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情報・通信(ソフトウェア開発) / 情報・通信(ネットワーク・通信技術) / サービス(専門コンサルティング(情報通信系))
最終更新日: 2008/05/12
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プロの仕事研究
母としての顔を持ちつつトラブル続出のプロジェクトを成功させたシステム開発のプロ。
ソフトウェア系−プログラマ
第二事業部 技術部 第8グループ
林田 裕代 (34歳) Hiroyo Hayashida
入社7年目 / 近畿大学 理工学部 電子工学科 出身

プロフィール
システム開発の仕事がしたいという想いから、2001年メトロへ入社。希望通りソフトウェア開発部に配属になり、業務システム、デジタル放送システム、販売管理システム、パッケージソフトなどの開発に携わってきた。仕事を離れると、小学校に通う二人の子どもの母親でもある。

プロローグ
入社以来、業務システムやデジタル放送システム、製造業向け販売管理システムとさまざまなシステム開発に取り組んできた林田。新規プロジェクトにも参加し、上司や同僚からの信頼も厚い技術者だ。一方で仕事を離れると小学4年生の女の子と、小学2年生の男の子の母でもある。現在は勤務地が自宅から離れているため、短時間勤務制度を利用し、16時には会社を出て育児を優先させているが、以前は通常勤務をこなし、忙しいときは残業もいとわず開発にのめりこんだ。短時間勤務制度を利用して活躍している女性社員の先駆け的存在だ。

新聞や雑誌などでもとりあげられることがある“ワーキングマザー”。林田はまさに、“ワーキングマザー”である。育児休暇や時間短縮など、制度を充実させる会社は増えている。そんな中、林田は“ワーキングマザー”であることに変に肩肘を張ったり、逆に声高に権利を叫ぶわけでもなく、自然体で仕事と家庭の両立を果たしている。

そこには、「出産や育児をしながら会社でも活躍してもらいたい」と考えるメトロのバックアップや周囲の協力とともに、林田の「モノづくりが好き」という純粋な気持ちがあるからに他ならなかった。

入社後、初めての業務でトラブル続出。 1
「システムの開発がしたい」。そんな強い想いを持って林田はメトロに入社した。2001年9月、ソフトウェア開発部に配属されてすぐに担当したのが、宝石店向け業務システムの開発プロジェクトだった。林田の担当はダイヤモンド。在庫管理や、原石から指輪やネックレスといった商品に加工されるまでの工程管理のシステムを仕様書にそって開発する。入社後はじめてのプロジェクトであったが、他の宝石を担当する同僚に聞きながら、持ち前の集中力でスケジュール通りに作業を進めていた。

ところが、仕様がなかなかフィックスしない。作りかけていたものが変更されたり、追加作業が出てくる。さらに、ダイヤモンドは他の宝石とは違った業務フローがあったのだが、仕様書ではそれがわからなかった。

開発をはじめて半年が経った2002年2月、それまで機能ごとに各社が担当し、それぞれの会社にわかれて開発を進めていたのだが、スケジュールの遅れを取り戻すことと、開発の効率化のために、プロジェクトを取りまとめる会社に集まって開発を進めることになった。そこからが大変だった。

納期まであと3ヶ月、時間との戦い。 2
この宝石店向け業務システムは2002年の12月までにすべてのシステムを開発して納品しなければならない。しかし、仕様の変更により、設計の後戻りが多く発生した。設計に時間がかかるということは、プログラミングの時間が減るということ。お客様の要望を満たすためには、仕様変更も取り込みつつ、納期も守らなければならない。林田たちは残業や休日出勤をしてでも仕上げなければならなかった。

納品の3ヶ月前からは、まさに時間との戦いになっていった。当然残業が発生する。しかし、林田の子どもたちは当時2歳と1歳。保育園へのお迎えや入浴など、残業していてはできなくなってしまう。夫も残業が多く、林田の代わりに育児を行うことはできなかった。そこで関西に住む実家の母親に来てもらうことにした。納期の12月までずっといてもらえたら林田も気持ちが楽だったが、そうもいかない。母親には、関西の家と東京の林田の家を1週間ずつ行き来してもらうことにした。

母親が来ている間は子供たちの世話を頼み、その間は仕事に専念した。残業を終え、家に帰ると、まず子どもたちのグッスリと眠る寝顔を見るのが日課になった。昼間の激務で疲れていたが、子どもたちの寝顔を見て、保育園からの連絡帳に目を通すと、フーッと表情が和らいでいくのを自分でも感じた。

モノづくりに対する林田の熱い想い。 3
林田が出産したのは前の職場でのことだった。当時、林田は外資系メーカーで社内システムのメンテナンス部門にいた。もともと開発部門での仕事を希望していた林田だが、産休中に、システム開発への想いを強くする出来事があった。パソコンが好きな林田は、産休で時間があったので自分のホームページをJAVAスクリプトなどを使って作っていった。林田にとってこのホームページ作りが楽しくてしょうがなかった。「自分はやっぱりモノづくりが好きなんだ」――そのときに抱いた想いは消せないものになっていった。

出産後も仕事を続けることに、不安がなかったといえばウソになる。実際、前職のオフィスが遠く、通勤に時間がかかることは、林田にとって負担となった。しかし、大好きな仕事を辞めることはできなかった。2歳と1歳の子どもを抱えての転職は勇気が必要だったが、どうせやるなら好きなことを、とメトロに転職を決めたのだ。

納品までの3ヶ月間、実家の母親が1週間おきに手伝いにきてくれたとはいえ、林田も肉体的に大変だった。しかしそれを乗り越えられたのは、好きなことをしているという充実感があったからだ。

実際に使用しているところを見たことで得られた満足感。 4
もうすぐリリースを迎えるという時にも、お客様からの指摘で作り直しを余儀なくされた。しかし、残業だけでなく休日出勤もしてなんとか納期に間に合わせることができた。16ヶ月におよぶ大きなプロジェクトが終了したのだ。林田は達成感に包まれるとともに、お客様に満足してもらえるように、と祈るような気持ちで仕事を終えた。

しばらくして、林田はふと宝石店に立ち寄った。林田がダイヤモンドの在庫管理や工程管理のシステム開発を担当した、あの宝石店である。ショーケースの向こうにはパソコンが置かれ、林田たちが開発したシステムが使われていた。「ああ、よかった」。度重なる仕様の変更で苦労したが、それに対応しようと一生懸命がんばったことが、今報われた気がした。「がんばってよかった」。林田は心の底からそう思うことができた。

その後も林田はいくつものシステム開発に携わり、「モノづくりの最前線」を、今も走り続けている。

エピローグ
「宝石店のシステム開発で、仕様の早期決定と設計の重要さを学んだ」と林田は振り返る。初めての開発とあって、言われるままにプログラミングしていたのだが、それ以降は確認をしっかりとることで、無駄な作業をなくしている。

また、相当な激務だったにもかかわらず、最後までやり通すことができたのは、家族の協力はもちろんのこと、同僚の支援もあったという。実家の母親が関西にいるときはなかなか残業もできなかったが、それによって辛い想いをすることはなかった。

周囲に支えられながら、自分が好きな「モノづくり」に携われる喜びを、林田は日々実感している。
「モノづくり」が好きな仲間が集まった職場。現在の短時間勤務に林田は気を遣うが、周囲は温かく受け入れてくれている。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
大学では理工学部電子工学科で制御の研究をしていた林田。4年生のときは6名のグループで一つの研究に取り組んだ。その際に、誰か一人でも情報の共有ができていないと、成果物としての論文に影響が出ることを経験。情報共有の大切さを学んだ。それは現在のシステム開発にも通じている。
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