだサービスプランを考えて、提案した。

「パソコンが壊れた際、同じ代替機がないと困る」という要望が高かったため、専用機として必要台数を社内に確保。壊れた場合は即日出荷できる体制を取った。加えて、出荷時の設定に合わせてソフトをインストールし、操作に関する質問専用ダイヤルを設置。保守、管理、レンタルをすべて請け負い、お客様の抱えている状況に合わせて独自のプランを考える。高村が4年間通って知り尽くした、A社の事情を反映した“最強のプラン”だった。

「いつかは逆転ホームラン」―――高村の想いは、ようやく大きな花を咲かせ、現在A社は社内で大きな取引先となっている。

エピローグ
「何かあったらここに電話しよう」とお客様が思ってくれることを目指し、今もレンタル営業を続けている高村。その営業スタンスは、何に一番困っているのかを聞くこと。それがニーズとなり、『かゆいところに手が届くようなサービス』へと生まれ変わって、すべてをサポートできる体制作りへとつながっている。

どのようなサービスを提供するかは、営業次第。お客様に合わせてカスタマイズすることが求められる。「以前にも増して“お客様視点”に立って考えることができるようになった」と語る高村。「どんな小さなことも正しいことをしていれば、誰かは見てくれている」という想いを抱えながら、自分にそして相手に誠実に接し続けている。
付加価値をつけられるかどうかは、お客様からの情報が命。「コミュニケーションを取ることはいつまでも忘れたくない」。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
『チキンウイングフェイスロック』を得意技とする学生プロレスラーとして活躍。パンツ1枚で人前に立ち、1000名の観客を前にして「やる以上は面白いと思ってもらいたい」と感じながら、必死で戦った。このときの経験が現在の仕事に活かされ、度胸と相手の立場になって行動を起こす基礎を作り上げたと思っている。
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