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最終更新日: 2008/06/23
(マークの説明) 正社員 理文不問
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プロの仕事研究
オンラインゲームのイベントを企画したイベントプロデュースのプロ。
事務系−商品企画
開発部
大野 裕太郎 (27歳) Yutaro Ono
入社5年目 / 電気科 出身

プロフィール
中学生の時からパソコンをさわるのが好きで、コンピュータ関係の仕事をしたいと考えていた。高校卒業後は自動車工場に勤務するも、現部長に声をかけられたことをきっかけに2004年5月、ニチカレ株式会社へ入社。念願だったパソコンを使う仕事に就いた。入社当時は一人だった部署もメンバーが増え、現在は責任者として活躍している。

プロローグ
ゲーム大国としての顔を持つ日本。だが、そこには意外な落とし穴があった──。

いわゆるオンラインゲームと呼ばれるパソコンを利用して楽しむゲームがある。パソコンさえあれば、インターネット回線を通じて、同じ回線を利用する者同士が同じ時間に同じゲームを楽しむことができるのだ。実はアメリカなどの海外諸国では、このオンラインゲームが発達しており、利用者数も多い。家庭用ゲーム機といったオフラインゲームなどは圧倒的人気を誇る日本だが、オンラインゲームの人気はあまり高くないのが現状なのである。ここに目をつけたのが、新部署の立ち上げメンバーとして入社した大野だった。

「パソコンを使って何かしよう」。部長から持ちかけられた提案が始まりだった。“これからはコンピュータの時代になる”と考えていた部長と大野は、大きな目標を立てたのである。オンラインゲームのポータルサイトをつくろう。そしてオンラインゲームの世界大会を日本でしよう、と。そのためには、ゲームそのものの認知度を広めることが必要だ。加えて、大会のルールや参加条件などの詳細も決めなければならない。イチからサイトと大会を形にしていく怒涛の日々が幕をあけた。

まずは、技術を磨くことからのスタートだった。 1
新部署は立ち上がったばかりだったため、事業部としての実績はない。何をするのか、どうするのか。そこから考えなければならなかった。「自分の好きなゲームで何かできないだろうか…」。そう考えた大野。とはいえ、パソコンの技術はない。趣味程度でホームページを作成した経験はあったものの、その知識でイチからゲームのプログラミングをすることなどできるはずもなかった。

そこで大野は、独学で必要な技術を身につけていった。別事業部の取引先にお願いして、無償で企業のホームページ作成をさせてもらう。プログラミングするための素材がなければ、必要な技術は身につかないからである。そうやって、経験を積みながら、自分たちの目標に近づこうとしたのだ。HTMLは、いろいろな資料を見ながら手探りで身につけた。当初は1年ぐらいを勉強の期間と考えていたが、より完璧な技術を身につけるために、2年ほどの時間を要した。その間にも、部長と立てた目標に近づくための取り組みは進めていた。大野は、オンライン上で参加者同士が情報交換できる専用サイトをつくることにした。

オンラインゲームの新しいチャンスをカタチにしたい。 2
大野の企画によって誕生したのが、シューティング形式のオンラインゲームイベント告知サイト『CyAC(サイアック)』。大野は、チーム単位での参加者を募って、ゲーム大会の開催を考えた。ゲームプレイヤー専用のブログで、ゲームに参戦したときの成績を残していけるサイトだ。対戦成績やランキングなど、ゲームをみんなで楽しむためのコンテンツを取り入れていき、より独自性のあるものを作ろうとした。「経費をかけてでもやれ」という部長の言葉は心強かった。

早速、サイトづくりがスタートした。ユーザーがログインするために必要なセキュリティの認証や登録確認の機能を作るためには、相当なWebプログラムの技術が必要だった。独学で身につけたとはいえ、すべてを一人で行なうのである。一人ならではのプレッシャーも悩みもあった。それでも、成功させたいという想いを胸に、大野は頑張り続けた。地道な作業がつづいた。プログラミングの基礎を作り、動くようにしては、ゲームプレイヤーたちが集まる様々なコミュニティサイトに自ら入って、宣伝活動を行なう。それをくり返すうちに、時間は過ぎていった。

大会を開催することはできても、まだゴールには遠く及ばなかった。 3
2006年夏。『CyAC』の第1回ゲームイベントが開催される日がきた。ふたをあけてみれば、参加人数は延べ300名。まずまずのスタートだった。しかし、突然のハプニングが大野を襲った。データベースが突然、壊れたのである。バックアップをとっていたため、一部の破損だけで済んだからよかったものの、ログを見ながら手打ちで修正をしていくしかなかった。参加者に不具合に関して断りを入れながら、修正をかける作業をひたすらに続けていく。大会を運営しているのは、大野ただ一人。昼も夜も、大会の運営に追われる日々がつづいた。昼間は、会社でバグの修正やメンテナンスといった、システム的な対応を中心に行なった。夜は自宅で、ルールの修正や不正行為のジャッジなどを申請してくる大会参加者からの対応に追われた。大会期間中の3ヶ月間はそんなふうに過ぎていった。その後は特に大きなハプニングはなく、一応成功はしたものの、まだこれでゴールではない。この反省点を活かした次のステージが大野には見えていた。この第1回大会での反省点を活かして、次の大会を開催することを考えていた。

回数を重ねるたびに、新たな課題が浮かびあがってくる。 4
大野がただ一人で進める立ち上げたばかりの事業には、収益性を考えないからこその楽しさがあった。大会参加者に喜んでもらうことだけを考えればいいし、ゲームをおもしろくすることだけを考えればいいからだ。第1回大会の後、新しい仲間も増え、大野は大会責任者としてメンバーを指揮するようになっていた。新しいルールや機能の追加、大会方式の変更、新しいゲームへの挑戦など、課題は数え切れないほどだった。改良を加え、前回よりもバージョンアップをしたオンラインゲームの第2回大会。インターネットカフェを貸しきって行なったのは、第1回大会から半年後のことだった。

だがまたしても、ハプニングが大野を襲った。ネット回線を一斉に使い始めたため、サーバーがダウンしてしまったのだ。そこで、大野がとった行動が、人数を制限して対戦することだった。そうすることで、サーバーに負担をかけずにゲームを行なえるようにしたのだ。その結果、サーバーがダウンすることなく順調に進行した。自身たちも参戦してエキシビジョンマッチを行なうなど気持ちの余裕も生まれ始めていた。大会終了後に寄せられた参加者からの喜びの声やまた開催してほしいという要望の声が、大会の成功を物語っていた。

エピローグ
入社当時の大野には、Webプログラムの専門技術はなかった。ただ、『自分の好きなゲームで何かできないか』という強い想いがあったからこそ、数々の壁を乗り越えられたのだ。そして、新たな技術を身につけたのである。

自信をつけた大野には、あらゆるジャンルのゲームに挑戦したいという意欲があった。課題がないわけではない。世界を相手に戦うための回線速度の改善や認知度向上のためのスポンサー探しが必要だ。ゲーム機器会社と提携してオリジナルツールを作りたいという願望もある。だが、今やどれもが夢ではない。挑戦しつづければ、結果がついてくることを大野は身をもって体験している。世界大会を日本で開くという夢も遠い話ではないのだ。
趣味程度ではあったものの、十代からパソコンをさわっていた経験が、現在の基礎として活かされている。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
学生時代からずっとゲームやパソコンに没頭していた経験が、新しいシステムへの発想やプログラミングの基本作業に活かされている。特に、パソコンの技術は、趣味ながらも大いに活用された。
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