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商社(専門商社(自動車・輸送機器)) / 流通・小売(専門店(自動車関連)) / 流通・小売(流通・小売(その他))
最終更新日: 2008/02/21
(マークの説明) 正社員 理文不問
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プロの仕事研究
細かいフォローを通じて、スタッドレスタイヤの取引を3倍以上に伸ばした営業のプロ。
営業・販売系−営業(法人・ルートセールスが中心)
総務部 人事室 人事G 主事
森 立樹 (33歳) Tatsuki Mori
入社11年目 / 産能大学 経営学部 出身

プロフィール
1975年、神奈川県生まれ。かげからクルマを支える“縁の下の力持ち”であるトヨタ部品神奈川共販に魅力を感じ、1998年に入社。本社・営業所での商品管理、受注管理スタッフを経て2000年より営業に従事。その後、総務部人事室へ。現在は、新卒者の採用や教育業務を担当している。

プロローグ
クルマへの興味がきっかけで入社を決意した森。入社後まずは、トヨタ純正部品やオイル、タイヤ、バッテリー、機械工具などの商品管理を本社で手がけていた。自動車を構成する部品は、小さいものを含めると“3万点”にのぼる。さらに、毎年新たな車種がリリースされるため、その度に部品の数も増えていくのだ。

「自動車パーツにこれほど知識がいるなんて…」。

商品管理の仕事をしながら森は、そんな感想を抱いていた。商品は、【トヨタ本体のある愛知】→【本社・横浜】→【各営業所】→【トヨタ販売店、自動車工場、ジェームス店(カー用品店)】と流れていく。部品を発注すると、愛知から何時のトラックで、およそどれくらいで到着するのか。物流の仕組みに関して学んだ。

1999年4月――。今度は営業所で商品管理における本社とのやりとりを担当。その後、自動車工場などのお客さまと電話でやりとりを行なう受注サポートを経験。これまで培ってきた商品管理や物流のノウハウを活かし、さらに知識を深めていった。そしていよいよ、直接お客さま先を訪問する営業活動を任されることになった。2000年4月のことである。

経験豊富な先輩に代わり、任されることになったカー用品店。 1
「森、今度カー用品店の営業を任せることになったから!」。

突然のことだった。まだ営業経験のない森が、カー用品店を担当することになったのだ。カー用品店は、自動車の修理を行なうピットも併設されている大型店舗。これまで5年にわたり担当していた先輩の異動により、森の名前が挙がったのだ。「先輩に対するお客さまの評価が高いだけに、緊張するな…」。初めて訪問する店舗を前に、森の表情はこわばっていた。

「こんにちは!トヨタ部品の森です。これからよろしくお願いします!」。

プレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、笑顔であいさつをすることができた。不安な表情を浮かべていたカー用品店のスタッフたちにも良い第一印象を与えた。「若くて元気がいいね」というスタッフからの言葉が何よりの励みになった。同行していた先輩からも、「さっきのあいさつ、良かったよ」という言葉をいただけた。社会人として当たり前であるあいさつの重要性に、改めて気がつくことができた。

スタッフたちから気軽に話しかけてもらえる存在になること。 2
森に任されていた仕事は大きく分けると、既存商品の在庫管理、そしてオーダーされた商品の納品、さらに新商品の案内の3つ。基本的に、こちらから自発的に商品の案内を行なわなければいけない。森は、「これまでの商品知識を活かしてお客さまに貢献しよう。そして、やるからには何かでNO.1を目指そう。よし、これから頑張っていくぞ!」と自らに気合を入れなおした。

営業として、森がカー用品店を訪問するのは1日2回。午前と午後である。森は店舗を訪れるとまず、スタッフに笑顔と大きな声で、あいさつ。現場の様子を知るためには、スタッフとのコミュニケーションから。これが森のスタンスだった。そして、関係性を構築していくために趣味の話や週末の予定の話など、バリエーションを増やしていった。「最近どこでドライブしているんですか?」。「最近ウェイクボードに行っていますか?」。こういった質問によって、森はスタッフとの信頼関係を深めていった。

スタッフ一人ひとりの性格や考え方を細かくチェックし、やりとりしていく。するといつしか、「こんにちは、森さん」と、スタッフのほうから声をかけられるようになった。「よし、スタッフの方から信頼をいただけているぞ!」。少しずつ自信をつけた森は、スタッフと同じように店長、そしてカー用品店を運営する社長とも積極的にコミュニケーションを図った。社長は森の顔を見ると、缶コーヒーをおごってくれるようになった。いつしか、店長や社長からも信頼される存在となったのだ。

信頼を得ることで芽生えてきた、拡販への想い。 3
「明日晴れるかな?」。森が訪問したのを確認したスタッフが尋ねてきた。すると森はすかさず、「どこかに行くんですか?晴れますよ」と答える。最初に晴れますよ、と答えるのではなく、その一歩先を考えた答えを出す。こういった小さな気くばりの結果、森はスタッフたちの心をさらにつかんだ。スタッフたちから自然と声がかかる。良好な関係性が築けている証拠だ。

そんな状況でも森は、さらに親密な関係性を目指して、店内の商品レイアウトや清掃など気になったことを続々と行動に移した。何をすれば、人は喜ぶか。「ありがとう」と言ってくれるかを意識した。「元気に気持ちよく対応することで、人の心をキャッチできる」。森は、そんなことを考えるようになった。コツコツと、目の前のことに取り組むことの重要性に気がついた。そして同時に、商品の情報交換も行なっていた。オイルやタイヤ、バッテリーなどの情報を何気ない会話に加えていたのだ。

森は、「どんな商品でもいいから、何かの販売でNO.1を目指したい」という想いを抱いていたのだ。いろんな現場担当に「ウチにはこんな商品もありますが…」と提案してみる。しかし、すぐに必要とされるわけではない。店舗を訪れるたびに、繰り返していった。いつの日か、この努力も実ることを考えながら…。

コツコツと努力した成果が、営業数字としてカタチになる瞬間。 4
「森さんが以前に話していたスタッドレスタイヤ、店に置きたいと思うんだけど」。カー用品店を担当するようになって6ヶ月が経過しようとしていたある日。店長から森に、意外な言葉がかけられた。

「まさか店長から依頼をいただけるなんて」。正直、店長やスタッフのほうがクルマに関して詳しい。だから、森は何気ない会話に、商品の情報を加えるというカタチをとっていた。その成果が実ったのである。発注いただけることになったスタッドレスタイヤの数は800本。通常スタッドレスタイヤは、200〜300本の発注が普通だったが、森はその約3倍もの発注をいただいたのだ。

これまでの実績から見ても、大手タイヤメーカーを利用してもおかしくなかった。しかし、最終的に冬に備えたスタッドレスタイヤには、トヨタ部品が取り扱う商品が選ばれたのだ。これは、森に対する信頼の証といえよう。元気に明るくコミュニケーションをとってきた結果が、実現したのだ。

エピローグ
営業として大きな成果を残した森はその後、人事室へ異動。現在も、人事室で新卒・中途採用や社外研修などの業務を手がけている。実は人事の仕事でも、営業時代の体験が活かされているという。森は、「営業時代のお客さまはカー用品店、今のお客さまは社員です。社員一人ひとりに対して、明るく元気にコミュニケーションを図ることで信頼を築いていますよ」と話す。

面接で学生と接する際に、「第一印象は、出会って数秒で決まるんだよ。その後に良い話をしても伝わりづらくなるから気をつけて」と説明することがあるという森。面接を受ける学生たちを元気付けようと、さまざまなコミュニケーションを図っている。
新入社員に対するフォロー研修での一枚。グループディスカッションに参加してアドバイスを行なっている。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
地域社会への貢献を目的とした“学校の魅力向上コンテスト”に参加。「どうしたらいいの?なぜ?」と深く考えた結果、パソコンスクールの開催や大学周辺にある公共施設の清掃を企画考案した。コンテストでは見事入賞を実現。自分自身に疑問を投げかける方法は、営業時代にも役立った。
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