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最終更新日: 2007/12/20
(マークの説明) 正社員 理文不問 3年増益 株式公開
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プロの仕事研究
経営目標や課題を的確に把握し、クリエイティブ部門の拡大を支えた採用のプロ。
事務系−総務・人事・労務
経営統括本部 人事・管理統括部/部長
山下 健太郎 (33歳) Kentaro Yamashita
入社5年目 / 学習院大学 法学部 政治学科 出身

プロフィール
大手損害保険会社で働いていたが、「経営者の立場で仕事をしてみたい」と起業を考える。シニアマーケットの将来性と、組織の成長性に惹かれて入社を決意。入社後は経営統括本部に配属となり、人事、総務、管理業務など会社の骨格づくりに尽力する。同社の新卒採用も担当する、まさに会社の“看板”となる存在。

プロローグ
東証マザーズ上場、設立以来連続増収など著しい発展を遂げているシニアコミュニケーション。その裏には、入社以来3年間で40名以上の採用に携わった山下の働きが深く関わっている。シニアマーケットの将来性に着目し、シニアビジネスでの起業を考えていた山下。すでに先行して同様の事業を展開していた同社の存在を知り、「自らの手でこの会社を大きくしたい」と入社を決意。入社以来「会社の骨格づくり」を自らの使命とし、人事や総務業務などを行ない組織の拡大に大きく貢献している。

コンサルタントは、経営者と同じ視点で会社のビジョンを共有し、現状の課題を分析、改善策を考案、実践することで目標の達成へと導く役割だ。“採用”という面から自社のコンサルティングを行なう山下は、上層部と積極的に関わることによって経営目標を共有し、事業計画に沿った人事戦略を考案する。また、現場との接点も欠かさず、会社全体を俯瞰して見ることで課題点や改善点の把握にも努める。「求められたもの以上の成果を出すために妥協を許さない」という同社にとって必要不可欠な姿勢を持つ山下。人員不足のクリエイティブ部門を、売上の中核を担うまでに成長させた人事戦略とは。

人事戦略を立てるには、経営目標の把握から。 1
入社後、山下は経営統括本部で人事を担当することになった。人事戦略は、会社の経営目標を把握していないと打ち立てられない。入社時に「経営者の立場で仕事をしてみたい」と考えていた山下にとっては、願い通りの配属となった。

まず山下は、上層部と積極的に関わることで自社の経営目標を把握するように努めた。人事戦略は事業計画に密接に関わっている。今後注力したい事業は何か、どういう方向へ進むのかという将来像を理解し、現状でできている点とできていない点を分析。その上で、改善策を考えて実践する。山下は社長や役員と話す中で、自社の目標に向けて必要な人材の適性を模索した。いち早くシニアマーケットに着目し、成長を遂げてきた同社。今後もリーディングカンパニーであり続けるためには、社員一人ひとりにシニアマーケット向けの新たなビジネスを考え、また企業の要望には必ず応えるという姿勢が求められる。山下は求める資質として、「シニアマーケットの将来性に確信が持てる」マインドの部分と「求められた役割以上の成果を出す」スキルの部分という二つの指標を打ち立て、採用を行なった。そんな山下に、ある大きな採用プロジェクトの話が舞い込むことになる。

事業拡大に伴い、クリエイティブ部門の人員増加が図られる。 2
今回山下に任されたのは、クリエイティブ部門の拡大に伴う採用だった。同社の活躍や社会的背景により、シニアマーケットに対する世間の注目度は上がっていた。顧客企業のニーズも、「シニアマーケットの中で何ができるか」という戦略的なものから「この商品やサービスをシニアマーケットに対してアプローチしてみたい」というより実践的なものへと移行している。企業が企画、開発した商品やサービスを、シニアマーケット向けにどう売り出して購買につなげるのかというプロモーションの段階で重要になるのがクリエイティブ部門である。

当時クリエイティブ系の人員は社内にほとんどおらず、プロモーションに関わる案件は外部に委託することが多かった。今後、案件の増加が見込まれる中で、ポスターや冊子、ウェブサイトや出版物、広告、放送などプロモーション全般に関わる業務を自社で企画、制作できるようにしたいという要望があった。組織としても、自社内でのノウハウを蓄積することは今後の成長のためには必要不可欠と考えられていた。実質的に新たなクリエイティブ部門の立ち上げを任された山下は、さっそく採用活動に乗り出した。

社長との対話を重ね、求める人物像を確立させていく。 3
面接は全て山下が行ない、合格の判断を下した者のみが最終選考である社長面接へと進むことになる。山下は綿密に社長と対話を重ねることによって、これからのクリエイティブ部門に必要な人物像を確立させていった。まず、スキル面ではある程度の業務経験を指標とした。同社では、顧客企業のプロモーション全般の企画から制作を手がけることになる。大きなプロジェクトの推進役を任せるには、ある程度の経験が必要だと考えたのだった。シニアマーケットの嗜好や動向を把握し、戦略的なアプローチを考えられるクリエイターを求めた。

またマインドの面では、面接で対話する中で「自分の人生に対してビジョンを持っているか」「そのビジョンの中にシニアコミュニケーションの仕事が手段として考えられているか」を指標とした。シニアコミュニケーションは、組織としてはまだまだ発展途上の段階である。社員一人ひとりの仕事の裁量は大きく、自発的に組織に対して働きかける人材が必要だった。山下は、一人ひとりとじっくり向き合い、二つの判断軸によって合否を下した。山下の選考を通過した者は、社長面接でも合格と判断された。それは、山下が経営者と同じ視点を持っているという何よりの証拠に他ならなかった。

“採用”を通じたコンサルティングが、会社に大きな影響を与える。 4
山下と社長の厳しい審査を経て、入社が決定したのは2名だった。両名ともスキル、マインドともに高いレベルを保持しており、高い期待が寄せられていた。新生クリエイティブ部門は、その期待に予想以上に応えることになった。それまで外部委託で行なっていた案件を社内で制作できるようになり、顧客企業からの案件も増加した。たとえば、金融機関の新商品のシニア向け販促ツールの制作や、シニアが多い会員組織の会員向け冊子制作、航空会社のシニア向けウェブサイト制作など、案件も多様化した。社内の人間がつくることによって、より会社の考え方や方針を深く理解した作品となり、クオリティアップと顧客の評価につながった。

その後、クリエイティブ部門は10名の人員増加とともに、同社の売上の中核を担うまでに成長した。現在では、自社のウェブサイト、ロゴ、名刺のデザインなど会社に大きな影響を与える存在となっている。クリエイティブ部門の成長を一から支えた山下は、“採用”という面から自社のコンサルティングを成功させたのだった。

エピローグ
「社会に大きなインパクトを与え、かつ効率的な動きができるような組織をつくりたい」。現在山下は、今後中核となりうる新規事業の立ち上げに関する部門や、会社の将来を担う新卒採用を強化しようと考えている。

経営者の目標や課題を的確に把握し、達成に向かって決して妥協しない山下。採用では、求める人材に出会うまでは何度でも選考を重ね、内定後も会社の全てを包み隠さず話すことでミスマッチを防ぐ。自らに求められたもの以上の結果を出すという山下の姿勢は、リーディングカンパニーである同社にとって必要不可欠な要素である。山下のつくった骨格が強力な筋力を生み出し、シニアコミュニケーションはさらなる発展を遂げていく。

クリエイティブ部門のメンバーにプロジェクトの進捗状況について尋ねる山下。採用後のフォローも欠かさない。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
高校、大学時代と体育会水泳部に所属。「諦めたら終わり」という意志を持ち、自らの限界を定めず練習に打ち込んだ。この時の経験が、仕事上で自社や顧客が掲げる経営目標に対して、妥協することなく要望以上のクオリティで応える姿勢を培った。また、目標達成までのプロセスを楽しむという考え方も現在に活かされている。
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