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マスコミ(印刷) / マスコミ(広告) / マスコミ(出版)
最終更新日: 2007/12/25
(マークの説明) 正社員 理文不問
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プロの仕事研究
自社商品第1号である学生向けハンドブックの初受注を成し遂げたメディア営業のプロ。
営業・販売系−営業(法人・新規開拓が中心)
メディアソリューション推進室
西野 克 (29歳) Masaru Nishino
入社6年目 / 高千穂大学 商学部 商学科 出身

プロフィール
卒業後、住宅メーカーに入社。その後、企業の広告宣伝に興味を抱くようになり、その中でも実際に“モノ”を制作している印刷会社を志す。野毛印刷社に入社後は、大学や塾向けのサービス・商品の提案活動に従事。入社2年目には、新入社員研修で講師も務める。現在は、地域密着型のフリーペーパーなどの企画にも参加。

プロローグ
野毛印刷社(以下、野毛)は、今、転換期を迎えている。“紙”だけでなく、WEB媒体やデジタルデータなどのさまざまなメディアを扱う企業へ。また、“印刷”という枠にとどまらず、クライアントの抱える課題に対してあらゆるメディアを使ってその解決を図っている。そうした中でも、自社でオリジナルのメディアを企画し、それを多種多様な業界のクライアントへ提案していく体制を強化。その具体的な戦略として、2004年にメディアソリューション推進室が新設された。SP(セールスプロモーション)チームや塾チーム、学校チームなど、それぞれターゲットとする業界に特化して野毛の持つノウハウや技術を持って新たな提案を行っている。

しかし、このメディアソリューション推進室の設置に先駆け、すでに野毛の中ではオリジナル商品を企画・販売する動きがとられていた。そこでの活動実績は、まさに今日のメディアソリューション推進室の基盤となるものだった。そして、野毛発のオリジナル商品第1号を売り上げた男こそ、ここに登場する西野克である。だが、第1号商品が市場へと飛び出すまでには、幾多の困難が待ち構えていた。

ストーカー、出会い系サイト、セクハラ…学生を守る本。 1
2004年8月、入社後間もなくして西野は企画開発部に配属となった。“紙を印刷する”というビジネスモデルからの転換を図り始めた背景を受け、企画開発部では“紙以外” “印刷以外”のサービス・商品を企画し、新規市場を開拓していくことがミッションとされていた。その中で、西野は大学向けの商品を取り扱う大学業務研究推進チームに加わった。主に大学に提案するのは、『自己防衛ハンドブック』と『シラバスシステム』。従来から取引が多い大学関係者の声をヒアリングし、考え出された商品だった。その中でも、『自己防衛ハンドブック』は、企画・編集会社と野毛とのコラボレーションによって出版されることが決まっており、野毛にとっては自社商品第1号となる。ストーカー、出会い系サイト、カード被害、セクハラ問題、性感染症など、学生が巻き込まれる可能性のある犯罪やトラブルに対する予防や対処方法などが掲載され、主に新入生に配布するためのものだった。

まず、西野たちは全国の大学・短大のリストアップから始めた。そして電話をかけていくのだが、ここで西野たちは個人プレーで動くのではなく、チームで動くことに重点を置いた。そこでまず取り組んだのが、野毛における新規開拓手法の構築だった。

ゼロから構築していった、新規開拓手法。 2
それまで野毛では、既存クライアントから受注を得るケースがほとんどだった。そのため、社内にはしっかりと体系化された新規開拓手法があるわけではなかった。そこで、西野たちは自分たちがこれまで行ってきた営業手法を持ち寄り、また外部の営業研修などに参加して、新規開拓手法の構築を試みた。第1ステップは、クライアント側の担当者名を聞く。第2ステップは、担当者にDMを送る。第3ステップは、DMの到着確認の電話とともに訪問の約束を取り付ける。そして、訪問、提案、受注というフローを策定。また、受注に至るかどうかの可能性によって、提案中のクライアントをランク付けて管理することも決めた。

新規開拓手法の構築を進めていった西野たちだったが、いざ実践してみると厳しい現実に直面した。DMを発送できるところまではステップを進めることができるのだが、なかなか訪問までには至らない。また、訪問できたとしても、好感触は得られない。しかし、それは当然と言えば当然だと西野は思った。大学側ではあらかじめ予算が決まっている。ハンドブックを配布するとなると、追加で予算を組まなければならないケースも多々ある。また、野毛との取引実績もなく、信頼関係もない。なかなか事態が進まない中で、西野たちチームの雰囲気はどんよりとするばかりだった。

汗だくになりながら、キャンパスを回る。 3
だが、西野は諦めなかった。「世間では今こういう問題が起きていまして…。大学生が関係している事件も多発しています」。ハンドブックを学生に読んでもらうことの意義や価値について、何度も何度も大学側に説明を繰り返した。ときには、1週間で500校もの大学に電話することもあった。そして、訪問の約束が取れたところには、試作段階のハンドブックを携えて訪問した。あるときは長い坂を越えた先にあるキャンパスに通い、汗だくになりながら首都圏内の大学を毎日のように回った。

また、西野たちは受注確率のランクが高そうなところから優先的に提案活動を行った。限られたメンバー数での営業労力を無駄にしないためにも、メンバー同士が互いの状況を逐次共有しながら動いた。チームワークを駆使した営業戦略をもとに行われる、個々の地道な営業活動。そうした取り組みによって得られる大学側の反応を見て、西野は徐々に手応えを感じ始めていた。

“受注のタネ”が実り始める。 4
9月、10月、11月を通じて、東京・神奈川を中心とした大学を訪問していった西野たち。また、遠方の大学に対しては、電話での提案活動を続けた。そして、いよいよその年の暮れに差し掛かった頃、西野のもとにある大学から連絡が入る。「次年度の新入生から配りたいと思うのですが、発注をお願いしてもいいですか?」 「本当ですか? ありがとうございます!」。ついに、西野は初受注を成し遂げたのである。会社としても、もちろん初受注だった。これまでの長かった日々を思い出しながら西野は喜びをかみ締めた。

その後も年末から年始にかけて受注ラッシュは続いた。西野は自分たちの蒔いてきた“受注のタネ”がようやく実り始めたことを実感した。そして、結果としてハンドブックの営業初年度となった2004年度は、トータルで27校(2万2500部)の受注を獲得。野毛の自社商品第1号を初めて売った西野。その姿は、自分たちの新規開拓手法を実践し、成功を勝ち得たという確かな自信に満ちていた。

エピローグ
その後、組織改編が行われ、企画開発部で培われたノウハウは新設されたメディアソリューション推進室へと受け継がれた。西野も同推進室に異動となり、主に学習塾向けの営業を行うチームに配属された。また、ハンドブックも2005年には導入校が48校と増え、順調に売上を伸ばしている。

現在は、メディアソリューション推進室で学習塾に対する営業活動を展開している西野。ダイレクトマーケティングやフリーペーパーのプロジェクトにも参加している。次々と新たな企画、プロジェクトが生まれていく会社。その中で、新たなクライアントとの出会い、新しい分野の仕事との出会いを心の底から楽しんでいる西野がいる。
『自己防衛ハンドブック』を手にする西野。今後も、自社メディアの企画・開発・営業に意欲を燃やす。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
小中高は野球部に所属。大学でもサークルで汗を流した。10年間に及ぶ野球経験の中で培われた忍耐力や仲間を大切にする意識は、日々の営業活動でそのまま活かされている。また、昔から何事にも好奇心旺盛に取り組んできた姿勢は、転換期を迎えている“印刷業界の今”を大いに楽しめるベースとなっている。
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