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メーカー(食品) / 商社(専門商社(食品)) / 商社(専門商社(インテリア・建材))
最終更新日: 2007/12/13
(マークの説明) 正社員 理文不問
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プロの仕事研究
メーカー社員でありながらも販売現場に踏み込み、新企画を実現させた営業のプロ。
営業・販売系−営業(法人・ルートセールスが中心)
東京第2営業所
中嶋 祐二 (25歳) Yuji Nakashima
入社4年目 / 京都産業大学 経営学部 経営学科 出身

プロフィール
2005年入社。約半年間は先輩社員のもとで実務を学び、その後2社の取引先企業を引き継ぐ。当初は、現状の売上を維持することで精一杯だったが、昆虫商材の季節限定販売企画を立案し、販売店のバイヤーから好評を得る。現在も、最新のマーケットニーズを把握し、若手営業社員の中でトップクラスの売上成績を残している。

プロローグ
「想像以上に、ビジネススキルが要求される仕事」。これが実務を積んでいく中で中嶋が思ったことだった。就職活動中、就職支援サイトでドギーマンハヤシについて調べていると、「ペットが好きなだけでは勤まらない仕事」と先輩社員からのメッセージがあった。それでもペットに関わる仕事をしたい思いから、中嶋は2005年、ドギーマンハヤシに入社を決めた。

メーカーであるドギーマンハヤシの取引先は、製品を小売店などに卸す商社。営業部に配属となった中嶋に任されるのは、商社との商談。そしてときには、売上向上を図るために、スーパーマーケットなどの販売現場を訪問し、製品の陳列支援などを任されることもある。そして半年間後、先輩社員から2社の取引先が引き継がれ、中嶋は営業としてのスタートを切った。

引き継いだ担当企業だからこそ、大きなプレッシャーを感じる。 1
取引先を引き継ぐということは、先輩社員が築き上げてきた信頼関係や、売上実績も引き継ぐことを意味していた。一つのミスが契約破棄に繋がる可能性もあり、中嶋は大きなプレッシャーを感じていた。そこで初回の引き継ぎ挨拶から、数回の訪問は先輩社員に同行してもらった。

日を追うごとに商談にも慣れ、一人で訪問する回数が増えていく。しかし追加発注業務をこなすことで精一杯。心の底には売上を伸ばす方法を考えなければという焦りがある。そんなある日、スーパーマーケットで陳列支援を行ないながら、お客様を見ていたとき、中嶋は一つの新企画を思いついた。

利益の見込めるスーパーマーケットであることに気が付く。 2
そのスーパーマーケットは、夕方になると多くの親子連れが訪れる。思いついた企画は、昆虫商材の季節限定販売。ちょうどその頃、カブトムシなどの昆虫をキャラクター化したカードゲームが子どもたちの間で流行っていたこともあり、中嶋の中で新企画の構想が膨らんでいく。

ドギーマンハヤシでは犬や猫の関連商品以外にも、昆虫用のゼリー状飼料や、飼育セットなども扱っている。子どもが親と訪れるスーパーマーケット。子どもの興味を惹き、その親が購入するイメージが頭の中で出来上がる。中嶋は翌年の夏に向けて、販売戦略を考え始めた。子どもたちが昆虫を飼うのは夏休みの自由課題などの関係から7月、8月が多い。しかし、事前に商品の存在を認知してもらうには、5月前後から陳列する必要がある。商社への提案、製品の準備、販促方法の考案など、やるべきことは多く、残された時間は限られていた。

「子どもも来店しますし、市場ニーズもあります。絶対に利益が見込めます」。中嶋は提案をまとめ、取引先の商社を訪れていた。それまでそのスーパーマーケットでは、昆虫商材を取り扱った実績はない。しかし挑戦してみる価値がある企画。「うん。これならいけそうですね。ただ…」。担当者もその企画に賛成してくれたが、同時に「販売スペースの確保が難しいのでは」という懸念点があげられた。

メーカー社員でありながらも、直接、販売現場に手を加える。 3
翌年の夏とはいえ、店内の商品ラインナップは決定している。それらに加えて季節限定の商品を並べることは、スーパーマーケットのバイヤーが賛成するはずもない。それでも新企画を通したい思いから、中嶋は先輩社員や上司に相談する。そこで出た答えが、ドギーマンハヤシで昆虫商材専用の販売ラックを購入し、それを特設コーナーとして設置すること。それはメーカーであるのにも関わらず、販売現場に直接、手を加えるアイデアだった。

数日後、中嶋はバイヤーを訪れ、直接交渉に臨んだ。「販売ラックも、こちらでご用意します。それから設置場所ですが…」。企画内容を説明したあと、中嶋は考えていた設置箇所も提案する。「夏なので、花火コーナーのすぐ隣はいかがでしょうか?」。子どもの興味を惹く製品を並べて販売すれば、相乗効果によってより高い売上が見込めることを伝える。「分かりました。社内で検討してみます」――。

バイヤーの反応は悪くなかったが、結論が出ないまま中嶋はその場を後にした。新企画の成否はバイヤーにかかっている。提案内容には自信があるが、初めて提案した企画が通るかどうか、不安は拭えない。期待と不安が交錯したまま結果を待つ日が続く。そして1週間が経過したとき、中嶋の携帯電話が鳴った。「中嶋さんですか。昆虫商材の件でご連絡したのですが…」。相手は商社の担当者だった。

初めての企画が、バイヤーから好評を得る。 4
「――それでは、あとは製品の準備をお願いします」。担当者から企画が通ったことが伝えられた。「ありがとうございます!」。中嶋は嬉しさのあまり、電話先の担当者に頭を下げながら、礼を述べた。

その後、商品の選出作業が始まった。先輩社員や上司から意見を仰ぎ『売れる商品』を選びだす。店舗で使用する棚を実際に用意し、商品を並べてレイアウトの検討もする。子どもの視界に入るように、陳列は低めに設定。中嶋は売上の向上に繋がる、あらゆる方法を探し、実行していった。

――そして5月。各店舗で製品が並び始めた。自分の企画。中嶋は時間が許す限り直接店舗を訪れ、陳列支援を行なう。そして販売が開始されてから数週間が経った頃、バイヤーから連絡が入った。「今後もこの企画を続けていこうと思っています。そこで成功例として上司に報告したいので、販売風景を撮影していただけますか?」。それは中嶋の企画が店舗の売上に繋がり、バイヤーにとって好評であったことを意味していた。

エピローグ
中嶋は写真撮影に向かった先で、偶然、お客様が製品を買い物カゴに入れている現場を見た。バイヤーに認めてもらえたことも嬉しかったが、お客様が自社製品を購入してくれる喜びは格別だった。そのとき製品を手にとっていたのは中嶋が考えた親子連れだった。

「このとき、何よりも嬉しかったのは、自分のマーケティングが正しかったと分かったことですね。もちろん、全てのケースで上手くいくとは限りません。それがこの仕事の厳しさですね」。中嶋は現在も、最新の市場ニーズを把握し、“最も売れる戦略”で、ペット業界で活躍している。
店舗を訪れる客層を把握し、約5000もの製品の中から売れるものを選出。そのためには各製品の特性を認識しておくことが重要。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
市場競争が激しくなっているペット業界で、自社製品の売上を向上させるためには、商社やバイヤーの協力が不可欠。そのためには、マーケティングで得たデータをもとに理論的に、売れる商品であることを伝える必要がある。そのときに、学生時代に学んだ経営学やマーケティングの基礎知識が役立っている。
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