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インフラ(不動産) / サービス(専門コンサルティング(金融・不動産系))
最終更新日: 2008/01/24
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プロの仕事研究
マンション経営のリスクを払拭し、契約を結ぶ投資用マンション販売営業のプロ。
営業・販売系−営業(個人・新規開拓が中心)
第一営業部 五課/主任
北川 篤 (26歳) Atsushi Kitagawa
入社4年目 / 東京国際大学 商学部 商学科 出身

プロフィール
人と話すことが苦手だからこそ、あえてコミュニケーションスキルが求められる営業職を希望。その中で、努力が評価され、給与に反映されるリョーワ・ウェルの営業職に挑戦意欲を掻き立てられ、入社を決める。現在は、主任として投資用マンションの販売を手掛けている。

プロローグ
「明日、辞めるって言おうかな…」。投資用マンションの販売業務を行なう北川は、契約が結べない日々の中、辞職を考えていた。自分なりに営業トークを考え、マニュアル化し、投資用マンションのメリットをお客様に余すことなく伝えている。しかし、「興味ないよ」と、冷たい反応が多い。北川は疲れ果てていた。

主に個人を対象に、投資用マンションの購入と経営を提案するリョーワ・ウェル。当然、購入には多額の資金が必要となることから、契約は簡単に結べない。また、多くの人が投資用マンションを購入することに、漠然とした不安は持っていても、その解決策を知らず、敬遠していることも契約が難航する理由の一つ。営業部に配属された北川の使命は、投資用マンション購入のメリットを提示し、お客様の持つ不安を解決することにあった。

「この仕事、向いてない…」。契約が取れない日々が続く。 1
入社から4ヶ月、北川は上司の全面的なバックアップのもと初契約を結んでいた。しかしそれ以降、契約はもちろんのこと、アポイントすら取れない日々が続いている。契約を結ぶために重要なのは、お客様から信頼を得ること。そのためには音声だけの電話ではなく、直接会っての商談が欠かせない。だからこそ、お客様と会うアポイントを取り付ける最初の電話内容が重要になってくる。

人と話すことが苦手な北川は、自分の営業トークに問題があると考え、マンション購入のメリットをまとめたマニュアルを作成。それをもとに連日、アポイントを取り付けようと電話をかけ続けた。しかし、「メリットはあるかもしれないけど、今は考えられないな」「検討はしてみるよ」などと、商談に繋がる返事はもらえない。「この仕事、向いてないのかもしれない…」。初契約から半年を迎えようとする1月。北川は、辞職を考え始めていた。

契約が取れない理由は、一方的なメリット提示にあった。 2
そんな中、北川に転機が訪れる。「電話でメリットばかりを伝えても、マンションは売れないだろ。アポイントを取ることだけに集中しろ」。2年目の5月、新入社員が現場配属されるのと同時に、北川も課を異動。新しい課長は、北川の営業電話に対して、アドバイスをした。この言葉から北川は、これまでメリットを一方的に伝えていたことに気が付く。それは円滑なコミュニケーションとは程遠いもの。アポイントを取るために必要なのはお客様が持つ疑問や不安に答え、興味を持たせることだった。

「興味ないんだよね」。ある電話で、いつもと同じような台詞が返ってきた。相手は40代の男性。これまでならば、この台詞に対してメリットを読み上げているだけだったが、お客様の考えをより深く知るために質問を投げかけた。「そうですか。ところでマンション経営について、よくご存知ですか?」。「まあ大体は理解しているよ」というお客様だが、話を続けるうちに漠然と大きな不安があることが分かった。「経営や管理のノウハウも知らないし、55歳で退職するから、ローンの支払いも難しいんじゃないか?年金だけじゃ生活も心配だしな。その辺はどうなんですかね?」。

アポイントを取るために、あえて全ての疑問には答えない。 3
「興味がない」と言っていたお客様が質問をしてくることは、関心を持った証拠でもある。このチャンスを逃すまいと北川は続けた。「ご心配いりませんよ。ローンは家賃収入でほぼ相殺できますし、経営に関してもサポートします。具体的には……ちょっと話が長くなりますので直接、お会いしてご説明さし上げたいのですが」。北川は、お客様の持つ疑問の全てに答えなかった。お客様の疑問を解決してしまえば、「検討してみるよ」とアポイントが取れないこともある。「うん、そうだな。一度、詳しく聞いてみようかな」。アポイントを取り付けてから、受話器を置く。時計に目をやると話し始めてから、1時間以上も経過していた。何としても契約を結ぶという執着心がもたらした結果だった。

「マンション経営・管理は、グループ会社が行ないます。また万が一、入居者が決まらなくても家賃を当社が負担し、お客様にお支払いする借り上げシステムがあるので、ご安心ください」。後日、北川はお客様に会い、持っている不安を一つひとつクリアにしていく。「ローンの支払いが済めば、後は家賃収入を生活費に充てられます。55歳で引退されるのであれば、老後に備えて今から始める方がいいと思いますよ」。北川の胸の中には、契約を結びたいという思いと併せて、早期引退するお客様に安定した生活を送ってもらいたいという思いが芽生えていた。

お客様の反応から、引き際を見極める。 4
「結構、メリットがあるんだな…」。北川の話に同意を示す回数が増えていく。「もう一度、じっくりご検討ください。何かご不明点がありましたら、ご連絡ください。いつでも飛んでいきますから」。北川は、お客様の前向きな反応を見て、今は提案を重ねるよりも、じっくり考えてもらうほうがいいと判断し、その場を後にした。

その後も電話や、直接会っての商談を進める。そしてお客様の態度から購入の雰囲気が感じられるころ、物件を案内した。「当社のマンションは全て駅から徒歩10分以内ですし、24時間のセキュリティも完備しています。人気もあり、高い入居率を維持できますよ」。北川の説明にお客様は頷く。「お客様の今後の生活のためにも、マンション経営は非常に有効な手段です。いかがですか?」。物件見学後のファミリーレストランで、お客様に購入の意思を確認する。その言葉に対し、お客様は黙り込んだ。

「やってみるよ」。少し間を置いてお客様が北川の目を見ながらマンション購入を決意してくれた。「ありがとうございますっ」。実に1年ぶりの契約。そのとき北川が感じたのは、大きな喜びよりも、肩から力が抜け落ちる感覚。結果の出ない1年間、「明日、辞めよう」と、何度も思ったが諦めることなく続けきた努力が、報われたことで大きな安堵感に包まれていた。

エピローグ
契約を結ぶために大切なのは、画一的なメリット提示ではなく、不安払拭。これを確実に行なうことでお客様から信頼を得て、契約に繋がることをこの時の契約で実感した北川。そしてもう一つ、契約を結ぶという熱意と執念、そしてお客様を想う気持ちが結果を生み出すためには欠かせないという。

現在、主任となった北川は、毎月、約3000万円以上の契約をコンスタントに結んでいる。もちろん一つの契約の陰には、数え切れないほどのアポイント取り付けの失敗や、実らない商談がある。しかし様々なお客様と会話を繰り返し、苦労を重ねて果たす契約には、言葉にできないほどの喜びを感じられる。
お客様とのファーストコンタクトである電話では、相手の考えていることや、反応を聞き逃さないようにしている。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
学生時代は、商学科に在籍しながらも他学科の講座も積極的に履修。中でも心理学は、お客様が何を考え、どんな不安を抱いているのかを、その話し方や表情から読み取り、契約に結びつける現在の仕事に活かされている。
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